Jリーグ26年目のシーズンがスタートしました。成長を続けるJリーグは、現在、J1、J2、J3合わせて54のクラブを擁しています。
いったい、誰がここまでの成長を想像できたでしょう。Jリーグの生みの親である初代チェアマン川淵三郎さん(日本サッカー協会最高顧問)は、
1年目のシーズンが終わった直後、私にこう語りました。
「日本における選手の供給源の実情を考えるとトップが16で、2部が16、合計32クラブのプロ制が望ましいと思っている。」
現在は32クラブどころか54クラブですから、これは川淵さんにとっても“うれしい誤算”といっていいでしょう。
Jリーグが船出する前に掲げた「地域密着」の理念は、他の競技にも伝播していきました。 プロ野球の日本ハムが札幌市移転を機に「北海道」、新規参入した楽天が仙台市を本拠に定めると同時に「東北」と名乗ったことでも、それは明らかです。
54クラブは38都道府県にまたがります。
現下、Jクラブが存在しないのは青森県、福井県、滋賀県、三重県、奈良県、和歌山県、島根県、高知県、宮崎県の9県だけとなりました。
これを受けJTBでは「アウェイツアー」などキメの細かい観戦ツアーを組んでいます。J2やJ3の中には中都市を本拠としているクラブも少なくありません。
移動はどうすべきか、宿泊は……。旅行のプロであるJTBの出番が増えるのは、言うまでもありません。
サッカーはボールひとつあれば誰もが楽しむことのできる庶民的なスポーツです。日本サッカー協会によると、登録者数は95万1459人(2015年)。 Jリーグがスタートした93年が72万613人ですから32%も増加していることがわかります。ちなみに2位はバスケットボールで63万6987人(同年)です。
さて、この6月にはサッカーW杯ロシア大会が開幕します。日本代表は6大会連続6度目の出場となります。
今でこそ日本代表のW杯出場は当たり前、といった印象を受けますが、Jリーグ創設前は、足を踏み入れることのできない「聖域」でした。
この事実ひとつとってみても、Jリーグがこの国のサッカーに、いやスポーツに果たした役割は書き尽くせないほど大きなものがあります。 Jリーグの充実こそは日本代表の何よりの強化策と言えるでしょう。
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