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2022北京に向けたアルペンスキー活動展望と近況について

JTBスポーツブログをご覧の皆さま、こんにちは!
すっかり朝晩は寒くなってきましたね!長野のアルプスも白くなり、一気に冬が近づいています。
寒さが増す中、ぜひ、手軽にできるストレッチやその場スクワット等の自重でできる筋トレで血液循環を上げていただき、免疫を落とさないようにしていただきたいです。
私自身、すぐに風邪をひきやすいので、喉の保湿等ケアを気を付けます。

さて、2年間のブランクは空きましたが、あらためて3月から本格的にアルペンスキー活動を始めています。

目標は、2022北京冬季パラリンピックに出場し、メダルを取る活躍を果たすこと。
今回のレポートは、目標に向けてのノルマとプランについて書きたいと思います。

<ノルマについて>
パラリンピックに出場するには、主に2つの基準があります。
①個人の権利を満たすこと(国際ポイントの獲得にて基準を満たすこと。慣例ではパラリンピック直前
 の2月締め日)
②日本チームとして国枠を多く取得し、且つ、国内選考で選ばれること(前年の結果で決まるため、
 今期2020-2021期の日本選手全体の好成績が必要)

①、②ともに、国際大会でより良いポイントを獲得することで満たしていくものとなります。

私の現状ですが、強化指定の下位ランクである育成の立場のため、国際大会のうち下位大会から出場しなおし国際ポイントを積み重ね、トップチーム入りを早期に果たしていく必要があります。

北京まで残り2シーズンですが、私に最低限必要な条件は、以下の3点です。
・年内の国際大会でポイントを取ること。
・1月以降のワールドカップ、2月の世界選手権に繋げること。 
・来期(2021-2022シーズン)頭に強化指定のトップチーム入りを果たすこと。


以下、直近で出場を検討している下位大会スケジュールです。

・12/10~12/14 ドイツ選手権、ヨーロッパカップ初戦(オーストリアPITZTAL)
・12/16~12/18 ヨーロッパカップ第1戦

北京に向けては復帰早々の12月大会が非常に重要となっていきます。

以上、北京への選考の流れ、ポイント獲得、直近の大会予定でした。


※補足:パラアルペンスキーの国際大会とは・・・
国際大会は3段階に分かれており、毎年開催の頂点はワールドカップ、その次に大陸別選手権(ヨーロッパカップ、北米カップ、アジアカップ)、その下に国別の大会があります。
この他、2年毎開催の世界選手権があり、これらの国際大会に出場して規定のポイントを積み重ね、国枠を増やし、国内選考で勝ち抜くことでようやくパラリンピックにたどり着くという構図です。

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野沢温泉スキー場のサマーゲレンデ ピスラボ練習中の様子
(コロナ禍で夏場の遠征ができず、基礎的な雪上練習が積めない分を補うべく取り入れています)

<プランについて>
次に強化プランですが、現在、野沢温泉を拠点とする健常者スキーチーム・SNOW BUSTERS(コーチ:富井正一氏)にて毎週末に合同練習、平日は個人でウェイトや有酸素練習をおこなっている日々です。
共に練習する中高大学生は全国大会出場選手、代表クラスの選手もおり、障害の軽い私にとっては彼らに追いつき、追い越していくことがパラリンピックで戦う上で良い指標となります。そのための練習拠点です。

現状、俊敏性・ジャンプ力・走力は正直なところかなりの差がありますが、サマースキー練習の技術・球技の技術、全体で行っているダンスやピラティスといった、自分の思うように体を動かす“身のこなし”練習は十分通用している実感です。

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野沢温泉を拠点とするスキークラブ SNOW BUESTERS コーチ富井正一氏
(17年に及ぶ私の恩師です)

若い頃と比べると動きのキレが出せる時間が短くなってきていることや、2年間の自転車競技練習で、スキーに必要なジャンプ力や瞬発力、俊敏性の能力が落ちている側面は現実あります。 その反面、技術への理解度や、自分のコンディションを維持するには何が必要かという点は理解度が高まっている手応えがあります。

今期はスキー活動に適応する体を徐々に戻しつつ、北京に向けた前述の大会成績ノルマを達成すること。 来年夏のオフトレーニングではスキー連盟強化合宿での科学的な練習も取り入れ、若手選手にも負けない俊敏性を取り戻し、来期冬には自信や確信をもって戦える状態に持っていくプランと考えています。

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サーキットトレーニングと50m走練習の様子

現在、欧州で再びコロナ感染が増えており、大会も急遽中止の可能性が出てきており、遠征活動自体も無事に行けるのかどうか、日々状況は変わっています。
どんな状況になってもできる事を見つけ、目標に向けてプランを柔軟に変更しつつ取り組んでいく覚悟です。

38歳、年齢なりに日々良いコンディションを保つことは難しくなってきていますが、自分の経験を総動員して限られた大会でベストのパフォーマンスを発揮するように、組み立てを考え、実行していきます。

以上、2022北京冬季パラリンピックに向けたアルペンスキー活動の展望と近況レポートでした。


JTBコミュニケーションデザイン所属
パラアルペンスキー
小池 岳太


欧州で再び広がる新型コロナウィルスによるロックダウンの状況を鑑み、パラスキー連盟の秋季欧州遠征は中止となりました。 今後も状況を注視しながら国内で行える練習で当面強化し、来るべき時に備えて柔軟に行動していきます。 

11月5日 小池

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