ウィーンの歴史を刻む老舗カフェ10選!スイーツも絶品【オーストリア】

オーストリア
スイーツも絶品♪ 王室も愛した名門カフェ5選【オーストリア ウィーン】
気品が漂うザッハーの店内にはフランツ・ヨーゼフ1世の肖像画も
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公開日:2024.02.01
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更新日:2024.11.21
ハプスブルク家の繁栄とともに菓子店やカフェが誕生したウィーンには、今も王室の歴史と優雅さが感じられる老舗カフェが残っています。そこで今回はウィーンを代表するスイーツのザッハートルテをはじめ、魅力あふれる伝統の味が楽しめる名門カフェのご紹介です。(写真:ザッハー)

ザッハー(Café Sacher)

オリジナル・ザッハートルテ
皇帝一家が愛した老舗スイーツ店「ザッハー」は、世界に誇るザッハートルテ発祥の店。1832年、当時16歳だったフランツ・ザッハーが考案したことで知られています。オリジナルのザッハートルテは、真ん中にアプリコットジャムの層があるのが特徴で、スポンジはしっとりとした口当たり。深い赤と純白、金色で統一された優雅な店内で、伝統スイーツをぜひ味わってみてください。
Café Sacher
住所:Philharmoniker Str.4 ザッハー・ウィーン内 営業時間:7:00-23:00 定休日:なし

ゲルストナー(Gerstner K.u.K Hofzuckerbacker)

チョコレートを使ったゲルストナー・トルテやシシィトルテなどがおすすめ
チョコレートを使ったゲルストナー・トルテやシシィトルテなどがおすすめ
1847年、菓子職人のアントン・ゲルストナーが創業したカフェ「ゲルストナー」。帝国オペラ劇場やウィーン万博のケータリングを任され、その褒賞として王室御用達菓子店の肩書を得たといいます。店内は宮廷文化を今に伝える柱や天井、シャンデリアなど豪華な装飾に彩られ、王室ゆかりの店であることを実感させてくれる優雅さです。1階はショップになっていて、シシィゆかりのスミレ菓子など、おみやげもたくさん揃っているので要チェックです!
Gerstner K.u.K Hofzuckerbacker
住所:Kärntner Str. 51 営業時間:8:00-22:00 定休日:なし

デメル(Demel)

ケーキはショーケースから選び、注文票をもらい席に着くシステム
ケーキはショーケースから選び、注文票をもらい席に着くシステム
かつてはハプスブルク家専門のベーカリーだった「デメル」。そのことから今も店の紋章には王家と同じ双頭の鷲が使われています。フランツ・ヨーゼフ1世と皇妃シシィも通ったことは有名で、なんと店内には皇帝の間も残されています。ケーキ類は約30種もラインナップされていて、なかでもおすすめは「デメルズ・ザッハートルテ」。軽めのスポンジ生地が濃厚なチョコレートと相性抜群です。1階のショップコーナーでおみやげ探しもお忘れなく!
Demel
住所:Kohlmarkt 14 営業時間:10:00-19:00 定休日:なし

ハイナー(Café Konditorei Heiner)

ハウストルテ
ハウストルテ
1840年に創業した老舗「ハイナー」。こちらのカフェも「デメル」と同じように双頭の鷲の紋章を掲げています。伝統が感じられるスイーツは常時30種類以上揃っていて、おすすめは甘みを抑えたスポンジとたっぷりのチョコレートクリームが絶妙な「ハウストルテ」。また、こちらでは軽食にぴったりのオープンサンドも味わえるのもうれしいポイントです。
Café Konditorei Heiner
住所:Kärntner Str. 21-23 営業時間:9:00-19:00(日曜、祝日は10:00-) 定休日:なし

オーバラー・シュタットハウス(Oberlaa Stadthaus)

カフェメニューのほか、朝食も用意
カフェメニューのほか、朝食も用意
ウィーン南部の温泉地、オーバラーを拠点に、市内に11店舗を展開する「オーバラー・シュタットハウス」。甘さ控えめのケーキが評判で、バリエーションの豊富さも魅力です。おすすめは風味とコクのあるチョコレートケーキの「オーバラー・クアバート・トルテ」。軽めの口当たりで食べやすく、トップの美しい模様は写真映えしそう!ポットで提供される紅茶€5.90と一緒にお試しください。
Oberlaa Stadthaus
住所:NeuerMarkt 16 営業時間:8:00-20:00 定休日:なし

