明治・大正の面影を残す日本旅館、心こもるもてなしにほっこり【佐賀県 洋々閣】

佐賀
明治・大正の面影を残す日本旅館、心こもるもてなしにほっこり【佐賀県 洋々閣】 | JTBスタッフのおすすめ旅記事&ブログ
格子造りに100年を超えた歴史を感じる唐津の老舗宿
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公開日:2022.01.13
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更新日:2022.01.13
江戸時代には唐津藩の城下町として栄えた唐津。石炭の積出港として賑わった明治半ばの1893年に「洋々閣」は創業しました。「東洋と西洋を結ぶ架け橋」という想いがこもった宿名は、当時の港町・唐津の活気と未来への期待を表しているようです。 JR唐津駅の東方、唐津城や虹の松原にも近い、松浦川河口に位置するお宿は、独特の雰囲気を纏ったその佇まいがとにかく印象的です。大正元年の1912年に改築されたという建物は、その後も少しずつ改修を重ねながら今に至ります。創業当時からの歴史と、現代ではなかなか触れることができなくなった“本物の大正浪漫”を感じる貴重な空間、現代的なセンスと設備も取り入れた居心地の良さがそこに存在しています。静かで控えめな雰囲気が漂う玄関に立てば、床石をしっとりと濡らす打ち水が、滞在中の確かなおもてなしを予感させてくれます。
JTBリモートコンシェルジュ トラベルコンサルタント 福廣 利恵子

古き良き時代の趣を昇華させた心地よい快適空間

風雅な造りの8畳と6畳の二間続きの和室(一例)
樹齢200年の老松が茂る庭園の中に風情のある渡り廊下が伸びて、本館、東館、西館の3つの客室棟を繋いでいます。いずれも木造2階建てで、8畳を中心に二間続きのグレードの高いお部屋まで、造りの違うお部屋が全部で19室。赤松の床柱や網代天井など、古い造りを活かしつつ現代の上質でモダンなデザインも取り入れて改修されたお部屋は、しっかりとお掃除もされていてとても快適。広縁や窓からの眺めは趣のある緑濃い庭園。床の間には、地元唐津の田辺路平画伯などの掛け軸が掛けられ、女将や花守りが心を込めて活けた野や山に咲く花の活け花が、やさしくもてなしてくれるようです。

五味五食、五感を大切にした料理に唐津の美味を知る

通年でおすすめ「黒江和牛しゃぶしゃぶ」(イメージ)
春から秋のおすすめは「おこぜ薄造り」(イメージ)
400年余の歴史をもつ唐津焼の里らしく、「美食とうつわの宿」としても知られる「洋々閣」。お部屋食か別室でいただく夕食は、その日に水揚げされた玄界灘の海の幸を中心にした会席料理を、唐津焼の名陶の器でご提供。 春~秋には「おこぜ尽くし」、11~2月にはクエとも呼ばれるアラの「あら尽くし」、12~2月は「ふぐコース」、加えて通年メニューの「黒毛和牛しゃぶしゃぶ南蛮利休鍋」も。特に、冬の「あら尽くし」のコースでは、あらの薄つくりや荒煮、鱗せんべいなどが次々と味わえます。 料理を盛り付ける器は、唐津焼の「隆太窯」の器。中里隆氏を中心とする中里家の工房による名器です。料理と調和し、料理を引き立てる器は、器好きにはたまりません。お宿には、隆太窯のギャラリーが3カ所もあり、気に入った器があれば購入もできますよ。 朝食には、「唐津川島」のざる豆腐や、朝市の干物、麦粥などが。身体にやさしいヘルシーな朝食をしっかりとって一日の活力を蓄えましょう。

お年寄りにもやさしい、麦飯石のお風呂で身体の芯からあったまる

四季の折々の庭園を眺めて湯を楽しむ大浴場
2つある浴場は、宿泊者の男女の人数によって利用する浴場が決まります。いずれも檜造りの壁に、湯船は黒御影石、床は濡れても滑らない福光石と安心の造り。麦飯石で温浴効果を高めたお湯は、身体の芯からポカポカにしてくれます。介護用チェアーも常備していて、高齢者のお客様にもやさしいお風呂です。 ▶この宿の基本情報・アクセス情報・地図はこちら
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