香港の絶景スポット「ビクトリア・ピーク」で遊ぼう!
天空に突き刺すようにそびえる香港島の摩天楼と対岸の九龍島、さらには新界の山並みまで見下ろせるビクトリア・ピークは香港観光では外せない絶景ポイント。夜景の名所として知られていますが、香港の今と昔がつまったエリアは日中も魅力的な観光スポットです。知る人ぞ知るビクトリア・ピークの楽しみ方を改めてご紹介します。
香港を訪れた人なら市内観光のスポットとして必ず訪れるビクトリア・ピーク。単なる眺めのいい高台というだけではなく、ビクトリア・ピークはイギリス統治下で高級住宅地として発展した歴史あるエリアです。香港島の中環と山頂付近をつなぐピークトラムはピークに住む人たちのために作られたケーブルカーで、なんと1988年開通。香港で最初の公共交通機関です。距離1.4km、標高差363mを10分弱で結ぶので、かなりの傾斜です。シティを眺められる進行方向右側の座席が人気です。ピークトラムに乗るには、麓のガーデンロード駅まで中環駅のJ2出口から徒歩で約10分。ガーデンロード駅から約8分で頂上のピークタワー駅につきますが、ピークトラムは大変な人気なので週末の夜ともなれば長蛇の列です。チケットを買うのにも並ぶので、前払いのICカード「オクトパスカード」を使うと多少の時間短縮ができますよ。なお、ガーデンロード駅で乗車を待つスペースがピークトラム・ヒストリカルギャラリーとなっており、1988年の開通当時のトラムや制服などが展示されています。
山頂からの展望が魅力なピークタワー
ピークトラムの山頂側「ピークタワー駅」につながる複合施設。海抜428mの高さの展望台「スカイテラス428」はピークの3大展望スポットの一つ。そのほか、有名人の蝋人形館「マダム・タッソー」、ブティックや土産物店などが集まるショッピングモールやレストランなどが入っています。映画『フォレスト・ガンプ』をテーマにしたシーフードレストラン「ババ・ガンプ」ではシュリンプが有名。食事とともに絶景も楽しめます。ピークタワーはイギリスの建築家によるデザインで、最初に開業したのは1972年ですが、1996年からリニューアル工事が始まり、2006年に今のスタイルで正式にオープンしました。 ピークタワーから道路を挟んで向かいに観光ビジターセンターがあります。約50年前に実際に使用していたトラムの車体を再利用。観光パンフレットなどが手に入ります。
ショッピングを楽しむピークギャレリア
1993年開業。観光ビジターセンターのすぐ南側にあるショッピングモール。建物内にはバスターミナルがあります。展望デッキは2つめの展望スポット。比較的人が少ない穴場的存在で入場無料。香港らしい土産物店やレストラン、カフェなどが軒を連ねており、特に「カフェ・デコ」は絶景を眺めながら洗練された料理がいただけると評判です。ドリンクのみの利用も可能。なお、2017年3月から大規模な改装工事が始まっているので、店舗の営業状況は確認が必要です。バスターミナルは通常通り運用されています。
中国風な建物が魅力の太平山獅子亭
ピークタワーの前の道を数分東へ歩いていくと、2体の獅子の象がある中国風の建物があります。1976年に建てられた展望台で入場料は無料。3つ目の展望スポットです。眼下にピークトラムが走るのを見ることもできます。
絶景ポイントでハイキングを楽しむ
ビクトリア・ピークの絶景ポイントは、ピークタワーやピークギャラリーの建つピークトラム駅周辺が有名ですが、そのほか山頂周辺の歩道からもビクトリア・ハーバーの美しい景色を堪能できます。徒歩で回るので「ピーク・サークル・ウォーク」と呼ばれており、観光客も少ないのでハイキングがてらゆっくり景観を楽しめます。 ピークタワー近くのルガード・ロードを出発し、歩いて20分ほどで展望台に到着。ルガード・ロードは暗くて人通りがあまりないので夜歩くのはお勧めできませんが、日中の景観もまた格別。息をのむほどの絶景が眼下に広がります。朝の空気を吸いながら歩くのも気持ちがいいですね。展望台から同じ道を引き返すこともできますが、山頂を取り囲む道を一周して香港の自然を味わうのも一興です。時間がある人はぜひ試してみてください。一周すると約1時間、道は平たんなのでスニーカーで十分歩けます。
また、トラムを使わず麓から山頂まで歩いて登ることもできます。 中環駅から地上に出て、世界最長と言われる歩くエスカレーターに乗って終点まで行き、そこから登山道へ。案内看板に従って山道を歩いていくと、視界が開けてハーバーが見えてきます。最初はかなり坂がきついですが、ピーク・サークル・ウォークに合流したらあとは平たんな道が続きます。ゴールのピークトラム駅まで約1時間半。帽子や日傘、水の携帯を忘れずに。ここが香港?と思うような素朴な自然と、後から目に飛び込んでくるビル群とのギャップが印象的です。