シンガポール内の移動に便利な鉄道(MRT)の乗り方と料金


ケンケン

シンガポール市街地のほぼ全域をカバーするMRTは「Mass Rapid Transit(大量高速交通機関)」の略称でシンガポール滞在中、旅行者にとっても移動手段として強い味方。路線拡張、延伸工事は今も続けられており、地元の人々だけでなく、観光客にとってもより使い勝手の良い公共交通機関になっています。
MRTの乗り方と料金について、旅行者向けのパスなども含め、JTB現地スタッフが紹介します。

ホームでは分かりやすく行き先や駅、路線が書かれています。

MRTとは?色と番号で見分けるMRT駅

地下と地上を走るMRTは市街地のほぼ全域をカバーしています。路線ごとに色分けされ、駅には番号が付けられているので、旅行者でも分かりやすくなっています。
East West Line(=東西線、緑色)、North South Line(=南北線、赤色)、North East Line(=北東線、紫色)、Circle Line(=サークル線、黄色)、Downtown Line(=ダウンタウン線、青色)、そしてThomson East Coast Line(=トムソンイーストコースト線、茶色)。ちなみに、郊外の住宅街を走るLRT(=Light Rail Transit)は地図上ではグレー(灰色)で表示されています。

現在、6路線、140以上の駅が開業し、1日300万人以上が利用しているのだそう。
今後益々路線網が拡充する見込みで、現在Thomson East Coast Line(=トムソン東海岸線)の延伸工事が進められていますが、2024年6月23日に新区間が開通しました。シンガポール東海岸に沿った Tanjong Rhu (タンジョン・ルー) 駅から、Bayshore (ベイショア) 駅までの区間に、新たに7駅がオープンしています。

ダウンタウン線は青色が目印。

駅名の右横にある「CC19」「DT9」が駅の番号。これによってボタニックガーデンズ駅は、黄色で表示されるサークル線19番と青色で表示されるダウンタウン線9番であることが分かります。

チケットは2タイプ

旅行者がMRTに乗車する際、2種類のチケットから選ぶことができます。

① EZ-Link Card(イージーリンクカード)
② Singapore Tourist Pass(=STP、シンガポールツーリストパス)


シンガポールツーリストパス

①EZ-Link Card

「EZ-Link Card(イージーリンクカード)」は、プリペイド式のICカードで、MRTと路線バスで利用できます。駅にあるTransitLink Ticket Officeやセブンイレブンなどのコンビニエンスストアの一部店舗のほか、ECサイト(https://www.ezlink.com.sg/get-your-ez-link-card/where-the-cards-are-sold/)からも購入できます。日本のICカードと同じで、利用した料金が自動的に引き落とされ、券売機でさらにトップアップできる仕組みです。イージーリンクカードはS$12で、保証金S$5が含まれますので、実質はS$7分がチケットに使えます。また、運賃利用分がS$3以上ないとMRTには乗車できません。駅の券売機などでチャージできます。
ただ、保証金は返金されません。

EZリンクカードへのチャージは簡単です。
・MRT駅の券売機でチャージする (デビットカードもしくはクレジットカード利用)
・セブンイレブンのカウンターでチャージする
・銀行ATMでチャージする
・アプリでチャージする


シンガポールの公共交通機関は、身長が90センチを超えると運賃を支払わなければなりません。
ただ、90センチを超えた場合でも、Child Concession Card(チャイルド・コンセッション・カード)という
子ども用のカードを発行してもらうことによって、6歳までは無料でバスやMRTに乗車できます。
Child Concession Cardは、駅のチケットカウンターで発行してもらえます。(外国人居住者であれば、パスポートとIDカードが必要。観光客はパスポートが必要。)

