霧島温泉郷
霧島山の懐から湧き出る大小9つの温泉地からなる温泉郷霧島温泉郷は雄大な自然にふれながら、さまざまなレジャー施設も楽しめる高原のリゾート。霧島山の南面中腹に点在する、丸尾・新湯・林田・湯之谷・関平・硫黄谷・栗川・殿湯・野々湯の9つの温泉からなる。多彩な泉質の湯が楽しめ、なかでも丸尾温泉は、昔ながらの温泉情緒を味わえる中心地だ。国道223号に沿って、豪華なホテルや風情ある旅館が点在し、旅情をかき立てる。また、霧島温泉郷の見どころである高さ23m、幅16mの「丸尾滝[まるおのたき]」は、林田温泉や硫黄谷温泉の湯を集めて流れ落ちる珍しい温泉の滝。夜はライトアップされて幻想的な雰囲気が味わえる。
霧島温泉郷の情報
所在地:鹿児島県霧島市牧園町高千穂
泉温:約40~100℃
源泉:不明
湯量:不明
飲用:一部可
泉質:硫黄泉、単純温泉、二酸化炭素泉、塩化物泉、含鉄泉など
温泉効能:神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、五十肩、冷え性、胃腸病、打ち身、切り傷、皮ふ病、高血圧、糖尿病、肝臓病、痔疾、婦人病など
宿泊施設:11
アクセス:(公共交通機関)JR霧島神宮駅から鹿児島交通バス霧島いわさきホテル行きで30~40分、バス停:丸尾、硫黄谷などで下車(車)九州道横川ICから県道50号、国道223号経由20km
湯之尾温泉
里人たちに愛される金鉱床から湧く温泉金の産出で有名な菱刈[ひしかり]金山の金鉱床から湧き出る温泉。古くから地元の里人たちに利用され、湯治場としても親しまれてきた。家庭的で素朴な宿が多く、囲炉裏付きの離れが人気の「旅館 早水荘」など、数軒の旅館・民宿がある。早水荘の源泉かけ流しの内湯は、浴室、壁、天井も総檜造りで、一部底には石が敷き詰めてある。星空を見ながら入浴できる露天風呂も心地よい。湯船には美肌の湯といわれる炭酸水素塩泉がたたえられる。日中に日帰り入浴も受け付けている(営業時間等は要確認)。
湯之尾温泉の情報
所在地:鹿児島県伊佐市菱刈川北字古川
泉温:57℃
源泉:1
湯量:200リットル/分
飲用:不可
泉質:ナトリウム-炭酸水素塩泉
温泉効能:神経痛、筋肉痛、疲労回復、肩こり、冷え性など
宿泊施設:16
アクセス:(公共交通機関)JR栗野駅から南国交通バス大口行きで10分、バス停:湯之尾神社前下車、徒歩5分(車)九州道栗野ICから国道268号経由8.5km
日当山温泉郷
鹿児島県内で最古といわれる美肌の湯天降川[あもりがわ]をはさんで両岸に温泉施設が並ぶ日当山温泉郷。鹿児島県内で最も古い歴史をもつ温泉といわれ、西郷隆盛も愛した湯だ。薩摩の奥座敷として栄え、美肌をつくる湯としても有名。温泉街には、昔ながらの共同浴場や日帰り温泉施設が多く点在し、穏やかな湯治場の雰囲気を漂わせる。
日当山温泉郷の情報
所在地:鹿児島県霧島市隼人町姫城・東郷・松永
泉温:48~60℃
源泉:不明
湯量:不明
飲用:一部可
泉質:ナトリウム-炭酸水素塩泉など
温泉効能:神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、五十肩、冷え性、打ち身、慢性消化器病、皮ふ病、切り傷、糖尿病、肝臓病、痛風、痔疾、美肌など
宿泊施設:21
アクセス:(公共交通機関)JR日当山駅下車(車)九州道溝辺鹿児島空港ICから国道504号経由7km
市比野温泉
明治の歌人も訪れた古くからの温泉郷薩摩藩2代目藩主・島津光久から“天下の名泉”と称された温泉。昭和初期には鹿児島県出身であった山本実彦(出版社「改造社」社長)の招待で、歌人の与謝野鉄幹・晶子が滞在し、歌を残している。アルカリ性の単純温泉で、神経痛、皮ふ病などに効能がある。また、湯上がりは肌がしっとりする美人の湯として女性に好評。湯量も豊富で、県内外から多くの湯治客や観光客が訪れる。設備の整った旅館・ホテルから湯治向きの宿まで、多彩な宿泊施設が点在。「上之湯」、「下之湯」の公衆浴場もあるので、天下の名湯を楽しみたい。