ハヴェルカ (Café Hawelka)

ブフテルン(写真奥)
ブフテルン(写真奥)
1939年の開店当初から改装を行っておらず、往時の面影を残すカフェ「ハヴェルカ」。1950年代以降、ウィーンの前衛的アーティストのたまり場だったとされ、アメリカの作家ヘンリー・ミラーや建築家フンデルトヴァッサーも常連だったといわれます。店内はユーゲントシュティール様式で統一され、芸術家やジャーナリストが集い熱く語った時代を彷彿とさせます。人気メニューは、創業者の老夫婦が考案したというブフテルン(蒸しパン)です。
Café Hawelka
住所:Dorotheergasse 6 営業時間:9:00-24:00(金・土曜は~翌1:00、日曜は9:00-20:00) 定休日:なし

ツェントラル (Café Central)

気品あふれる店内
気品あふれる店内 ©Café Central im Palais Ferstel, Wien
1876年にフェルスネル宮殿の一部を利用してオープンした老舗カフェ「ツェントラル」。現在も店の一角には作家のアルテンベルクの人形が置かれています。カフカやココシュカ、政治家のトロツキー、スターリン、ヒトラーも訪れたというお店。ウィーンの文化を活性化させた各分野の代表的人物が常連として名を連ねました。25種類ほど揃う自家製ケーキがおすすめです。
Café Central
住所:Ecke Herrengasse / Strauchgasse 営業時間:8:00-22:00(日曜、祝日は10:00-) 定休日:なし

モーツァルト (Café Mozart)

アプフェルシュトゥルーデルとメランジェ
アプフェルシュトゥルーデルとメランジェ
1794年に創業したモーツァルトは、ウィーンを舞台とした映画『第三の男』に登場したことでも有名なお店。イギリスの作家グレアム・グリーンがホテル・ザッハーに宿泊し、このカフェで『第三の男』の脚本を書いたとされます。ウィーン国立歌劇場から近く、公演の前後に訪れる人も多いといわれるこのお店。カフェメニューに加え日替わりランチも人気です。夏場はテラス席も用意されています。
Café Mozart
住所:Albertinaplatz 2 営業時間:8:00-23:45 定休日:なし

ムゼウム (Café Museum)

ロースが設計した建築のなかでも代表格とされる
ロースが設計した建築のなかでも代表格とされる
分離派の画家たちも常連だった、1899年開業のカフェ。内装は世紀末建築の巨匠のひとりアドルフ・ロースが手がけ、装飾を排除したシンプルで機能的なデザインが当時話題を呼びました。現在は、1931年当時のヨーゼフ・ツォティ氏によるデザインを再現しています。エピソードも豊富で、世紀末ウィーンの有名画家、クリムトとシーレが出会ったのがこのカフェだそう。ほかにも、ココシュカ、建築家ヴァグナー、ヨーゼフ・ホフマンなど多数の著名人が通ったとされています。
Café Museum
住所:Operngasse 7 営業時間:8:00-21:00 定休日:なし

シュヴァルツェンベルク (Café Schwarzenberg)

店内からはウィーンの街並みを眺められる ©GOURMET
店内からはウィーンの街並みを眺められる ©GOURMET
1861年、ウィーンで最も象徴的な通りとされるリンク通りに初めてオープンしたカフェが「シュヴァルツェンベルク」です。ウィーン分離派の中心メンバーの一人で、20世紀始めにウィーン工房を主宰したヨーゼフ・ホフマンが足しげく通い、数々の作品を考案したとされています。ホフマンがデザインしたとされる椅子が現在でも使用されています。土曜の夜や日曜の昼にはジャズやタンゴのライブミュージック、朗読会が開かれることもあります。
Café Schwarzenberg
住所:Kärntner Ring17 営業時間:7時30分~24時(土・日曜は8時30分~) 定休日:なし
※営業内容などの詳細はホームページなどでご確認ください。
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