稲田 紬季(場所:和歌山県)
なつ休み、わたしはお父さんとお母さんといっしょに、わかやまけんのたいじ町へシーカヤックをたいけんしに行きました。
カヤックにのるとき少しゆれて、おちたらどうしよう…とこわくなりました。カヤックのパドルはとてもおもかったけど、左をこいだら右にすすみ、右をこいだら左にすすんで自分が行きたい方こうにうごくのでおもしろかったです。
海の中でイルカをしいくしているところまでこいでいくと目の前でピンク色のイルカや赤ちゃんイルカがジャンプ!!海からかおを出してわたしを見ているイルカと目が合いました。イルカの目はまっ黒で、まつげのようなものもあって人間の目にそっくりでした。
それからカヤックでいそへいきました。わたしのだいすきなしおだまりがあっちこっちにありました。カヤックの先生が、
「貝を石でわってはこめがねの中に入れておくと、においにさそわれて魚やエビが入ってくるよ。」
とおしえてくれました。わくわくしながら、わたしも貝を石でつぶして入れてみるとエビが入ってきました!!そしてエビが貝をもって出ていくと、なんとヤドカリがよこどり!!こんどは魚が貝をくわえたとおもったらエビがよこどりし、また魚がとりかえしました。
海の生きものたちは、とったりとられたり、とりかえしたりしながら、いっしょうけんめい生きているんだな、みんなとてもたくましいな、とおもいました。
夏休みに出かけた和歌山県太地町でのシーカヤック体験をしたときのこと。カヤックのパドリング、イルカのジャンプ、磯での生物観察など、初めての経験にあふれたひと時が夏の思い出として豊かな感情表現と共に描かれている。
・景色や体験した出来事、感じたことなどを一生懸命に表現しようとする努力が感じられ、その時のドキドキ感も伝わってくる。
・「黒目がちのイルカ」「イルカのまつげ」「磯の生物の生態」など、旅でしか味わえない発見が描かれている。
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