ユネスコ「食文化創造都市」に登録! マカオの食がさらに魅力的に
マカオ料理は、ポルトガル料理がそのベースにあって米や魚介類をふんだんに使っています。「大航海時代」をキーワードとするマカオ料理はとてもユニークで、2012年にはユネスコの無形文化遺産のひとつに名を連ね、2017年11月には、マカオは同じくユネスコの食文化創造都市に登録されました! 食の東西文化が融合し、“大航海時代の味”を体現できるマカオ料理から、世界ブランドのリゾートホテルで提供される本格的な各国料理まで、マカオの食の魅力は尽きません。マカオ料理をご紹介します。

ポルトガル料理(1)

ポルトガル料理(2)
食文化創造都市ネットワークってなに?
「創造都市ネットワーク」は2004年、ユネスコが創設したもので、世界の創造都市における連携や交流促進のための枠組みです。7つの部門で構成され、そのうちのひとつが、かねてよりマカオ政府が申請していた「食文化」です。このほか、文学や映画、音楽、クラフト&フォークアート、デザイン、メディア・アートの部門があり、これまでに72カ国180都市がいずれかの部門で創造都市ネットワークに登録されています。
食文化創造都市は現在のところ、世界26都市を数え、例えば、日本の鶴岡市、イタリア・アルバやスペイン・ブルゴスなどで、中国国内では四川料理の四川省成都市、広東料理の広東省順徳市に次ぐ3番目にマカオが選ばれました。
大航海時代を感じるマカオ料理の歴史
マカオ料理には、西洋と東洋の食の融合が色濃くみえます。16世紀以降の大航海時代にポルトガルはいち早くマカオ半島に寄港し、中国、日本、ヨーロッパとの中継貿易で莫大な利益を上げました。ポルトガルを出港した船は、南下してアフリカ大陸の南端、喜望峰を通過し、インド亜大陸に立ち寄り、マレー半島などの港に寄港しつつマカオへとやってきたことで、各寄港地の香辛料や食材、調理方法がマカオに伝わり、地元の中華料理とも融合し、マカオ料理になったと伝えられています。マカオ料理は、スパイシーな味付けとコクのある煮込み料理が特徴です。米や魚介類を多用しているため、日本人好みの味といえます。
定番マカオ料理といえば...
そんな東西食文化が融合した代表的なマカオ料理のほんの一部を紹介します。
まずはアフリカン・チキンです。代表的なマカオ料理として人気の高い一品。グリルした鶏肉にたっぷりの香辛料とココナッツミルクなどで作ったソースをからめたスパイシーな味わい。大航海時代の貿易船の航路上にあったアフリカ喜望峰、インドのゴア、マレーシアのマラッカといった各地の香辛料と調理法によってできた料理です。
バカリャウのコロッケもおすすめ。バカリャウとは、塩漬けした干しダラで、ポルトガルの国民食とも言われています。そんなバカリャウの身をほぐしてジャガイモに混ぜたコロッケは、塩加減も絶妙でいくつでも食べられます。ダックのスープで炊いたご飯の上にチョリソを乗せたダックライス、ジャガイモのポタージュスープに青菜がたっぷりと入ったカルドヴェルデなどがマカオ料理の定番です。
スイーツのイチオシはエッグタルトと牛乳プリン
最後に、マカオに来たら、ぜひとも食べたいスイーツを2つ紹介します。エッグタルトと牛乳プリン!ポルトガルからパスティス・デ・ナタという伝統的な庶民のお菓子がマカオに持ち込まれ、それをアレンジしたのがエッグタルトと言われています。サクサクのパイ生地の中にカスタードクリームを入れて焼いたエッグタルトは、ほどよい甘さと濃厚な味わいで人気。コーヒーといっしょに食べるのがおすすめ。名物の牛乳プリンは、セドナ広場の一角にある「義順」という店で提供しています。自営牧場の新鮮な生乳100%で作る牛乳プリンは絶品!冷たいタイプと温かいタイプがあって、滑らかな食感とコクのある味わいがクセになりそう。
コタイ地区にあるリゾートホテルには、一流シェフが腕を奮う正統派フレンチや中国料理のほか、日本料理やタイ料理などのファインダイニングが集まっており、マカオグルメの幅広さを感じます。もちろん、カジュアルなフードコートもリゾートホテル内にはあるので、その日の気分で、胃袋とお財布と相談して決めたいところ。
いかがでしょう。マカオを訪れる楽しみのひとつはグルメな食事です。高級レストランの味から町中の家庭的なレストランや食堂、そしてスイーツまでも。飽きることのない“美味い!”がたくさん。JTBでは、マカオのぐるめツアーはもちろん、マカオ半日観光など現地発着の各種オプショナルツアーを提供しています。

エッグタルト

牛乳プリン