市比野温泉の情報
所在地:鹿児島県薩摩川内市樋脇町市比野
泉温:48.9℃
源泉:5
湯量:340リットル/分
飲用:可
泉質:アルカリ性単純温泉
温泉効能:神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、五十肩、冷え性、打ち身、慢性消化器病、皮ふ病、痔疾、美肌など
宿泊施設:11
アクセス:(公共交通機関)JR川内駅からバス入来行きで30分、バス停:市比野温泉入口下車(車)九州道横川ICから県道50号、国道504号・267号・328号、県道42号経由45km
湯之元温泉
風呂好きが集まる昔ながらの薩摩の温泉江戸時代のはじめ頃に発見され、かつては薩摩藩直営の温泉であった由緒ある温泉地。44カ所の源泉を有しており、源泉かけ流し使用の豊富な湯は、庶民的な浴場に多く引かれ、風呂好きな人々にも満足してもらえる温泉地となっている。数軒の宿が点在するほか、「湯之元温泉センター」をはじめ、「元湯・打込み湯 薬師の湯」など、日帰り入浴ができる施設が9軒もあるので気軽に訪れたい。
湯之元温泉の情報
所在地:鹿児島県日置市東市来町湯田
泉温:37~88℃
源泉:44
湯量:不明
飲用:一部可
泉質:単純硫黄泉、単純温泉など
温泉効能:神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、五十肩、打ち身、胃腸病、糖尿病、皮ふ病、切り傷、痔疾など
宿泊施設:18
アクセス:(公共交通機関)JR湯之元駅下車(車)南九州道市来ICから国道3号経由1km
川内高城温泉
西郷隆盛に愛された歴史ある温泉薩摩川内市中心部から約12km北西部にある、周りを山に囲まれた温泉地。約800年の歴史をもち、幕末には西郷隆盛も足繁く通ったといわれ、西郷隆盛に関するエピソードも多い。湯は無色透明で、ほのかに硫黄の香りがする。ひなびた山間に保養・湯治向きの宿が立ち並び、日帰り入浴施設の共同浴場や岩風呂もある。平成2年(1990)には、日本温泉療法医会より、健康と療法に適した温泉である旨の日本の温泉名湯百選に選ばれた温泉だ。
川内高城温泉の情報
所在地:鹿児島県薩摩川内市湯田町
泉温:57℃など
源泉:3
湯量:不明
飲用:可
泉質:単純硫黄泉など
温泉効能:神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、五十肩、打ち身、慢性消化器病、痛風、高血圧症、動脈硬化症、糖尿病、慢性皮ふ病、切り傷、呼吸器疾患、痔疾、慢性婦人病、美肌など
宿泊施設:13
アクセス:(公共交通機関)JR川内駅から南国交通バス川内高城温泉行きで40分、バス停:竹屋前などで下車(車)南九州道薩摩川内都ICから国道3号、県道340号経由18km
指宿温泉・指宿砂むし温泉
指宿温泉・指宿砂むし温泉(いぶすきおんせん いぶすきすなむしおんせん)
名物・天然砂むし温泉と南国ムードを満喫できる温泉リゾート薩摩半島の最南端、錦江湾の入口に位置する指宿。その昔は地名が湯豊宿と表記されており、古くから豊富な湯量を誇っている温泉地であることを物語る。趣向を凝らした温泉施設や海を眺める露天風呂をもつ宿など、温泉をさまざまに満喫できるが、圧巻は何といっても天然砂むし温泉。海岸に自然湧出する温泉で温められた砂の中に横たわって汗を流すもので、美容はもちろん医学的にも効果が実証されている。日帰り入浴施設の「砂むし会館 砂楽」で体験できるほか、宿でも砂むし入浴が可能なところもある。宿泊施設は、錦江湾沿いを中心に温泉宿が点在する。
指宿温泉・指宿砂むし温泉の情報
所在地:鹿児島県指宿市湯の浜・十町など
泉温:36~100℃
源泉:1060
