波静かな七尾湾西湾に面して立つ「白鷺の湯 能登 海舟」
公開日:2023.09.24
|更新日:2023.09.24
開湯1200年という歴史ある和倉温泉。「白鷺の湯 能登 海舟」は、意外なほど明るく開けた和倉温泉街の海沿いに立っています。開湯伝説に因んだシラサギのブロンズ像が目印の、源泉がこんこんと湧き出ている「湯元の広場」から徒歩3分、立派な共同浴場の「和倉温泉総湯」からはたった徒歩2分という位置にある温泉旅館です。
開業は2021年3月。全国に約40カ所ものリゾートホテルや旅館を展開する共立リゾートの北陸初のお宿です。和歌山県南紀白浜にあるホテル「浜千鳥の湯 海舟」に次いで2つ目の「海舟」。「宿そのものが海を旅する舟」というだけに、お宿の建物は能登半島の東側、能登島を抱くように広がる七尾湾の西湾のギリギリに立っています。12階建てのお宿のテラスからの景色はまるで船上にいるよう。新しく建てられたばかりの「白鷺の湯 能登 海舟」には、建物以外にも本当にたくさんのワクワクが詰っているんですよ。
畳敷きのロビーからも海とその向こうの能登島を眺められる
「粋然門」と名付けられた趣のある木戸門をくぐって、エントランスから全館畳敷きの館内に上がると、ロビーの向こうに青く広がる海と能登島を臨めます。ロビーに続く「ばーらうんじ 遊凪」でセルフサービスのウェルカムドリンクを手に、ゆったり椅子に座って海を眺めていると、それだけでほっこり寛げます。
さらに、お宿自体が舟、という発想から、館内の過ごし方やサービスも7つの舟に例えてご案内。24時間コーヒーOKのラウンジは「癒」の舟、客室露天風呂や大浴場、貸切風呂での温泉入浴は「鼓」の舟、「粋」の舟では夜鳴きそばや湯上り処でのアイスキャンディのサービスなど。それぞれの舟を上手に乗り回して、自分流の舟の旅を目いっぱい楽しんでくださいね。
光触媒技術を使った抗菌・抗ウイルス対策も万全ですから、安心して泊まれるのも高ポイントです。
上質な和の設え、海を眺める客室露天風呂、寛ぎのひと時を
加賀友禅の加賀五彩を取り入れた素敵な和洋デラックスツイン(一例)
1階の特別室と4~12階にある客室を合わせてお部屋は全部で100室。客室タイプは6タイプで、和ダブルルームを除く5タイプが七尾湾と能登島を臨むオーシャンビュー。この5タイプにはテラスに温泉を引いた檜造りの露天風呂が付いているんです。どのお部屋も、加賀友禅の加賀五彩を取り入れた和モダンで、とっても落ち着いた内装デザイン。障子や洗面台の陶製手洗い鉢をはじめ、房の付いた御簾[みす]をインテリアに取り入れたお部屋もあって、日本の伝統工芸が素敵に活かされています。
ベッドは全室寝心地のよい和ベッドです。各フロアの廊下に設置された「睡眠処」では、両面枕や高級羽毛枕、そば枕など5種類の枕を用意。好みの枕を選んでぐっすりと安眠を。
ボタンを押せば温泉が湯船を満たしてくれるテラスの露天風呂は24時間いつでも入浴できます。潮風を感じながら、青い海や月夜の海を眺める湯浴みは旅情たっぷり、開放感満点です。
因みにお部屋には作務衣が用意されていますが、1階浴衣処にはいろいろなデザインの色浴衣も揃えてあるのでお好みでどうぞ。
和洋フォースのテラスに設置された海を眺める露天風呂(一例)
最もスタンダードなお部屋は露天風呂付きの和洋ツイン。和洋デラックスツインは露天風呂付きで、窓際のデイベッドを使えば3名まで宿泊OK。定員4名の和洋フォースは4ベッドルームで、もちろん露天風呂付き。ツインベッドのある居間とは別に、もう1つツインベッドルームがあるので女子旅や家族連れに格好です。温泉街側にあるコンパクトでリーズナブルな和ダブルルームは一人旅利用にもおすすめ。
