黒川 芯吏(場所:長崎県)
五島のみなとにつくと、おじちゃんとおばちゃんが「黒川さま」という紙をもってむかえてくれました。ぼくたちは今年の五月はじめて民泊体けんをしました。民泊というのは一ぱんの人の家にとまることです。おじちゃんの家につくとバラモンのたこがげんかんにかざってありました。サイダーをのんだら海へあそびに行きました。
「かえってきたらごちそうば作っちょくけん。」
とおばちゃんがおくりだしてくれました。いそあそびをして、魚や貝をとりました。エビはうしろにとぶようににげます。かにもおいかけました。海にはたくさんの生きものがいてかんさつするのもたのしかったです。ぼくはそこでつるつるした丸い黒い石を二つ見つけてきねんにもってかえりました。
家にもどるとさしみやてんぷらなどたくさんのりょうりがありました。おじちゃんやおばちゃんもいっしょに話をしながらたべました。おじちゃんがとってきたイセエビのみそしるがおいしかったです。
次の日の朝おじちゃんがけいトラにのせてくれました。ぼくは、わくわくしてとなりにのりました。みなとからふねにのりかえました。おじちゃんのふねはかっこよかったです。ぼくもうんてんせきにのせてもらいました。魚はぼくがベラを2匹つりあげました。
「ていちあみば見にいってみゅーか。」
とおじちゃんがあみばへつれていってくれました。ハリセンボン、ウマヅラ、アラカブなどの魚がたくさんかかっていました。はじめてあみをひっぱるところを見て楽しかったです。家についたらおじちゃんが魚をしめてくれて長崎にもって帰れるようにしてくれました。イセエビもくれました。
おばちゃんがよういしてくれた五島うどんを食べました。とってもおいしかったです。帰りも、おじちゃんとおばちゃんがみなとまでおくってくれました。わかれたあとなみだがでました。やさしくしてもらったことやたのしかったことを思いだしてさみしいなと思ったからです。いつもとちがうりょこうでしたがいつも体けんできないようなしぜんとのふれあいができて、なんか大きくなったようにかんじました。一ばんの思い出は、やっぱりやさしいおじちゃんとおばちゃんと出会ったことです。またおじちゃんのかっこいい船にのったり、おばちゃんのおいしいごはんをたべたりしに行きたいです。海のうつくしさと島の人のあたたかさはわすれません。
初めての民泊旅で長崎県五島へ来た筆者は、島のおじちゃん、おばちゃんとの出会い、交流、別れを通じてたくさんの体験をする。海の生物観察、ご当地料理、釣りや網引きなど、そこでしかできない貴重な経験と、民泊ならではの濃密な交流によって、成長を実感する。
・旅先での体験と交流の様子が具体的に細かく描かれており、ここに行ってみたい!こんな旅がしてみたい!と思わせてくれる。
・おじちゃん、おばちゃんとの交流を通じて、多くの思いが生まれ、心に残る一生の思い出の旅になったことが伝わってくる。
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