ジャカランダ・フェスティバル♪オーストラリアの春を代表するお祭り

日本が秋に向かう頃、南半球のオーストラリアには春がやってきます。そして、オーストラリアでは春を紫に彩るジャカランダが咲き始めます。薄い紫色の花が木いっぱいに咲き、街路はパープルに染まります。

日本人が桜の花を心待ちにするように、オージーにとってジャカランダの季節は特別です。日本では見る機会の少ない街路がジャカランダの紫で染まる美しい景色を見に、ぜひオーストラリアへいらっしゃいませんか？

ジャカランダは、世界三大花木（カエンボク、ホウオウボク、ジャカランダ）のひとつで、ノウゼンカズラ科の高木です。15mほどに成長し、10月か11月頃枝先につり鐘形の淡い紫色の花をつけ、満開時には木全体を覆うほどに花が咲きます。

葉はシダにも似ていて、とてもやわらかい感じ。ジャカランダは熱帯の中南米に多く分布し、街路樹として知られています。オーストラリアではブリスベンやシドニー、メルボルン、アデレード、パースなど各地で見ることができます。

桜の花はあっという間に散ってしまう儚さがありますが、ジャカランダはあっという間に散ってしまうことはなく、およそひと月の間私たちを楽しませてくれます。

また花が散ってしまった後も地面は薄紫色の絨毯を敷いたようになり、町並みに彩りを与えています。ちなみに日本ではジャカランダの花の形が桐の花にも似ているため、「キリモドキ」と呼ばれることもあるようです。

ニューサウスウェルズ州北東部の町グラフトンでは、町中の街路樹のほとんどがジャカランダの木。その数は約6500本にもなるといわれています。グラフトンでは1934年から毎年、ジャカランダが満開になる頃、ジャカランダ・フェスティバルを開催しています。
（2023年は10月27日（金）～11月5日（日））
歴史あるお祭りで、期間中にはさまざまなイベントが開かれます。

たとえばジャカランダ・クイーンやジャカランダ・ジュニアクイーンのコンテスト、パレードやライブコンサート、アート作品の展示などです。手工芸品や民芸品などのマーケットも開かれます。

この時期町を歩いているとパープル色の服を着た人々をよく目にし、ショップやブティックのショーウィンドウもジャカランダに染まり、町の至るところが紫色で溢れます。

満開のジャカランダを見ながらの街歩きは、新たな発見と絶好のシャッターチャンスにあふれています。グラフトンはゴールドコーストとシドニーの間に位置し、ゴールドコーストから約250km、ブリスベンから約300km南にあり、シドニーからは約630km北にあります。

Jacaranda Festival（英語）
https://www.jacarandafestival.com/

オーストラリア第一の都市シドニーの郊外には観光客が大勢訪れるジャカランダ並木も多くありますが、シドニー市内にもあちこちに花を咲かせます。きれいなスポットを見つけてぜひ記念の１枚を撮影して下さいね。