JTB交流創造賞

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交流創造賞 組織・団体部門

第14回 JTB交流創造賞 受賞作品

最優秀賞

障がい当事者がリードする誰にもやさしいまちづくり

車いす紅蓮隊・カムイ大雪バリアフリーツアーセンター(北海道旭川市)

取り組みによる効果

地域に呼びかけ仲間を募る最初の本格的な取り組みは、

「AWC旭川ウィンタークラシック2007」からでした。

旭川の冬の新しい取り組み AWC旭川ウィンタークラシック2007

〜 旭川と近隣で行われる冬のユニバーサルスポーツを支援する取り組みです 〜

観光・コンベンションや国際交流などの観点からも大変意義深く、

地域あげての開催を目指しております。

ここから育まれる地域の人たちとの同意と共感のもとで、高れい者や障がい者も一緒に暮らし易い共生の地域つくりが進められ、介護やサポートを受けながら護られる立場の障がい当事者が、逆に積極的に前面に出て自分たちが企画運営するイベント等を提案し、一緒に参加し始める障がい当事者仲間の人材育成と周囲の人たちとの交流を深める誰にもやさしいまちつくりが地域風土として根づいてきた。

具体的には、冬まつりや雪あかり、スキー大会、植樹、夏まつり、車いす御輿、バリアフルキャンプ、バリアフリーおもちゃ博、ボッチャ大会等のほか、車いすラグビーや、カーリング、テニス、パラクロカン、パラアイスホッケー等パラスポーツ合宿や各種競技大会の招致、企画運営にも直接関わっている。

●IPC クロスカントリースキーワールドカップ旭川/旭川冬まつり等に実行委員として参画

●あさひかわ雪あかりにパラスポーツ合宿を招致/子どもシットスキー体験会の企画運営に参画

●旭川夏まつり車いす屋台・誰にもやさしいUDみこし・ウィルチェアラグビー日本代表旭川合宿

●ウィルチェアラグビー日本代表合宿ふれ合い床磨き・バリアフリートレッキング自然体験会

●旭川レクッチャ・旭川冬まつり大雪像昇降車いす100mスロープ(ぶんぶんスライダー)監修

●誰にもやさしいサクラ植樹・旭川医科大学で現役学生への講座講義

「車いす紅蓮隊」の活動を紹介する動画(車いす紅蓮隊YouTubeで検索した一部)

・日本財団「日本ドキュメンタリー動画祭」応募 旭川工業高校放送局作品

【動画祭 2009】車椅子紅蓮隊〜私達の街に希望をのせて〜 ー YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=VC-uH44JzPc

・風船キャンドル制作〜車いす紅蓮隊〜 ー YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=zdFU_D-S-1E

・ウィルチェアーアジャタ 第23回全日本玉入れ選手権 ー車いす紅蓮隊 ー YouTube https://www.youtube.com/watch?v=IeX7hOd0KTU

・バリアフリー観光推進北海道 No2 カムイ大雪バリアフリーツアーセンター ー YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=Sy8UoGm-qlc

・2015 IPC Cross Country Ski World Cup in Asahikawa ー YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=S5kiAUG_nqs&t=3s

上記活動実績のほかにも、カムイ大雪バリアフリーツアーセンターの運営、量販店等へのバリアフリー化アドバイス、農福観連携事業、旭川医科大学が開催する学会等の運営サポートやバリアフリーおもちゃ博旭川の企画運営、旭川パラスポーツ協議会等パラスポーツ団体の窓口となる事務局を担っている。

これまでの取り組み期間、継続期間について

「トリノ2006パラリンピック」を終えた2006年4月から始まった「車いす紅蓮隊」12 年5ヶ月に亘る活動の一端が下記URLの「車いす紅蓮隊ブログ」で「誰にもやさしいまちづくり」の記録として記されている。

http://kurumaisugurentai.net/

※活動履歴

2006年4月

「車いす紅蓮隊」活動開始(トリノ2006パラリンピック写真展の運営担当から)

2006年10月

誰にも優しいまちづくりに向けて旭川買物公園商店街でタウンウォッチング開始

2010年4月

高れい者や障がい者の旅をサポートする「カムイ大雪バリアフリーツアーセンター」を立ち上げ

2011年8月

「特定非営利活動法人カムイ大雪バリアフリー研究所」を設立し、地域の障がい者の自立をサポートする障がい者就労支援サービス施設「チーム紅蓮」を立ち上げ、その運営の主軸を担っている。

取り組み体制・組織、財源について

2010年4月に、「車いす紅蓮隊」の活動をサポートしてくれる旭川医科大学をはじめとする地域の大学関係者、病院、介護施設、福祉用具制作、旅行、ホテル、料飲食企業や旭川障害者スポーツ振興支援会、観光協会、市民団体等で高れい者や障がい者の旅をサポートする「カムイ大雪バリアフリーツアーセンター」を立ち上げ、2011年8月にその運営と財源づくりを担う目的で「特定非営利活動法人カムイ大雪バリアフリー研究所」を設立し運営しています。

また、地域のパラスポーツ関係者と一緒に「旭川パラスポーツ協議会」を立ち上げ、地域のパラスポーツ活動の窓口として国内外の関係者とも交流を続けている。

今後の展望について
■障がい当事者がプロデュースする誰にもやさしい共生の地域つくりを継続実践

これまで地域での巡り会い、ふれ合いの機会づくりに努め、フルシーズン、屋内外でのイベント企画運営を通して国内外たくさんの人たちとの同意と共感つくりが進められた。

何かをしてもらうことを待つのではなく、地域ニーズを探りながら誰にもやさしい交流イベントを協創できるよう、それぞれが護ってもらう障がい当事者から脱皮し積極的に前面に出て活動できる地域の元気な障がい当事者リーダーがこれまでたくさん育ってきた。

その成果から、10年前は一つのイベントに全員でかかりきりだった体制が、今では複数のイベントに分かれて運営できるまで組織として成長してきた。

今後も真の共生社会つくりを目指して地域の障がい当事者リーダーの輩出に努めることとする。

概要と評価のポイント
【概要】

2005年秋、高校を卒業したての車いすユーザーら3名が「トリノ2006パラリンピック」に出場するパラアイスホッケー日本代表選手選抜合宿の受け入れに参加したことからスタート。一緒に参加する障がい当事者仲間を増やす。自らの企画運営でフルシーズン誰もが参加しやすいパラスポーツと観光コンベンションを組み合わせた交流イベントづくりに取り組みながら、障がいの有無、老若男女、国籍の違いなどの関係ない共生社会の実現を目指す。

【評価のポイント】

・障がい当事者が、様々なパラスポーツの大会や合宿招致、イベント企画運営などに関わり、周囲の人々との連携を深めて、地域づくりの人材として成長している点を特に評価する。
・障がい者の雇用を確保しつつ、その事業収入を財源に、パラスポーツと観光イベントをプロデュースする体制を構築している点が良い。
・パラスノースポーツによるインバウンド誘客の可能性が感じられる。訪日観光の新しい市場創出につながると期待できる

※文中に登場する会社名・団体名・作品名等は、各団体の商標または登録商標です。
※本文は作品原稿をそのまま掲載しています。
※賞の名称・社名・肩書き等は取材当時のものです。

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