中禅寺湖畔に佇む「イタリア大使館別荘記念公園」
1928年にイタリア大使館の別荘として建てられたのがこの建物です。1997年まで歴代大使が使用していた建物です。のちに本邸や副邸が当時の姿に復元され、その一帯が記念公園として公開されています。
自然と調和する本邸は、木造2階建ての建物。さまざまなパターンを見せる杉皮貼りの内外装が特徴です。1階には暖炉のある食堂と居間、書斎があり、これらが連続するワンルーム構造。2階にはかつての寝室を利用した眺望室があり、窓からは中禅寺湖を一望できます。
副邸は国際避暑地としての中禅寺湖の歴史を紹介する「国際避暑地歴史館」になっています。木々に囲まれたロケーションにあり、森の中の景観も楽しめます。
アーネスト・サトウが愛した「英国大使館別荘記念公園」
2階建ての開放的な建物。2階の広縁からの眺望が抜群
英国の外交官で明治維新に大きな影響を与えたアーネスト・サトウ。奥日光を愛した彼が1896年に個人別荘として建て、後に英国大使館別荘として使われてきたのがこの建物です。こちらも当時の姿に復元され、一般に公開されています。
アーネスト・サトウは、英文のガイドブック『日光案内』を刊行し、日光の魅力を広く母国に紹介した人物です。館内では、彼の生涯をはじめ、奥日光の歴史や自然、サトウが活躍した当時の英国文化などを紹介しています。
2階にある英国文化交流室「南4番Classic」では、駐日英国大使館シェフの監修を受けたスコーンと紅茶のセットなどが食べられます。2階から見る中禅寺湖の眺望とともに、華やかだった避暑地の時代に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
ボートハウスや情報発信基地にも足を運ぼう
このほか中禅寺湖畔には、1947年に建てられた米国の水辺のリリゾートを模した「中禅寺湖畔ボートハウス」や、地域の情報発信基地として自然情報、ハイキングコースの案内、自然体験イベントの開催などを行う「栃木県立日光自然博物館」などのみどころがあります。
日光を訪れるならもう少しだけ足を延ばして、国際避暑地として栄えた奥日光の歴史や文化に目を向けてみるのもおすすめです。