ヤンゴン近郊の街バゴーで手軽にのんびり散策

JTBミャンマー支店
野島 啓介

王朝の首都として栄えたバゴー

ヤンゴンの北東約80キロに位置するバゴーは、知る人ぞ知る古都。街が開かれたのは573年、なんと1500年以上の歴史があります。モン族の二人の王子によって築かれた街は、やがてビルマ族に支配され、ビルマの首都となりますが、いく度かの王朝の変遷の後、1757年に戦によってほぼ壊滅してしまいます。そして長い間、歴史の表舞台から退いていたのです。 現在のバゴーは、かつての都としての華々しさとは無縁ののどかさが漂います。けれど由緒あるパゴダや寺院、僧院が点在して緑深い街並みと調和しています。 バゴーの守護神は「ヒンタ」と呼ばれる伝説の鳥のつがい。メスを背中に載せるオスの像が建てられ、またヒンタを祀ったパゴダもあるんですよ。

シュエターリャウンの寝釈迦仏。55メートルの大きな姿に参拝客が絶えません。

バゴーの施設で入場料はいる?



バゴーを訪れると、最初に入る観光施設で、「バゴー入域料」を支払う必要があります(大人1人10ドル)。そこで1週間有効な共通入場券をもらえます。この入域料とは別に、各施設でカメラ・ビデオ撮影料を支払わなければなりません。

「ビルマの竪琴」で知られる寝釈迦像



バゴーには有名な寺院やパゴダがいくつかあります。 その中でも特に日本人になじみ深いのは、シュエターリャウンの寝釈迦仏かもしれません。 全長55メートルの巨大な仏が横たわり、穏やかに微笑んでいるさまが印象的な像です。 この仏像は994年にモン族の王によって建設された、ミャンマー最古のものなのですが、王朝の衰退とともに忘れ去られ、19世紀になって密林より発掘されたそう。 映画「ビルマの竪琴」の中で登場する寝釈迦仏は、このシュエターリャウンの仏像なのです。

開館時間 6:00AM~9:00PM
休日:なし 入場料:共通入場券
カメラ撮影料:必要(300チャット程度、ビデオは500チャット程度)

1000人の僧が修行をするチャカッワイン僧院

ミャンマー国内でも屈指の規模として知られているチャカッワイン僧院。常に1000人以上の若い層が修行をする場です。バゴー川の近くにあり、見学することができます。 いつでも見学できますが、何と言っても参拝客や観光客が多く集まるのは、朝食の時間。数百人の若い僧侶が一堂に会して朝食をとる風景は、なかなか壮観です。僧侶たちは1日1度、この時だけ食事できるのだとか。朝食は信者や見学者が寄進することもできるので、毎朝多くの信者が集まるのです。 朝食の時間は、朝7時半、11時頃から始まります。

開館時間:6:00AM~9:00PM
休館日:なし
入場料:不要
カメラ撮影料:不要

数百人もの若い僧が朝食をとる様子を見学できるチャカッワイン僧院

ミャンマー一の高さを誇るシュエモードパゴダ

バゴーには、ミャンマー一の高さを誇るパゴダもあります。シュエモードパゴダ、高さは114メートルもあり、ヤンゴンのシュエダゴンパゴダよりもさらに高いパゴダです。 このパゴダの歴史も古く、ある王の石文によると、モン族の王によってBC352年に建てられたのだとか。その後ミャンマーを襲った数々の大地震によって度々崩壊しますがそのたびにに建て直されました。最初は高さわずか23メートルだったものが、再建築のたびに少しずつ大きくなって、現在の高さに至るそうです。 人々のあつい信仰心の表れと言えるパゴダです。

開館時間:4:00AM~9:00PM
休館日:なし
入場料:共通入場券
カメラ撮影料:必要(300チャット程度、ビデオは500チャット程度)

モン族の伝説が今に残るチャイプーンパゴダの四面仏像。

モン族の古き教えが今に伝わるチャイプーンパゴダ



チャイプーンパゴダも、バゴーでは存在感を放つパゴダです。 ここには、1475年にモン族の王が建立した、高さ30メートルの四面仏像があり、伝説が残されているのです。それはこの巨大な柱の建立に関わった4人のモン族の女性が結婚するたびに、仏像が一つずつ壊れるというもの。その後一人の女性が結婚した時に、本島に一体の仏像が壊れたのだとか。伝説を信じたモン族の人々は、壊れた仏像をそのままにしていたそうです。 現在ではその仏像も修復されていますので、4面すべての仏を拝むことができます。

時間:6:00AM~9:00PM
休館日:なし
入場料:共通入場券
カメラ撮影料:必要(300チャット程度、ビデオは500チャット程度)

そのほか、モン族ではなくビルマ族の王が建てたという、ほかのパゴダとは少し形が違うマハーゼディパゴダがあります。このパゴダからの眺望もおすすめです。 また、かつての王宮(ハンターワディ王宮)の遺跡が発掘されている現場や博物館なども見応えがあります。
バゴーはこじんまりとしていて1日あれば十分散策できますし、緑溢れるなか、パゴダや寺院が点在していて、過ごしやすいのが魅力です。 ヤンゴンを訪れたら、ぜひバゴーへも足を延ばしてみてくださいね。
また、こちらの現地レポートも、ご参照ください。 「人気ツアー"古都バゴーをのどかに日帰り観光"がリニューアル!」

個人で訪れるのは不安、という方にはヤンゴン発着のオプショナルツアーも販売されています。JTBでも見どころをさまざまに回るツアーをご用意しておりますので、ぜひそちらもご参照ください。

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野島 啓介

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