ニューデリーで世界遺産とインド料理を楽しもう
インドは世界中から観光客が押し寄せる、見どころの豊富な国ですが、首都デリー市内だけでもたくさんの世界遺産と訪れるべき観光地があります。デリーは大きくオールドデリーとニューデリーのエリアに分かれますが、今回はニューデリーのエリアにある世界遺産フマユーン廟や、大統領官邸及び官庁街、インド門、そして世界遺産クトゥブ・ミナールの魅力をJTB現地スタッフがご紹介します。
ニューデリーの見どころを紹介
フマユーン廟
フマユーン廟は1993年ユネスコの世界文化遺産に認定された、ムガール帝国第2代皇帝フマユーンの廟で、1556年に没後、王妃の命によりペルシア出身の建築家により9年かけて完成。その建築スタイルはムガール帝国の墓廟建築の原型と言われ、アグラにある白亜のタージ・マハルにも影響を与えたとされています。
霊廟を囲む10ヘクタールの四分庭園はインド亜大陸最古のもので、その水路や園路、池泉はイスラムの様式に倣い、左右対称になるよう施されています。壮麗さはアグラのタージ・マハルには劣るかもしれませんが、見本となったフマユーン廟の姿を見た後、タージ・マハル見学に出かけると、どちらも一層楽しめるのではないでしょうか。
大統領官邸及び官庁街
インドの国家元首である大統領は、議会の上下両院と州議会議員で構成される選挙会によって選出され任期は5年。現大統領はプラナブ・ムカジー氏で、2012年から現職を務めています。来日も果たしたモディ首相は、この大統領により任命されています。
インド大統領官邸は、国家元首の公邸としては世界最大規模で、130ヘクタールの敷地にムガール様式と西洋建築との折衷で建てられた官邸の部屋数は340室、4階建ての床面積は19平方kmにも及びます。官邸内の見学ツアーもありますが、バスの車窓からご覧になるだけでも、その大きさは十分感じられます。(多くの現地発ツアーの場合、車窓からのご見学または写真撮影のみとなります)。
インド門
インド門はパリの凱旋門をモデルに、20世紀初頭に活躍したイギリス人建築家エドウィン・ラチェンスにより設計されました。高さ42m、壮大なモニュメントです。インド門の写真を見ると、その大きさがわかるのではないでしょうか。第一次世界大戦で戦死した兵士約8万5000人を追悼するために造られ、その表面には戦死者の名前が刻まれています。
インド門からは数kmに渡って青い芝生が敷き詰められた公園がのび、インドの人々の憩いの場となっています。夜にはライトアップされ、夜空にその姿が美しく浮かび上がります。
世界遺産クトゥブ・ミナール
世界遺産クトゥブ・ミナールのミナール(英語ではミナレット)とは、イスラム教の礼拝時刻の告知に使われる塔のこと。クトゥブ・ミナールは、1200年頃の奴隷王朝の建国者クトゥブディーン・アイバクによって、モスクとともに建設されました。
このクトゥブ・ミナールの大きな特徴の1つは、ヒンズー様式とイスラム様式が混在していることです。塔に施された装飾などから、アイバクはヒンズー教やジャイナ教の寺院を破壊し、その石材を用いてモスクを建てたと推測されており、建築史上でも珍しい建築物です。
珍しいモニュメントとしては、錆が発生しない鉄柱があります。鉄は酸化して錆びるはずなのに、劣化しないのが謎とされていました。チャンドラヴァルマンの柱とも呼ばれるこの鉄柱は、実は99.72%という高純度な鉄。だからこそ、1500年もの間雨風にさらされているにもかかわらず、劣化して錆びることがないのです。
表面にはサンスクリット語の碑文が刻まれ、直径約44cm、高さは約7m、地下に埋もれている部分は約2m、重さは約10トンあります。錆びない鉄柱も、ぜひご覧になってください。
最後に記念撮影もどうでしょう。クトゥブ・ミナールの塔はイタリアのピサの斜塔と同じで、少し傾いているのが特徴。ぜひ、色んなポーズで写真を撮ってみましょう。
はまるかも!?本格インド料理のランチ
たくさん歩いた観光の後はインド料理のランチを楽しみましょう。本場インド料理は様々なスパイスがミックスされ、味も香りも辛さも実にさまざま。はまる人は滞在中毎日食べてしまうほどです。その魅力の理由の1つには、豊富な野菜を多く使うことにあります。
インドの人々は、実はベジタリアン(ベジと呼ばれています)がとても多いので、旬の野菜のカレーや、豆を使ったカレーなど、ベジ向けの料理がいろいろあります。これらは味も食感も香りも、食材に合わせてまったく異なるので、一口にカレーと言っても飽きることなく食べられるのです。
もちろん日本人におなじみの、チキンカレーやタンドリーチキン、ケバブ(肉やチーズを串に通して炭火で焼いた料理)、ヤギ(現地人はなぜかマトンと呼びます)などもおいしくいただけます。
とはいえインド料理には、たいてい「ギー(バターオイル)」と呼ばれる油が、多めに使われています。お腹の弱い方は様子を見ながら挑戦しましょう。
また外国人の好みに合わせ、多くのレストランでは辛さも調整してくれますので安心ですよ。
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