台湾グルメ「客家料理」の魅力と歴史


JTB台湾マイバスチーム

台湾を旅していると、特に台北近郊や南部の高雄などで「客家料理」に出合うことがあります。客家料理とは、客家人と呼ばれる人々が作る郷土料理のこと。客家人とはどんな人々で、客家料理とはどんな料理でしょうか。JTB現地スタッフが客家料理の魅力についてわかりやすくご案内します。

客家料理ってどんな料理?

客家料理とは、「客家人」と呼ばれる、もともとは中国大陸の華北地方に起源を持つ人々が、台湾も含めたアジア各地に移住した後も、伝統的に作ってきた料理のことを指します。

アジア各地の客家の人々は、生活の場を転々としてきた民族の歴史から、保存のきく漬けものや乾物などを用いた料理を多く生み出しました。

台湾の客家料理では、他の地域の客家料理とは少し異なり、乾物など保存食以外にも、生の海産物や肉もよく用いていますが、これは台湾が海に囲まれて鮮度の良い食材に恵まれているため、と言われています。その他、パイナップルを入れるなど、台湾客家料理は独自の発展を遂げました。

客家料理は味付けが全体的に濃く、塩味も強めなものが多いのが特徴です。
風味付けにトウガラシやショウガなどを使い、台湾の醤油や酒で強く濃く香り付けします。また、こってりと脂っこいのも特徴です。

その一方、スープなどはあっさりと出汁を利かせたものも多く、そのコントラストがまた味の魅力となっています。

代表的な料理としては、


  • 美濃?條…「在来米」(うるち米)で作るうどん。きしめんのような太さのものから、さらに太いものまであります。モチモチした歯ごたえとコシが特徴で、日本のかけうどんのように出汁を張って食べるほか、野菜などとともに炒めるのも一般的。

  • 客家小炒…戻した干しイカ、干し豆腐、ネギ、椎茸、唐辛子などの炒め物。客家料理の定番中の定番と言える一品。

  • 梅干扣肉…梅菜と呼ばれる客家独特の酸っぱい高菜で煮た豚の角煮。こちらも定番。

  • 薑絲大腸…生姜の細切りと大腸を炒めて酢で味付けしたもの。酸味がクセになります。

  • 高麗菜封…キャベツを独特の醤油で煮込んだもの。

  • 冬瓜封…トウガンを独特の醤油で煮込んだもの。

  • 炒野蓮…「水蓮菜」とも言われる「タイワンガガブタ」の葉の炒め物。くせがなくシャキシャキした歯ごたえが特徴。



などがあります。
そのほか豚足の煮込みなども一般的です。

客家料理の一例。写真は台北の「千采」のもの。

大陸に起源をもつ人々が台湾へ

客家人と呼ばれる人々についても、簡単に紹介しましょう。

前述のように、はるか昔は大陸華北地方をルーツに持つ人々で、その後広東省や広西省などへと南下し、やがてアジア各地へ離散していきました。その一部の人々が台湾に辿り着き、北部では主に桃園県や新竹県、苗栗県、南部では高雄などに住むようになりました。

客家人は大陸をルーツとして、現在も客家語を話すなど独自の文化を継承しています。

移民という立場であった彼らは、台湾で生活する上でさまざまな困難を乗り越えてきたそうです。より環境の厳しい山岳地帯に住み、過酷な労働によって生活の糧を得てきたため、山菜を乾物や漬けものなどの保存食とともに使い、味の濃い料理が好まれてきました。

現在「客家料理」として提供される料理が、素朴な素材を多用し、保存食を上手に調理してしっかりとした味付けとなっているのも、そのような歴史を担ってきた証、といえるかもしれません。

少し堅い話になりましたが、客家料理は素材の旨みを上手に引き出していて、一度食べるとやみつきになる美味しい料理です。ぜひ、楽しんでみてください。

地元の人に愛される台北の客家料理レストラン「千采」

中山エリアのMRT雙連站1番出口から徒歩3分とアクセスが便利な地元の人に愛される客家料理店千采。
お店で人気のメニューをミールクーポンでご用意♪
どれを頼めばいいのかわからない!という方にオススメです★

秋冬の期間限定コースもオススメ!

柿の里と呼ばれる街「新埔」、期間限定の人気フォトスポットとしても有名で、毎年の秋から初冬にかけて、辺り一面に広がるオレンジ色の柿は、この三ヵ月ちょっとの間でしか見られない「干し柿(柿餅)」製造風景。
さらに、「新埔」では、写真撮影以外にも、「干し柿(柿餅)」の製造工程において大量に廃棄される皮を有効利用する「柿渋型染め体験」もお楽しみいただけます。
その後、風情あふれるレトロな客家の街「北埔老街」へもご案内致します♪そこでは、数種類の穀物や雑穀を擂り棒で擂り潰すという、客家文化の一環でもある「擂茶体験」もご体験いただけます。
なかなか個人では行きにくい観光地を、ガイド付きの日帰りツアーでたっぷりとお楽しみいただけます!

まるでタイムスリップしたみたい!?贅沢な空間で味わう客家料理

新竹の山々に囲まれた自然が美しい新埔鎮。ここには台湾建築の父・漢寶德氏がデザイン、作り上げた「南園」があります。
台湾有力紙の創始者である王惕吾氏が定年後の隠居生活の場所として選んだこの地で、漢寶德氏が風水や江南庭園、閩南式建築、洋館の要素を取り入れた建築物は台湾の重要人物はもちろん、海外からも多くの来賓をお迎えしてきました。日帰りで南園を満喫できるコースをご用意。
到着後は専門ガイド案内の元、園内を散策。昼食は地元の新鮮な食材と客家料理で使われる食材を生かした創作料理をお楽しみください!午後は各自で27ヘクタールにも及ぶ園内を散策したりオリジナルショップを見て頂けます。アフターヌーンティも付いているのでお散歩後の一服にお楽しみ下さい!いつもとは違う台湾での優雅な1日を体験してみませんか?

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