分離派会館(Secession)
現在は新進アーティストの作品を展示するギャラリー photo: Jorit Aust
月桂樹の葉をモチーフにした透かし彫りのドームが目を引く「分離派会館」。ここは1897年、クリムトを中心に若い芸術家や建築家たちによって結成された分離派(セセッシオン)の活動拠点として建設された建物です。モダンで斬新なデザインの外観と、自然をかたどった装飾が印象的。建物の正面には「時代にはその芸術を、芸術にはその自由を」という分離派のスローガンが掲げられています。1985年に地下展示室の壁面に復元された、クリムトの三連フレスコ画『ベートーヴェン・フリーズ』(1902作)は必見です。
DATA
Secession
住所:Friedrichstr. 12
営業時間:10~18時
定休日:月曜
料金:€12(ベートーヴェン・フリーズ見学を含む)
郵便貯金局(Postparkasse)
優しく陽光が降り注ぐガラスの大天井が印象的な「郵便貯金局」。設計はウィーン郊外で生まれた建築家オットー・ヴァグナーによるもので、彼も分離派に結成2年後に参加しています。こちらの建物は、外壁板を留めるボルトを装飾の一部にしたり、アルミニウムを取り入れたりするなど、機能美を追求した新しいアイデアが見られるのがポイント。現在は郵便貯金局の機能はなく、ウィーン応用美術大学や博物館、カフェが入っています。
DATA
Postparkasse
住所:Georg-Coch-Platz 2
営業時間:美術館13~18時(木曜は~20時)、カフェ10~18時(金曜は~22時)
定休日:土・日曜、祝日
料金:美術館無料