石橋 侑大(場所:奈良県)
「うわぁ、すっごくきれい。」
ぼくは思わずさけびました。たくさんの木にかこまれた細い山道をおりていくと目の前にそこが見えるくらいすき通った川が流れていました。ぼくは、夏休みになら県川上村に遊びに行きました。
ロープを使ってターザンのように川の中にとびこんだり川の流れをり用してうきわで遊んだりしました。はじめはこわかったけれど、周りの人がみんなで「3・2・1。」と声をかけてくれて「えいっ」ととび込みました。やってみると気持ちがよくて、何ども何どもとび込みました。プールだととび込みがきん止だったり、同じ遊びしかできないけど、川では色々な遊び方を考えて自分の好きなように思いっきり遊べます。でも川の流れが強いところでは、自分が行きたい場所に行けずに流されることもありました。お父さんからはゆだんしているとおぼれることもあるから、ぜったいに遠くへ行かないように言われ、気をつけて遊びました。
夕方からは川の近くの古みん家に泊まりに行きました。この古みん家では、自分たちでまきをわって火をおこし、料理をしたり、かまどでごはんをたいたり、かやの中でねたり、ふだんできないことを体けんすることができました。
特に、ぼくが楽しかったのはかまどでごはんをたくことです。まず、まきをくんで火をつけます。それから吹き竹で「ふーふー。」と吹いて火を強くします。次に吹き竹を耳にあてかまの中の音を聞きます。グツグツという音からパチパチという水分がとんだ音になったらまきをくずして火を弱くします。すこしたったら火をけして、むらしてでき上がりです。
ふつうならスイッチ一つで失敗もせずごはんをたくことができますが、かまどを使うとこんなにもやることがあり、目もはなせなくて大へんです。でも、一から全部自分でやったことがとても楽しく大まんぞくでした。自分でたいたごはんを食べるとふっくらとしていて、とてもおいしく、何ばいもおかわりしました。
ぼくは一日中、頭と体をいっぱい使って、とてもつかれました。でも、この日のつかれは、新しい体けんができたり、その後においしいごはんにつながったり、とてもうれしいつかれでした。心は大しぜんにふれてゆっくりした気持ちになり、たくさんのパワーをもらいました。
この旅行ではじめてしたことがたくさんありました。川での遊びは考えればまだまだむげんにあると思いました。古みん家での体けんはべんりな毎日とはぜんぜんちがって大へんだったけど、ふだん使わない頭と体をつかうととてもリフレッシュできるとわかりました。きせつがかわるとまた新しい発見がありそうなので、何度も行ってみたいです。
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