嶽 きらら
わたしは、りょ行が大すきです。お母さんのおなかにいるときから、いろいろなところに行っています。ばんりの長じょうにものぼったし、マーライオンとしゃしんもとりました。でも、まだちいさくて、たのしかったこともおいしかったこともおぼえていないことがおおいです。とてもざんねんです。でも、もう一年生です。ことしのりょ行のことは、しっかりおぼえています。
ことしはハワイに行きました。ハワイでは、どんなときでも手をあげて「アロハー」とわらっていえばオッケーです。わたしは、えい語でなにかはなしかけられたときには、いつも「アロハー」といいました。そしたらいつもわらってくれます。
ハワイでとくにたのしかったのは馬に90分ものったことです。わたしののった馬はバニーという名まえで、ちゃいろでたてがみがふさふさしていて、目がアーモンドみたいなかたちをしているかわいい馬です。山の中をのぼりはじめたときには、体がものすごくゆれました。少しこわくなってうしろの馬にのっているお母さんに「ちょっとこわいよ」といいました。お母さんは「だいじょうぶ、すぐなれるから」とわらってくれました。こわいのは少しつづいたけど道がまっすぐになるとゆれるのが小さくなってたのしくなってきました。馬にのりながら海をみることもできました。海のいろは青だけではなくて、みずいろと青とみどりがまざったようで、いままでみたこともないようなきれいな海でした。さいごのほうになって馬もおなかがすいてきたみたいで、なんどもとまって草をたべました。お母さんが「すこしおなかをけってごらん。そうしたらすすむよ」とおしえてくれました。あんまりつよくけるとかわいそうなので、少しかるく2かいけりました。ぜんぜんすすみません。バニーはくいしんぼうな馬です。おじさんが口につながっているつなをひっぱってくれてやっとうごいてくれました。馬からおりるときには、もっともっとのりたいきもちになりました。バニーには「サンキュー」といっていっぱいくびをなでました。くびは少しぬれていました。「いっぱいがんばってあるいてくれたからあせをかいたんだよ」とお母さんがおしえてくれました。
わたしはこんかいのりょ行で一つだけあやまりたいことがあります。
すなはまでであった大きな海がめさん。しらずに足をふんじゃってごめんなさい。どれくらいいたかったですか。もうだいじょうぶですか。ほんとうにごめんなさい。またぜったいハワイに行くのでまた会いたいです。それまで元気でね。
ハワイで初めて馬に乗った筆者。初めはこわごわだったが、おなかを蹴って進ませたり、見たこともない美しい色の海を馬上から眺めたりして、少しずつ親しんで行く。
「みずいろと青とみどりがまざったようで、いままでみたこともないような」海の色の表現やウミガメの足を踏んでしまい謝るところなどに感性の豊かさが伝わる。1年生らしい素直な表現で好感が持てる。漢字もしっかり使っている。
※賞の名称・社名・肩書き等は取材当時のものです。