湯量:不明
飲用:一部可
泉質:ナトリウム-塩化物泉など
温泉効能:神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、五十肩、打ち身、慢性消化器病、皮ふ病、痔疾、婦人病など
宿泊施設:14
アクセス:(公共交通機関)JR指宿駅からバス5分。または徒歩20分(車)指宿スカイライン谷山ICから県道219号、国道226号経由45km
入来温泉
湯治場の雰囲気を残す温泉地薩摩藩・島津家の殿様や大久保利通も滞在したことのある温泉。江戸時代後期の古文書『三国名勝図会』にも記されている、約700年の歴史をもつ小さな温泉場だ。周辺には、城跡や武家屋敷群などの史跡も残る。街は市の区画整理事業により、年々景観が変わりつつある。以前あった「アゼロ湯」と「柴垣湯」の公衆浴場の閉館を機に、2つの異なる源泉が楽しめる日帰り温泉施設として「入来温泉 湯之山館」がオープン。地元の人々からも愛されている。他にも気軽に利用できる日帰り入浴施設が2軒ある。
入来温泉の情報
所在地:鹿児島県薩摩川内市入来町副田
泉温:60℃
源泉:3
湯量:210リットル/分
飲用:可
泉質:ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉
温泉効能:神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、打ち身、皮ふ病、切り傷、慢性消化器病など
宿泊施設:9
アクセス:(公共交通機関)JR川内駅から車で20分(車)九州道横川ICから県道50号、国道267号・328号経由40km
鰻温泉
西郷隆盛も滞在した昔ながらの温泉地薩摩半島南端近くに位置する、周囲約4.2kmの噴火口跡の鰻池のほとりにある温泉。江戸時代から続く温泉で、西郷隆盛が滞在したことでも有名だ。昔の湯治場を思わせるレトロな雰囲気が味わいを感じさせ、源泉掛け流しの熱めの湯を楽しむことができる。また、噴出する温泉の蒸気を利用した天然かまど「スメ」もあり、スメでできた温泉たまごを味わえる。
鰻温泉の情報
所在地:鹿児島県指宿市山川成川鰻
泉温:98.2℃
源泉:不明
湯量:不明
飲用:不可
泉質:単純硫黄泉
温泉効能:神経痛、筋肉痛、疲労回復、冷え性、打ち身、慢性消化器病、皮ふ病、糖尿病、婦人病、痔疾、美肌など
宿泊施設:7
アクセス:(公共交通機関)JR山川駅から車で11分(車)指宿スカイライン谷山ICから県道219号、国道226号経由45.8km
妙見・安楽温泉郷
妙見・安楽温泉郷(みょうけんあんらくおんせんきょう)
渓谷沿いに温泉が点在する国民保養温泉地霧島山麓から流れ出る天降川[あもりがわ]の新川渓谷沿いに、個性豊かな温泉が点在する妙見・安楽温泉郷。JR九州の「クルーズトレイン ななつ星」で唯一車外宿泊地になっている妙見温泉と、湯治宿が多い安楽温泉からなる。近くにある塩浸[しおひたし]温泉は、坂本龍馬が新婚旅行で逗留した温泉として知られ、龍馬ゆかりの立ち寄り温泉や資料館がある人気スポット。新川渓谷遊歩道も整備され、夏の新緑・秋の紅葉シーズンには、散策を楽しむハイカーで賑わう。鹿児島空港や高速のインターチェンジからも近く、アクセスも便利。一帯は国民保養温泉地にも指定されている。
妙見・安楽温泉郷の情報
所在地:鹿児島県霧島市牧園町・隼人町
泉温:40~58℃など
源泉:不明
湯量:不明
飲用:一部可
泉質:炭酸水素塩泉など
温泉効能:神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、冷え性、五十肩、切り傷、やけど、慢性皮ふ病、など
宿泊施設:3
アクセス:(公共交通機関)JR嘉例川駅から妙見路線バス隼人駅行きで15分、バス停:妙見温泉などで下車(車)九州道溝辺鹿児島空港ICから国道223号経由7~10km