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第二次カナダ合宿終了しました!

こんにちは!
JTBコミュニケーションズ、パラ・アルペンスキー競技の小池です。

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さて、11月20日から行われましたカナダ・パノラマスキー場での遠征が全日程無事に終了しました。

今回は、途中で北米カップ(※1)の試合参加も挟みつつ、9月、10月と積んできた基礎練習から、より難易度を上げた実戦的な練習を多く積んだ合宿でした。

日本のスキー場は滑りやすくするために、コースを比較的平に慣らしてコース作りをしますが、ここパノラマスキー場は山の地形を多く残してあるため、大小の起伏の連続で、バランスを保つのも難しい環境でした。

その中、試合に近い長距離コースを設置した試合を想定しての練習では、起伏で見えない先にターン弧を一度で描いて無駄な減速をしないこと等、難易度の高い練習でした。
失敗の連続でしたが、100kmの高速練習でも徐々に対応できるようになったりと、課題に向けて大きな前進があった手応えです。

そして、今合宿中に参加した、北米カップでは、スーパー大回転種目で優勝、回転種目で2位入賞という成績となりました!!

国際大会のうち、北米カップは下位大会という位置付けですが、国際大会で初優勝を経験できたことは、今後の飛躍に向けて大きな自信になりました。

また、今回帯同くださったJISS(国立スポーツ科学センター)のマルチサポートスタッフによる、乳酸測定や、尿比重測定(脱水の測定)でも、非常に良い数値が出ました。
夏に積んで来た自転車練習、筋力トレーニング、チリでの雪上練習含め、良い方向に繋がってきていますので、引き続き課題克服に向けて、粘って練習に取り組んでいきます。

今後ですが、一時帰国後、年明け6日に欧州に向かい、本格的なレース期となります。
3月まで、ワールドカップ8会場17試合(欧州、北米)、アジア大会7試合(韓国、日本)と大会の遠征が中心となります。

毎年、国際ポイントを獲得して、4年に一度のパラリンピックに繋げていきますが、毎年開催されるワールドカップは、健常者大会では「雪上のF1」として多くの観客を集める大会です。

障がい者大会は観客は皆無に等しいのが現状ですが、毎年、5種目の種目別表彰や、シーズン総合の表彰も争う、非常にエキサイティングなシリーズ戦です。

争う選手は同じような顔ぶれですが、国に寄って雪質は全く異なること、地形も異なるため、移動して直に現地の環境に順応する能力も問われます。

今期は、ワールドカップで最低限表彰台入賞を目標に掲げていますが、課題である姿勢の改善を身体で覚えていことを第一に、熱く、チャレンジしていきます。

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小池岳太 大回転練習の様子(SAJD提供)

★What`s 障がい者アルペンスキー★

<ルール>
・健常者のアルペンスキーと全く同じで、スキー用具、コースの難易度、旗門の設置はFISルールに準じている。
・カテゴリーは、立位、座位、視覚障害の三つに分かれ、それぞれメダルを争う
・障がいに応じた装具の使用が認められており、例えば車イスの座位選手は雪上の車イスであるチェアスキー、そして、片足や足の麻痺の選手も含め、ストックの変わりに、先端に板のような滑走中に雪面につけて補助できるアウトリガーという装具も使用可能。

<大会>(※1)
国際大会は、4年毎のパラリンピックを頂点に、2年毎開催の世界選手権、毎年開催のワールドカップ、そして下位大会となる、大陸別の大会(欧州カップ、北米カップ、アジアカップ)がある。 上位大会に参加するには、種目毎に規定の国際ポイントを獲得し、毎年更新していく必要がある。

※今期2015-2016期はワールドカップ18試合、北米カップ4試合、アジアカップ8試合に参加予定です。(主に年明けより試合開始)

<競技スキーの一年の流れ>
秋から年末までが雪上での基礎練習期間、年明け1月~3月までがワールドカップ等の試合期、4月~6月が来期のマテリアル(用具)テスト含め、基礎練習期、7月~9月がオフ期で、主にジムでの身体作りの時期となります。

※私は自転車競技にも挑戦中のため、4月~9月の間は主に自転車の練習や大会に出場中です。 冬季アルペン競技中、海外遠征にも自転車を持ち歩き、トレーニングは継続していきます。 (スキーの練習として日々のアップとダウン、筋持久力向上にもなるため。)

以上、引き続き応援のほど、よろしくお願いいたします。


JTBコミュニケーションズ
小池 岳太

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