② 旅行者向けの「シンガポールツーリストパス」と知っておきたいこと

「シンガポールツーリストパス」は、MRTとLRTのほか、路線バスに乗り放題となるチケットです。
カード1枚で電車やバスが乗り放題になっているので、チャージ料金や残高などを気にせず利用することができます。
チャンギ空港駅やシティホール駅、チャイナタウン駅など主要なMRT駅のTransitLink Ticket Office(トランジットリンク・チケットオフィス)で購入できます。
種類は、1日券(S$17)、2日券(S$24)、3日券(S$29)の3タイプ。

1日券の場合、同ツーリストパスを最初に使った時点から、終電までの利用となります。このため、「14時から使い始めたので、明日の14時まで使える」ということにはなりません。
また、2日券と3日券は連続して2日、3日の利用となりますので、滞在日数と行動、MRTやバスの利用頻度を考えて、賢く使いたいところ。身長が90センチ以上の子供も1人とカウントされ、大人と同じ額の同ツーリストパスが必要となります。

同ツーリストパスは、セントーサ島へとアクセスする際に利用できるセントーサエクスプレスをはじめ、ナイトライダー、ナイトオウルバスなどのプレミアムサービスには利用できませんので、ご注意を。

路線バスにもシンガポールツーリストパスは有効です。

■番外編■クレジットカードでも乗車できる!

シンガポールでは、切符を買わなくてもクレジットカードや電子決済可能なスマートフォンでMRTに乗車することができます。(MRTだけでなくバスやLRT公共交通機関でも利用可能)それが「SimplyGo」というサービスです。

① 利用可能なクレジットカード
カード会社:VISA・Mastercard
カードのタイプ:非接触決済(コンタクトレス決済)可能なカード
電波のような「リップルマーク」があるカードは利用可能です。
使い方は、改札でクレジットカードをタッチするだけでとっても簡単。

② 便利なアプリを活用
SimplyGoを利用する際に便利なアプリが「TransitLink SimplyGo」です。
このアプリは、SimplyGo を利用しているカード情報を登録することで、乗車履歴や運賃の確認、運賃の請求額などを確認することができます。SimpliyGo では、クレジットカードだけでなく銀行カードも使用可能。
詳しくはこちら☞ https://simplygo.transitlink.com.sg/

MRTの乗り方と注意したいこと

MRTの乗り方は、どのチケットやパスを利用しても基本的に同じです。自動改札機を通ってホームへと行きます。日本と同じで、自動改札でカード読み取り部にチケットやパスをかざすと、バーが上がって通ることができます。ホームへと行くと、駅の番号が大きく表示されていますので、進行方向(行先)を確認して列車が来るのを待つだけ。車両のドア付近に並び、スムーズに降車、乗車が行われます。

気を付けたいことは、相互に乗り入れているMRT駅の中には、ホームから乗り換える路線のホームへ行くために、MRTから降りて側にあったエスカレーターに乗ったら改札階へ行ってしまった!ということもありますので注意が必要です。また車内では飲食はもちろん、凄まじい匂いのドリアンの持ち込みも禁止されています。

いかがでしょうか? MRTは旅行者にとっても簡単で便利な公共交通手段です。
市街地には、MRT駅はここから何メートルというサインが目立つ所にありますので、この点も旅行者にとってはとても使いやすいですね。

JTBでは、シンガポールを楽しめる、テーマもさまざまな半日や1日観光オプショナルツアーをご用意していますので、ぜひご利用ください。

MRT駅の位置を示すサインが色々なところにあります。

  • オプショナルツアー(現地発着)
    JPY23,393〜
    ※価格は予告なく変更になることがございます
    シンガポールでは絶対に食べておきたい蟹の王様“チリクラブ”のご夕食をお楽しみください。ご夕食後は、賑やかなナイトスポットで有名なクラークキーからリバーボートに乗船して流れる景観をご覧いただきます。マリーナ・ベイを舞台にした壮大な光と水のショー“SPECTRA(スペクトラ)”は圧巻です。

関連記事

この記事を書いたレポーター

ケンケン

エリアから探す

地図から探す

記事タイプから選ぶ

旅のテーマから選ぶ

旅行スタイルから選ぶ

日付から選ぶ