台湾の人気観光地、宜蘭(イーラン)への行き方と楽しみ方(2023年11月更新)
台湾北東側の海岸沿いに宜蘭(イーランと発音します)という街があるのをご存じですか?台湾ローカルの間では、週末や連休の人気旅行先で夏は日帰りで気軽に楽しめるマリンスポットとしても知られ、他にも礁渓や蘇澳冷泉など、温泉が有名なので1年を通して観光客で賑わっています。
宜蘭は山の緑と青い海に囲まれた美しい街。2006年に開通した雪山トンネルは2007年には大型高速バスや観光バスも通行できるようになり、台北からも車で1時間前後で訪れられるようになってからは台北市民の身近なマリンリゾート地として、一気に注目されるようになりました。それまでは北に大きく迂回する鉄道を利用するか、険しい「北宜公路」の山道を越えていくアクセスが中心だったので、台北市民には「山を越えてのちょっと面倒なエリア」だったのですが、開通した「雪山トンネル」によって、とても身近な観光地へと変貌したのです。
このトンネルは、全長約13kmで、なんとアジア一長いトンネル、世界で5番目に長いトンネルだとか!バスで通りますと、ずっとトンネルの壁が続いて、確かに長い!と実感するかも。ちなみに、雪山トンネルはその名の通り「雪山」を貫通するもので、この雪山にはいくつもの断層が走り湧水箇所も多かったため、 工事は困難を極め、完成まで15年もかかったそうです。
今回はそんな宜蘭への行き方とおすすめの楽しみ方をいくつかご紹介します。
台北から宜蘭への行き方
台北から宜蘭へのアクセスは、高速バスか鉄道が便利でしょう。
(1)高速バス
海外の旅行者にもわかりやすくて利用しやすいのは、台北駅からすぐの台北バスターミナル(臺北轉運站)から出ている葛瑪蘭バス(宜蘭行き片道140元、礁渓行き片道112元)、MRT市政府駅の統一時代百貨店に直結する市政府バスターミナル
(市政府轉運站)から出ている首都客運バス(宜蘭行き片道131元、礁渓行き片道96元)でしょう。(2023年4月現在)
バスの乗車時間は40分~1時間程度。どちらも10~15分おきに出発していて、予約なしで乗車できます。もし、途中の景勝地、礁渓にも行きたいなら、礁渓を経由する葛瑪蘭バスの方が便利でしょう。
(2)鉄道
特急列車「自強号」を利用すれば、1時間30分程度で宜蘭に到着します。運賃は片道218元です(礁渓までは片道199元)。(2023年4月現在)
宜蘭の楽しみ方(1)亀山島&イルカ・ホエールウォッチング
宜蘭で今注目されているのが、イルカとホエールウォッチングです。宜蘭の沖合に浮かぶ「亀山島」という島周辺で、季節により回遊するイルカやクジラたちに出合えるのです。
亀山島とは、その島の形が亀に似ていることから、そう呼ばれています。宜蘭から約10kmに浮かぶ、周囲約10kmの小島ですが、標高は398mと意外にも高く、実はこの島は活火山の島です。亀の頭から首のように見えるエリアには硫黄泉があり、硫化水素や二酸化炭素が噴き出し、周囲は硫黄のようなにおいが漂っています。
宜蘭の船で出港して亀山島周辺をクルーズしますが、もちろん必ずイルカたちの姿を見られるわけではありませんが運が良ければ、群れをなして泳ぐイルカを、船から見ることができます。また、さらに運が良ければ、回遊するクジラに遭遇することもあるそうですよ!
ちなみに亀山島への上陸観光は3~11月の間のみ。かつては軍事的に重要な拠点だったため、一般人の入島が厳しく規制されていました。観光客が島へ上陸できるようになった今でも、行きたい人は旅行会社などを通じて上陸2週間前までに申請しなければなりません。
宜蘭の楽しみ方(2)海鮮グルメ
宜蘭周辺にはいくつもの港がありますが、亀山島観光への船が発着する烏石港、宜蘭の南に位置する蘇澳港などには海鮮グルメの街として知られています。また南方澳漁港は台湾の遠洋漁業の中心的な港。ここには多くの魚が水揚げされるため、こちらもさまざまな海の幸が集結しています。夜市料理も知られています。
宜蘭のさらに南の羅東では観光客向けの夜市が開かれ、賑やかです。お米の麺や羊の肉を入れた麺、台湾風のジェラートなど、地元でこそ味わえるものが手軽に味わえるのが屋台の魅力。観光で訪れたらトライしてみては。
宜蘭の楽しみ方(3)ブランド葱・三星葱
宜蘭県の三星郷で栽培されているブランド葱、「三星葱」は辛みが抑えられていて甘みを感じる事が出来る宜蘭が誇るブランド葱です。宜蘭のお土産屋さんに行くと三星葱を使った葱クラッカー、葱アイス、葱蛋捲(エッグロール)など葱づくし!
夜市や屋台で見かけたら是非試して頂きたいのが「葱油餅(ツォンヨウビン)」。たっぷりの葱を生地で包んで揚げ焼きにした台湾B級グルメの代表で、三星葱を使った葱油餅は地元の人も行列を作って食べるほどのおやつです!
時間があれば三星郷まで足を延ばして観光農園で三星葱の収穫体験、葱油餅を自分で作るDIY体験をするのもオススメ!自分で作った葱油餅は更に美味しく感じます♪
宜蘭の楽しみ方(4)温泉など
台北から高速バスで宜蘭に向かうと、途中、礁渓を通過します。ここは温泉で知られるところで、かつて日本の統治時代にはいくつもの温泉旅館が開かれ、この地が広く温泉地として知られるきっかけとなったとか。現在では賑やかな温泉街となり、観光客向けに日帰りの入湯はもちろん足湯の施設なども整備されて気軽に訪れることができます。水質は炭酸水素ナトリウム泉です。
宜蘭を訪れるついでに礁渓へも足を伸ばしたい方は、高速バスのうち、台北国道客運バスターミナルから出る葛瑪蘭バスを利用するといいでしょう。また亀山島への船が出入港する鳥石港の近くには「蘭陽博物館」があり、この地域の歴史や自然などがよくわかります。建物もちょっと特徴的でなかなか面白い空間です。
日帰りで宜蘭を楽しみたい方にオススメなのがB級グルメの葱油餅作りも、礁溪温泉での足湯体験も出来ちゃうこちらのツアー♪
都会の喧騒から離れて、山と海に囲まれた台湾北東部に位置する「宜蘭」へ行ってみませんか。
農産物の原産地としても、温泉地としても、よく知られている「宜蘭」ですが、「宜蘭」ならではの多種多様なアクティビティ体験は台湾人の間でも大人気です!
今回は、ブランドネギ「三星葱」の名産地として有名な「三星郷」を訪れて、自然と色んなアクティビティを同時に満喫できるツアーをご用意しました。自然あふれるネギ農場で、ネギの収穫体験から、台湾を代表するB級グルメ「ネギパイ(葱油餅)」の手作り体験まで!さらに動物とのふれあい体験もお楽しみいただけます!(ネギ農場からの、ちょっとした嬉しいお土産もついています♪)
お昼はレトロ感が溢れるレストランでローカル料理をご賞味の後、午後は羅東エリアの自然を満喫できるスポット「羅東林業文化園区」を散策しながら、日本ともゆかりの深い台湾林業の歴史に触れることもできます。
旅の締めくくりに、温泉郷の「礁渓」を訪れて、温泉公園で足湯体験や散策をお楽しみください!