タイペイ・アイで台湾伝統の舞台芸術を知る
中国の伝統的な舞台芸能といえば京劇。
その起源は南部の安徽省ですが、清が支配していた18世紀末に北京で人気を博し、大きく発展を遂げたことから「京」劇と呼ばれるようになりました。あの西太后も京劇を好み、手厚く庇護したとか。演目は中国の古典「三国志」「西遊記」「水滸伝」などから創作劇まで。
こうした物語の登場人物やストーリーに詳しくない方には、ちょっと退屈なのでは?と心配になりますが、そんな不安を吹き飛ばしてしまうような、シロウトでも親しみやすく、しかもパフォーマンスは本格的!という嬉しい京劇シアターが、タイペイ・アイなのです。
役者さんとの記念撮影や、メイク実演など、盛りだくさん
そもそもこの劇場、海外からのお客様に、もっと台湾の伝統舞台芸術を知ってもらいたい!という趣旨で設立されました。
そのため、初めて京劇を見るという観光客にも、至れり尽くせりのサービスが満載で、開演の前後も休憩時間も、さまざまな角度から京劇が楽しめるよう、趣向を凝らしています。
例えば開演前のロビーでは、数人の役者さんたちがメイクアップの様子を披露してくれます。もちろん出演を控えての準備なので、みなさん真剣な表情。でもご安心を。ものすごく近くから写真を撮っても、じーっとのぞきこんでも、問題ありません。メイクが完成した役者さんは、記念撮影にもにっこり応じてくれます。
また幕間20分ほどの休憩時間や終演後にも、役者さんたちが衣装やメイクのままロビーにやってきて、お客様との写真撮影に気さくに応じてくれます。豪華な衣装は、目の前で見ると、細かい刺繍までよく分かって、とても美しいです。いろいろな京劇のポーズを教えてくれたり、これ以上はない、台湾らしい記念写真が撮れるのが人気の秘密。みなさん、子どもの頃から10年以上、修行を積んだベテラン京劇役者さんばかりですが、とてもフレンドリーなので、伝統芸能が、なんだか身近に感じられるひとときになります。
うれしい日本語字幕あり、でも躍動感ある舞台に目がくぎ付けかも!?
演目は、前半35分があやつり人形、二胡など中国の楽器演奏、獅子舞、皿まわしなど。後半35分は、迫力満点の台北新劇団の京劇や雑伎(アクロバティックショー)という構成になっています。京劇の劇中は、日本語字幕が出るので、初めて見る演目でも、内容が分からず退屈~なんてことはありません。
もっとも、京劇の舞台では、バック転あり、宙返りあり。ステージ上をジャンプして交差するダンサーたちの躍動感あふれる力強い動きに、もう目が離せなくなります。気づけば字幕なんて全然、見ていなかった!という方も多いかもしれません。
主役級を務めるトップスターの表現力にも圧倒されます。とにかく表現力が豊かで、その力強い眼差しに、いつのまにか吸い込まれそう。重たい衣装や、頭飾りを付けてアクロバティックな動きをした後も、まるで荒い息遣いなど感じさせない立ち居振る舞いに感動必至です。
ちなみに今年6~8月に予定されている京劇の演目は「八仙過海」と、「木蘭」。「八仙過海」の「八仙」とは、日本でいえば七福神のような、古代の仙人8人が繰り広げる冒険物語。
仙人たちが、船ではなく、それぞれ自慢の技を駆使して海を渡るのですが、騒ぎがうるさくて海の龍神を怒らせてしまい、喧嘩が始まるという内容。
もう1つの「木蘭」は「ムーラン」の名前でディズニー映画にもなりました。男装した娘が、父に代わって勇敢にたたかい、勝利を導くという内容です。堅苦しくなく、でも本物の伝統芸術を楽しみたい-そんな方に、ぜひお勧めしたい劇場です。場所は台北市内の中山北路沿い。一人でも気軽に観劇できる気さくな雰囲気です。天気に関係なく、安心して出かけられるのも嬉しいですね。
Taipei EYE
ショータイム:8:00pm~9:30pm (プロジェクト1=月・水・金曜日、プロジェクト2=土曜日))
住所:台北市中山北路二段113号(錦州街側入り口)
電話:886-2-2568
アクセス:紅ライン:雙連站2番出口、民權西路站8番出口より徒歩約10分 橙ライン:中山國小站2番出口より徒歩約10分
ホームページ:https://www.taipeieye.com/jap/index.html
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