「2017秋 オーストリア氷河合宿と近況」について
こんにちは!
JTBコミュニケーションデザイン所属、パラアルペンスキー競技の小池です。
10月14日~11月11日の日程で行なわれた、パラアルペンスキーチームの第2次合宿で、今期の仕上げとなる練習を積んで参りました!!
8月・9月のチリ合宿ではスピード系の種目の練習が中心でしたが、今回はオーストリアの氷河スキー場の stubaital スキー場と、Pitztal スキー場にて技術系種目を中心に、そしてジム練習の時間も増やすことができた充実した合宿でした。
今回は仕上げのため、これまで取り組んできた内容のまとめとなる合宿となりましたが、主なテーマは次の2点でした!
1. 技術的な方針のまとめ
→ 培ってきた姿勢改善の動きをスキー動作に集約し、方向性を固めること
2. いかにして膝を腫れないように練習強度を上げるか
→ チリでは負傷した膝の腫れが出ていたため
結果は、おかげさまで何とか良い手応えが掴め、膝も十分耐えうることがわかりました。技術も向上し、チリ遠征に比べてあきらかに良い動きが出てきました。
車椅子の選手たちと綱登りメニューの様子!(JPSA提供)
彼等は下肢は動きませんが、その分上半身の発達はもの凄い!
ベンチプレス100kg~140kgを簡単に上げる強者もいます(真ん中の森井選手)
今回、仕上げの合宿ということで、より急斜面での練習が多かったのですが、実は何度か危険なシーンが・・・
最大斜度42~43度 上から見ると鳥肌が立つ恐怖です(JPSA提供)
最大のピンチは、 40度越えの超急斜面での練習時に、大滑落をしてしまったのですが、その斜面は氷河むき出しの黒光りするアイスバーン・・・。
雪面にできた溝のような荒れに片方のスキー板が取られて外れるアクシデントがあり、そのまま転倒しながら200mほど滑落・・・。
幸いにも障害物は回避でき、無事に止まった時はマイナスの気温でしたが大汗が出た程です!
限界にチャレンジせねば上達しませんが、やはりアルペンスキーなどのスピード系種目は危険がつきまといます。
無事ですんだことに、ただただ私はツイているな!と思わざるを得ません!
という訳で無事に終了し、現在は国内で2週間フィジカルトレーニングを中心に過ごした後、11月26日より平昌パラリンピックの残る2~3枠をかけた勝負の大会8試合が始まります!!
●12月11日~16日
ワールドカップ St Moritz(Sui) 滑降2戦、スーパー大回転2戦
●12月19日~22日
ワールドカップ Kuhtai(Aut) 大回転2戦、回転2戦
この8試合中に、10位以内を一度は出すことが条件です。
私の目標はパラリンピックでの金メダル獲得!出場は当然です。
しかし、ここまでの練習中に他国のトップ選手らとのタイム差を考えると、まだまだ復帰レベルの現状からは簡単なことではありません。
完璧なコースの攻略と、完璧なコンディションで臨む必要があります。
ということで、仮想パラリンピックとして、私の培ってきた最大限の能力を発揮しながら臨んでいくように、最終調整期間を過ごしていきます。
現在は、姿勢改善の練習でお世話になっている R-body ジムでの練習を中心に、早期オープンしている軽井沢プリンスホテルスキー場での早朝5時貸切練習参加や、日々の食事や交代浴によるケアを、国立スポーツ科学センター(JISS)にてお世話になりつつ調整しています。
私は多くの皆様にご協力いただき、競技活動ができています。
現在も会社始め、メーカー様、スポンサー様等の多くの皆様の多大なご協力と大きなチャンスをいただき、私が求める最大限の環境で活動ができています。
まずは結果を必ず出して、パラリンピック出場を決めて参ります!
以上、オーストリア合宿終了のレポートと、平昌パラリンピックに向けての状況報告でした!
引き続き、応援のほど、よろしくお願いいたします。
JTBコミュニケーションデザイン所属
パラアルペンスキー 日本代表 小池岳太