台湾で人気の果物、釋迦頭(バンレイシ)の食べ方(2023年4月更新)
釋迦頭という果物をご存じですか?釋迦頭は日本語では「シャカトウ」と呼ばれ、お釈迦様の頭を思わせるデコボコが表面を覆う、濃い緑色の果物。台湾ではホ ワンナイチーまたはシェッキャー(釈迦)と呼ばれます。原産地は中南米ですが、今では広く熱帯・亜熱帯地方で栽培され、人々に愛されています。

お釈迦様の頭を思わせる釋迦頭。
ねっとりと甘酸っぱい果物、釋迦頭(バンレイシ)の食べ方
デコボコの一部は黒く変色していますが、これは傷んでいるせいではありません。熟してくると黒ずんでくるのです。ですからデコボコが黒ずんでくると、食べごろのサイン。食べごろになると、デコボコを、1房ずつはがすことができますので、はがしながら食べてもいいし、全体的に柔らかくなるので、手で二つに割って食べることもできます。
果肉は白くてクリーム状。そのいかにも濃そうな見た目から、かなり濃厚な味を想像してしまいますが、食べてみると思ったほどではないはず、ねっとりとして、ところどころに砂糖のつぶを思わせるようなシャリシャリとした甘みを感じられます。軽い酸味も感じられ、日本の果物ではちょっと経験できない味です。そんな味わいといかにも南国らしい舌触りを、台湾にご旅行の際はぜひ楽しんでみてくださいね。

釋迦頭(バンレイシ)の食べごろシーズンは7~2月頃
釋迦頭は、台湾では主に台湾東部の花蓮県や台東県で栽培されています。中には年に2度収穫できる木もあり、釋迦頭が店頭に並ぶのは7~2月頃。なかでも11~2月には収穫の最盛期を迎えます。
この時期には釋迦頭だけでなく、「鳳梨釋迦頭」と呼ばれる釋迦頭も登場します。この釋迦頭は台東県のなかでも「太麻里地区」のものが有名で、通常のものよりさらにジューシーで甘酸っぱさもひときわ濃く、その名の通りパイナップル(鳳梨)を思わせるような味と香りが特徴。シーズンも11~2月と限られているので、価格は通常のものよりちょっとお高めながら、台湾ではシーズン到来を楽しみに待つ人も多いのです。
日本ではなかなか見られない釋迦頭ですが、その理由は熟し始めるとあっという間に柔らかくなってしまい、運搬が難しいからなのです。産地である台湾でも、実が熟す前に出荷され、硬い状態で店に出されます。熟し始めるとあっという間に実が崩れてしまうので、中国などごく限られた地域へ輸出されるのみ、日本へはほとんど入ってこない貴重な果物です。
冬の台湾を訪れたら、ぜひ釋迦頭や鳳梨釋迦頭を味わってみてください。日本ではなかなか体験できない、その独特の甘酸っぱさやねっとりとした口当たりに、トリコになってしまうかもしれません。


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