エリア専用の入口が設けられている特別室は、特別室和洋ツインの「月衣」・「風衣」、特別室和洋フォースの「羽衣」の3室。そのなかでも最も広いお部屋は58㎡、定員4名の「羽衣」です。お部屋の造りは和洋フォースとほぼ同じですが、お宿随一の趣向を凝らした最上級のスイートルーム仕様。テラスにある温泉露天風呂の檜造りの湯船の脇には、温泉の足湯も造られていてなんともほっこり。一番の特徴は、テラスの露天風呂の湯面と七尾湾が一繋ぎに見えて、まるで海を行く舟で湯浴みをしているような気分になれること。“海と一体になる”、それこそが特別室の醍醐味なんですね。
湯船はまるで海を渡る小さな舟、湯に遊び、湯を楽しむ
和倉温泉の温泉は海の中から湧き出る良質な海の温泉です。だから泉質はちょっと塩気のあるナトリウム・カルシウム-塩化物泉。源泉温度は約82℃もあってアツアツです。温泉は和倉温泉の温泉配湯会社が集中管理していて各お宿や施設に配湯しています。このお宿の温泉は4つの源泉の混合泉。無色透明で、殺菌効果に保湿効果、美肌効果もあるという、なんとも頼もしい温泉です。
お風呂は各お部屋の露天風呂のほかに、2階に男女交代制の2つの浴場を持つ大湯処「海汐の湯」と、3タイプの貸切露天風呂があります。大湯処「海汐の湯」の純和風風呂は、おこもり感たっぷりの洞窟風呂やダイナミックな夕日を眺める露天風呂、足湯サウナなどが揃ったお風呂。新和風風呂には、マイクロバブル泡が気持ちいいシルキーバスに岩盤浴椅子、ドライサウナの蒸気風炉などがあり、さらには寝湯と壺風呂が備えられて朝日をも臨める露天風呂では海と空の爽快な眺めが最高。まさに「湯舟」に乗って、海を渡るような気分に浸れますよ。
24時間何度でも、雰囲気たっぷりの貸切露天風呂がうれしい
貸切露天風呂は赤い漆塗りの陶器製湯船の「土乃音[つちのと]」、岩風呂の「石乃音〔いしのと〕」、檜造りの「木乃音〔きのと〕」の3タイプ。内鍵を掛けると外のランプが点灯する方式。予約制ではないので空いていれば24時間いつでも何度でも無料で利用できます。利用時間は約45分を目安に、他の利用者にも配慮を。次々に違う湯浴みで温泉三昧できるのも、お風呂好きにはうれしいですね。
お風呂上りには、ぜひ湯上り処「佳蓮」へ。定番のアイスキャンディはもちろん、デトックスウォーターなど身体を潤す湯上りサービスが待っています。
同じフロアには、ホリスティックビューティーブランド「BARAKA」の「BARAKA DEADSEA SPA」もあって、全身美人になるにはもってこいです。
能登の里山里海の味覚を贅沢に愉しめる和会席で満たされます。
おいしさ&健康、郷土の味も楽しめる朝食(イメージ)
「白鷺の湯 能登 海舟」の楽しみの一つはやっぱり食事。能登半島の厳しくも豊かな自然に育まれた山海の幸を、和会席で楽しめます。
食事処は3階の「能登囃子」。間仕切りのあるテーブル席や個室を備え、 海を眺めて食事ができる窓際のカウンター席も好評です。
食事タイムは通常17時30分からと20時からの2部制。20時まで待てないというなら早めのチェックインでアーリータイムのゲットを。お食事が後半のお時間の場合には、小腹を満たす「お凌ぎ」の用意があるのでちょっとホッとできますよ。
夕食は一の膳、二の膳からなる会席料理。うれしいのは二の膳の「台の物」。最後の「食事」は選択制で食べたい献立を選べること。「台の物」では黒毛和牛やのど黒&鮑など2種類のしゃぶしゃぶから選択。心ばかりは、「合鴨の治部煮」や「鮑・蟹の冷製茶碗蒸し」など、5種類の献立から好きなものを2種類選べます。そしてなんとおかわり自由。食事の「さざえご飯」や加賀ほうじ茶をかけて食べる「鯖のへしこ茶漬け」などもおいしいので、最後の食事のことを考えた上でおかわりしてくださいね。
朝食は自分で焼く一夜干しやたっぷりのお味噌汁が好評の和食膳です。温泉玉子や七尾名物・茶碗豆腐などから選択できる飯の友など、身体によくて元気がでそうな献立がうれしいですね。