1000頭の野生のアシカが群生する島、カンガルー島

JTBオーストラリア
こあらさん

オーストラリアで3番目に大きい島、カンガルー島は、南オーストラリア州に面したセント・ヴィンセント湾にあります。「島」とはいえ、広さはなんと東京都の2倍。島内の多くのエリアが国立公園や自然保護公園に指定されているので、野生動物たちが、本来の姿で暮らす様子を観察するのに最高の場所となっています。

カンガルー島へのアクセスは、南オーストラリア州の州都、アデレードが便利です。フェリーで海を渡るか、空路で飛ぶ方法があります。フェリーを利用する場合は、アデレードから車で約1時間半のケープ・ジャービス港から出発。片道約45分ほどでカンガルー島に着きます。飛行機なら、アデレード空港(Adelaide Airport)から30分弱のフライトで、カンガルー島のキングスコート空港(Kingscote Airport)に到着します。時間を効率的に使いたい場合は飛行機、予算をなるべく抑えたい場合はフェリーがおすすめです。

カンガルー島でここだけは絶対見たい観光ポイント


野生のアシカがたくさん!シールベイ自然保護公園(Seal Bay Conservation Park)



カンガルー島の南の海岸にあるシールベイ自然保護公園は、野生のオーストラリア・アシカの生息地。1000頭余りが群生しており、砂浜でのんびりとくつろぐアシカの姿が、すぐ近くから眺められます。野生のアシカの生態を、自分の眼で、じっくりと観察する-。そんな貴重な体験ができるカンガルー島のシールベイには、アシカを見ようと、年間11万人もの人が訪れます。

動物の宝庫!フリンダース・チェイス国立公園(Flinders Chase National Park)



カンガルー島の西側にある広さ7万4000ヘクタールの自然保護エリア。ユーカリやティーツリーの原生林が茂り、カンガルー島固有種の動植物が多く生息しているところです。ハリモグラ、ウォンバット、カンガルー、ワラビー、コアラ、野鳥などを見ることができます。

自然がつくりあげたアート?!南の海岸の奇岩群
リマーカブル・ロックス(Remarkable Rocks)とアドミラル・アーチ(Admirals Arch)



カンガルー島の南の海岸では、南極からの押し寄せる強風や荒波が、長い歳月をかけて、不思議な岩の造形を生み出しました。大自然がつくりあげた天然のアート作品のような岩が点在するリマーカブル・ロックスは、記念撮影の場所としても最高です。
一方、南西の海岸にあるごつごつしたアーチ型の岩、アドミラル・アーチも、この島ならではのミステリアスな景色をみせてくれます。周辺の海岸は、ニュージーランド・オットセイの生息地としても知られています。

カンガルー島の必見ポイント、リマーカブル・ロックス

カンガルーやワラビー、ペンギン、野鳥の楽園



カンガルー島原産の動植物は、約18種の在来哺乳類、250種の鳥類、900種の植物。このうち60種が、この島固有の種となっています。島の動物の多くは夜行性ですが、フクロギツネ、カンガルー島カンガルー、ダマヤブワラビー、ハリモグラなどは時々、沿道やフリンダース・チェイス国立公園内で見ることができます。メルボルン郊外のフィリップ島が有名なフェアリーペンギンですが、カンガルー島にも生息しており、ここでも日没後、海から陸の巣にあがってくる姿を見ることができます。

ダイビングで海を散策!めずらしい生き物いっぱい



カンガルー島沖の海は、水が澄んでいて、ダイビングを楽しむのにぴったりなところ。温帯海域の海洋性物を見るなら、オーストラリアでも指折りのダイビング・スポットと言われています。運が良ければ、珍しいリーフィー・シードラゴンに出会えるかも。また、島周辺には難破船がいくつも沈んでいて、今では魚たちの住処に。ここでレック(沈船)ダイブも楽しめます。

最初に自由移民の植民地となったカンガルー島



カンガルー島の歴史も、簡単にご紹介しましょう。英国人がカンガルー島を発見したのは、1802年のこと。オーストラリア大陸の海図を作ったイギリスの探検家・航海者、マシュー・フリンダースが、この島を発見しました。ちなみに、「オーストラリア」という国名を英国政府に提案したのも、このフリンダースだと言われています。

最初はヨーロッパからの流刑地だったオーストラリアですが、やがて監獄から脱走した囚人や、捕鯨船から逃げ出した乗組員などが、カンガルー島に流れつき、アシカ漁などで生計をたて、ここで暮らし始めます。その後、イギリスがオーストラリアを流刑地ではなく、植民地として開拓する方針を決めると、1836年、カンガルー島は、自由移民による最初の植民地となりました。

当時のオーストラリアにとって、アシカの毛皮や脂は、貴重な輸出品。カンガルー島でも、大勢の漁師がオーストラリア・アシカを捕獲したため、アシカの数は激減しましたが、人間が近づくことが難しかったシールベイのアシカだけは難を逃れました。現在、アシカの生息地は大切に保護されており、観光客がアシカを見る際も、ガイドの同行が義務付けられています。

自然の宝庫、カンガルー島で、他では体験できないアドベンチャー旅行はいかがですか?現地発着ツアー情報はこちらへ。

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