南アフリカ15人制ラグビー代表 「スプリングボックス」の活動レポート!
こんにちは! 南アフリカ観光局です。
ラグビー大国の南アフリカでは、15人制の代表チーム「スプリングボックス」が年間を通じて多くの国民の注目を集めています。
例えて言うなら、先頃のワールドベースボールクラシックで健闘した野球の日本代表と同じくらい、もしくはそれ以上の注目を常に浴びているのです。
そんなスプリングボックスにとって、2016年シーズンの成績は不本意な結果に終わりました。
昨年のテストマッチ(国と国の誇りを賭けたナショナルチーム同士の国際試合)では全12戦中、勝利を収めたのは4試合のみ。
一昨年にトップリーグの神戸製鋼コベルコスティーラーズでヘッドコーチを務めたアリスター・クッツェーにとっては、スプリングボックスのヘッドコーチとして迎えた最初のシーズンは無残なものとなりました。
言うまでもなくクッツェー ヘッドコーチへの批難の声は高まり、一時は解任が決定的とまで報道されましたが、南アフリカラグビー協会(SARU)は続投の判断を下し、現在は、今年6月にプレトリア(10日)、ダーバン(17日)、ヨハネスブルグ(24日)で催されるフランス代表とのテストマッチ3連戦、8月のラグビー・チャンピオンシップ(南ア、オーストラリア、ニュージーランド、アルゼンチンの代表チームによる国際リーグ戦)に向けてトレーニングをおこなっています。
※「写真提供:南アフリカ観光局」
ヨハネスブルグにある活気溢れる南アフリカ最大のタウンシップ「ソウェト」
先月の寄稿で触れた7人制代表のスーパースターで、スーパーラグビーのストーマーズでも活躍中のセアベロ・セナトラ選手も15人制代表チームのトレーニングに招集され、3月5~7日にヨハネスブルグで第一回目のトレーニングキャンプが行われました。
また、4月2~4日にはステレンボッシュで第二回目のトレーニングが行われ、計41名の選手が招集されており、中にはエベン・エツベス、エルトン・ヤンチース、ヤコ・クリエルといった過去にトップリーグに参戦していた選手も含まれています。
南アフリカ代表選手の中には、日本を含めた海外のクラブでプレーする選手(コーチも)が少なくないのですが、昨シーズンの残念な成績も手伝ってか、南アフリカラグビー協会(略称:SARU)では将来を嘱望される有力な若手選手の海外への流出を防ぐために、「海外のクラブでプレーする選手はキャップ数(テストマッチの出場回数)が30以上なければスプリングボックスには選出されない」とする方針を打ち出しました。
つまりキャップ数30以下の若手に対して、スプリングボックスに選出されたいなら南アフリカ国内でプレーをしなければいけないということになります。
これについては賛成の声が多いようですが、現在トレーニングに招集されている41名は全員スーパーラグビーに参戦している南アフリカのクラブチームに所属しているのが現状です(シャークス13人、ライオンズとストーマーズ10人、チーターズ8人)。
※「写真提供:南アフリカ観光局」
ケープタウンを象徴する山「テーブルマウンテン」
チームの立て直しを図りたいスプリングボックスですが、ワールドラグビーによる最新の世界ランキング(2017年3月27日付)で、南アフリカは昨季の不振がたたって、2003年の同ランキングの導入以来、最低となる7位へ転落してしまいました。
この結果、今年の5月10日に京都で行われる2019年ラグビーW杯日本大会のプール組み分け抽選の際のバンド(シードのようなもの)の振り分けで、南アフリカは最上位のバンド1(ニュージーランド、イングランド、オーストラリア、アイルランド)からは漏れ、スコットランド、ウェールズ、フランスとともにバンド2に振り分けられました。
ちなみに日本はアルゼンチン、ジョージア、イタリアとともにバンド3。
これによって南アフリカはニュージーランドと同じプールに組み分けられる可能性が生じてしまったわけです。
果たして5月10日の京都での抽選会で南アフリカ、そして日本はどのプールに組み分けられるのか、胸の鼓動は高まるばかりです。
さて、最後になりますが、熱戦が繰り広げられているスーパーラグビーについてです。
3月の南アフリカ遠征も終え、第5節終了時点で日本のサンウルブズは、あと一歩のところで勝利に届かず5連敗。
まだ陽は昇らずいったところですが、7月には再び南アフリカへと渡り、2日はヨハネスブルグでライオンズ、9日はケープタウンでストーマーズと対戦します。
ラグビー観戦も兼ねて、この機会にぜひ、観光地としての魅力も多い南アフリカへのご旅行をご検討されてはいかがでしょうか!
以上、南アフリカ観光局レポートでした!
記事協力:南アフリカ観光局