ウィーンの「ホイリゲ」とは?
ホイリゲとは、「今年の(heuer)」という言葉を語源とし、「その年にとれたワイン(新酒)」と、「新酒を供する居酒屋」という2つの意味を持つ言葉。ホイリゲの新酒は聖マルティン祭の11月11日に解禁となります。居酒屋という意味のホイリゲは、ブドウ農家に自家製ワインの販売許可を出したことが由来とされます。ホイリゲ(居酒屋)はウィーン市郊外、ウィーンの森とよばれるエリアのハイリゲンシュタットやグリンツィングに多く建ちますが、リンク(旧市街)内のホイリゲでも十分に堪能できます。
マイヤー・アム・プファールプラッツ (Mayer am Pfarrplatz)
1683年から営業する伝説的なホイリゲが、「マイヤー・アム・プファールプラッツ」です。1817年にベートーヴェンが滞在し、交響曲第9番の構想を膨らませた部屋が現在も残されています。注文は、カウンターに並ぶ料理を指差しで選ぶ方式です。おすすめは仔牛のヴィーナーシュニッツェル。仔牛をたたいて薄く伸ばして揚げ焼きしたウィーン風カツレツです。
Mayer am Pfarrplatz
住所:Pfarrplatz 2
営業時間:3~10月12~23時、11~4月16~23時(日曜、祝日は12~23時)
定休日:なし
エスターハージーケラー (Esterharzykeller)
ハンガリー出身の大貴族で、17世紀からブルゲンランド州でワインの生産も行っているエスターハージー家ゆかりのお店。同家のワインセラーだった12世紀の建物の地下を利用し、自社ワイナリーで造るオーストリア産ワインを提供します。洞窟のような店内には、立ち飲みのカウンターとテーブル席があります。いちおしのワインは、店オリジナルのハウスワイン白€2.20、赤€1.90。ハムやチーズ、サラダなど好きな料理を組み合わせられるつまみの盛り合わせと一緒にいただきましょう。料理はショーケースから選ぶスタイルです。
Esterharzykeller
住所:Haarhof 1
営業時間:16~22時LO(土・日曜、祝日は11時~)
定休日:月曜
ツム・マルティン・セップ (Zum Martin Sepp)
肉団子・シュニッツェルなど、人気の肉の盛り合わせ、マルティンプレート
素朴ながら高級感も感じられる有名店「ツム・マルティン・セップ」。昼間も営業しており、ランチにも使える便利なお店です。ワインは地元産、オーストリア産など種類豊富。なかでも、渋みとコクのある地元産ローター・ワインがおすすめ。肉団子、シュニッツェルなど人気の肉を盛り合わせた「マルティンプレート」と相性抜群です。民族衣装に身をまとったスタッフが注文を取りにきてくれるので、まずはドリンクをオーダーしましょう。19時からはアコーディオンが演奏され、ほろ酔い気分のお客さんを和ませてくれます。
Zum Martin Sepp
住所:Gobenzlgasse 34
営業時間:12~23時
定休日:1月1~13日
ヴォルフ(Wolff)
豚肉のヴィーナーシュニッツェルとポテトサラダ€12.30
ワイン造りの名門ヴォルフ家が代々ブドウ栽培から醸造まで手掛けるお店「ヴォルフ」。創業は1609年で、オレンジ色の大きな屋敷が目印です。ショーケースに並んだ種類豊富な肉料理とサラダは、指差しでオーダーできます。おすすめ料理は、豚肉にきめ細かいパン粉をつけて揚げ焼きにしたカツレツ「豚肉のヴァーナーシュニッツェルとポテトサラダ」。ワインの味も確かで数々の“ヴィーナーワイン”の称号を得ています。
※2023年3月時点の情報です。営業内容などの詳細はホームページなどでご確認ください。
Wolff
住所:Rathstraße 44-46 u. 50
営業時間:11時30分~24時
定休日:11~3月の平日(クリスマスは営業)