JTB交流創造賞

  • トップページ
  • 受賞作品
  • 第15回JTB交流創造賞選考委員

交流創造賞 組織・団体部門

第12回 JTB交流創造賞 受賞作品

最優秀賞

本場のきりたんぽ、秋田弁♪、かっちゃが魅力の秋田県大館市

大館市まるごと体験推進協議会 (秋田県大館市)

取り組みによる効果

過疎・高齢化や地域農業の担い手不足も課題となっていたなかで、修学旅行の誘致は、過疎・高齢化というマイナス要素を跳ね返し、都市交流による地域活性化に繋がりました。

平成16年度に札幌市の中学校1校を修学旅行で受入れたのがはじめでしたが、本場のきりたんぽの味と生徒の受入れをしている農家のお母さん達のおもてなしが評判となり、年々訪れていただける学校が増え、平成26年度には過去最高の2,042人が当地を訪れ、地域交流が活発となりました。

しかし、大館の教育旅行の受入れは、ほとんどが北海道札幌市からの修学旅行なのですが、札幌市の修学旅行での飛行機利用が解禁となり、首都圏に修学旅行にいく学校が増えたことから、平成27年度の体験者数が激減しました。

しかし、農家のお母さん達が、言葉からも地域を伝えたいと考えた秋田弁の体験メニューが人気となり、平成28年度の体験者数を伸ばすことができました。農家のお母さんの訪れる方に対するおもてなしの気持ちが都市との交流を推進するとともに、新たな収入源の確保に繋がっています。

秋田弁体験メニュー(秋田弁ラジオ体操、爆笑!秋田弁講座)を取上げていただいた媒体

・日本農業新聞
・毎日新聞
・産経新聞
・秋田魁新報
・北鹿新聞
・朝日放送「モーニングバード」
・フジテレビ「ニュースのきも!afternoon」
・NHKラジオ第1放送「サンドウィッチマンの天使のつくり笑い」

ほか多数で紹介されました。

これまでの取組期間、継続期間について

●本場のきりたんぽづくり体験の受入れ開始

平成16年6月8日札幌市立新琴似北中学校の修学旅行の受入れからはじまりました。

現在は、子どもだけではなく、一般の方の体験も受入れています。

●農家民宿の起業

平成24年8月から市内の農家の起業がはじまり、現在18軒となりました。(平成24年13軒、平成25年3軒、平成27年2軒の農家が起業)

●爆笑!秋田弁講座劇

平成26年5月からスタート。平成27年度の修学旅行の予約の入る時期が平成26年1月であったのですが札幌市の修学旅行の飛行機利用解禁により、全く予約が入ってこなかったため、農家のお母さん達が集まり、知恵を出し合い言葉から地域を伝える「爆笑!秋田弁講座劇」をつくりました。その結果、平成27年度は6校724人と受入れが激減しましたが、平成28年度は10校1,121人の受入れとなりました。

●秋田弁ラジオ体操

平成27年5月からスタート。前年にはじめた「爆笑!秋田弁講座劇」が好評であったことから、手軽に楽しく秋田弁を体験できるようにラジオ体操を秋田弁にしました。

修学旅行だけではなく、一般の方の泊まる農家民宿でも人気です。

取組体制・組織、財源について

当協議会は、官民共同で設立され、現在の構成員は14団体です。

構成員:14団体

◎陽気な母さんの店(株)【農産物直売・農業体験】
◎(農)立花ファーム【農産物直売、農業体験】
◎田代 G・T推進協議会【農業体験】
◎比内町 G・T連絡協議会【農業体験】
◎山田部落会【地域振興活動・農業体験】
◎JA あきた北青年部【農業振興】
◎櫃崎町内会【地域振興活動・農業体験】
◎粕田町内会【地域振興活動・農業体験】
◎大館市観光協会【観光振興】
◎大館曲げわっぱ協同組合【伝統工芸の継承・普及】
◎大館市物産協会【物産振興】
◎秋田名物本場大館きりたんぽ協会【きりたんぽの販路拡大】
◎大館市産業部【行政】
◎大館青年会議所【市民活動】

協議会の役割(主な役職) 

◎会長:石垣一子【陽気な母さんの店(株) 代表取締役】
◎経理責任者:佐藤和浩【大館市産業部移住交流課 課長】

協議会の目的

都市との交流及び移住交流の促進に向け、通年で体験観光が可能な旅行プログラムを作成し、その宣伝や実践に努めるとともに、受入れ側の体制整備を図ることを目的とします。

協議会の財源

●平成16〜22年度
自主財源

●平成23〜24年度
食と地域の交流促進対策交付金事業(国・市・自主財源)

●平成25年度
移住・交流による地域活性化支援事業(地域活性化センター・市・自主財源)

●平成26〜27年
都市農村共生・対流総合対策交付金事業(国・市・自主財源)

●平成28年度
自主財源

今後の展望について

平成28年4月に地域連携DMO秋田犬ツーリズム(以下、DMO)が設立され、大館市・北秋田市・小坂町・上小阿仁村が市町村の垣根を越えて連携し、交流人口の増加を目指した活動をしています。

当協議会では、DMOの取り組みと連携し、今後は、更に他地域の魅力ある資源とのコラボレーションを図ったなかで、DMOの情報発信力を活かし、広域展開を目指します。

もちろん、当協議会の原動力となるのは、訪れる者を元気にし、地域も元気にする農家のお母さん達ですので、本場のきりたんぽと秋田弁を柱に、かっちゃのパワーで地域の魅力を発信していきます。

概要と評価のポイント
【概要】

札幌で勤務する大館市出身の教師が、地元郷土料理の美味しい「きりたんぽ」を子供達に食べさせたいと、赴任先の中学校の生徒を送り込む。以降、地元主導で修学旅行の受入れのために農家民宿を起業。「秋田弁講座劇」「秋田弁ラジオ体操」がパブ効果により修学旅行だけでなく、一般のお客様も増加中である。

【評価のポイント】

●本場の大舘だからこその「きりたんぽ」、「秋田弁ラジオ体操」等、手作りの、まさに交流文化という内容。こうした取り組みを賞したい。
●「かっちゃ」の人柄、キャラクターが非常に魅力的。一人がスターになるのではなく、地域の皆さんが一緒になって頑張ってほしい。
●「かっちゃ」が前に出て旦那さんが陰で支えるという互いに支えあう農家民宿の仕組みも良かった。
●大舘は新幹線も通っていない「合間」のまち。こうした地域の「まちおこし」を応援したい。

※会社名・団体名等は、各団体の商標または登録商標です。

※賞の名称・社名・肩書き等は取材当時のものです。

受賞作品

  • 受賞地域のいま
  • 受賞地域の取り組み
  • 交流創造賞 組織・団体部門
  • 交流創造賞 一般体験部門
  • 交流創造賞 ジュニア体験部門

JTBの地域交流事業