台湾・嘉義市の楽しみ方と過ごし方
嘉義市(カギ市)は台湾南部、台南の北に位置する都市。東側には阿里山山脈が延びる緑豊かな歴史ある街です。北回帰線が通過する地としても知られています。
日本統治時代には、特に日本と深いつながりが生まれました。その一つが戦時中の甲子園。台湾の高校球児たちが、日本人と漢族などの民族の違いを乗り越えてついに甲子園出場を果たした感動のエピソードは、映画「KANOカノ~1931海の向こうの甲子園」の物語にもなりました。
この映画は日本の人気俳優・永瀬正敏が嘉義農林野球部監督・近藤兵太郎役、大沢たかおが八田與一役を演じ、台湾で2014年に大ヒット。2015年1月24日より、日本でも公開される予定です。映画の舞台となった嘉義市の観光スポットをご案内しましょう。
嘉義市の見どころ
嘉義公園
日本統治時代の1910年に開園された歴史ある公園です。26万8000平方メートルの広い敷地は地形を活かして設計され、池や山や自然のままの木々が楽しめます。その中に、阿里山森林鉄道で使われていた蒸気機関車が展示されていたり、孔子廟があったり。また高さ62m、阿里山の御神木をイメージしたという「射日塔」という塔もあり、中にはレストランをかねた展望台などがあります。嘉義公園は、台湾鉄道の嘉義駅から車で5分ほどです。
北回帰線太陽館
台湾に3つある北回帰線標塔の一つです。東経120度24分、北緯23度27分の地点に立つ塔の高さは28mで、夏至の太陽はこの塔の真上を通過し、正午には影がまったくなくなります。展望台を備えたタワーも立っています。嘉義市郊外の水上郷にあります。台湾鉄道嘉義(チャーイー)駅から車でおよそ10分。
嘉義文化路ナイトマーケット
全長4500mの長い文化路は、日中は車やバイクが行き交う交通量の多い道路ですが、夕暮れを迎えると歩行者天国となり、ナイトマーケットが始まります。ナイトマーケットで人気の名物である「肉飯(七面鳥の丼)」、「香腸(中国腸詰)」、「?仔湯(米粉のきしめん状の麺)」、「羅山米(蒸したもち米ご飯)」、「蓮子湯(蓮の実のデザート)」、「方塊酥(四角形のクッキー)」など、古くから愛される伝統的な料理やおいしいデザートなど、見逃せない食材ばかりです。
烏山頭ダム
嘉義市の南、台南市にある巨大ダムです。1030年に完成し周辺地域への水の供給のほか水力発電にも使われています。建設当時は東洋一の規模と大きさでした。
このダムを設計したのが日本人技術者の八田與一氏。彼はこのダムだけでなく台湾の農業水利事業全般に献身しました。映画の中では、八田氏が、舞台となる嘉義農林高校で球児たちと交流するというエピソードが盛り込まれています。
JTBでもこの映画のゆかりの地や嘉義の見所を回るツアーのご用意がございます。個人ではなかなか行きにくいところも効率よく、安心して楽しめます。ぜひ旅のご参考に。
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オプショナルツアー(現地発着)TWD7,900〜日本統治時代に台湾の農業水利事業に貢献した八田與一の建設した烏山頭ダムと、台湾南部の嘉義を訪れる台湾と日本の歴史に触れるツアーです。
映画『KANO』の舞台となった場所も訪れます。