会員サービス
海外旅行
国内旅行
テーマから探す旅行
旅行関連サービス
法人・組織のお客様
トップ > JTB地域交流トップ > JTB交流創造賞 > 受賞作品 > 交流文化賞(組織・団体対象) > 日帰り農村生活体験:ほっとステイ
【背景-1】水道も電気もガスも無い生活で牛や馬の放牧生活をしているモンゴルの人々を訪ね、どんなことで幸せか?『心が豊かなら幸せだ』という事を実感。これからはお金だけではない、「心の豊かさ」が生きる力を与えてくれる時代。農村で「心の豊かさ」を提供しようと思った。【背景-2】1998年、農業農村情報交換会『のうのうの会』を立ち上げ、農業農村が存亡の危機に陥っていると思い農村活性化に取り組む。「だれでも参加でき、どんな発言も。そして行動への強要はしない」と伝え、日本の農業、農村の将来はどうあるべきか、の議論を繰り返した。【課題-1】2000年、農村を活性化する実働部隊『信州せいしゅん村』を立ち上げ。何をどのように提供したら良いか?これからの50年・100年後、都市と農村のお互いの姿を想像し、関係がどうなるか、どうあるべきか。そして出来ることからやろうとやり始めた。【課題-2】日本の農業生産物は外国の発展途上国の1/100の賃金や、大規模農業国の100・200倍の経営規模と戦っている。この大きな差がある中山間地農村はどう戦いますか。行政に頼めば何とかしてくれますか。農業をやって子供二人を大学に出してやれますか。【目標-1】観光名所も施設もなく何もない村と形容される村。人々が訪れもしない村でも存続価値を、農産物を『市場出荷して成り立つ農村』だけに求めず、市場出荷して成り立たない農村は『サービス提供型農村』になろう。お客様に来て貰うことで成り立つ農村を目指す。【目標-2】農村の暮らしが都会人のオアシス。家庭ごとに違う農村の普段の暮らし、当たり前の暮らしで、ありのままの中に受け入れ、村人との交流を通し、心のふれあいや文化風俗習慣自然など未知の体験を密度濃く体験。その違いに触れて、自分の「これから」を考えて欲しい。【目標-3】人々が来ることにより『元気な村だ』、『行ってみたくなる村だ』と評価され、野菜・米の生産や加工品、加工品販売や食事の提供にも繋がる。ありのままを活用し、お金を掛けず、やる気のある人が頭を使う事で、21世紀型農村の環境保全と景観保全を目指す。
【組織体制】私達は行政主導では全くなく、住民の民間人が発想し、そして組織運営している。行政にやれと云われてやって来たのではなく、前例のないことを独創的に考え、中身を研究し、前例や成功事例がない、従来にない考え方、事業展開の仕方だった。行政からの支援を全く受けずに運営。もちろん行政を無視せずに働き掛けたのだが『これはあなた方の会のお話し。実績がない、前例が無い』と云われ、『前例に無いと云われれば、今日の車社会もコンピューター社会も有りません。前例を破ったから、今日その文明の恩恵に浴しているのではないですか』とのやりとりも。【取り組みのねらい】世界中のどこの民族を見ても、その民族の歴史・風俗・習慣は祖父母世代から孫世代に伝えられると云われ(親は背中を見せて子育て。家族を養うために働き優先)、行われなくなったのは日本人だけ。現代の子供社会は同年代だけで成長し、ふれあう大人は先生と塾の先生、そして親だけ。テストの点数や勉強だけが関心事になり、人間性を育てることが無くなっている。大人社会が積極的に子供達と関わって行かなくてはならない時代。【ほっとステイの姿勢】『ほっとステイ』はただ単に喜びや癒しを提供しているとは思わず、教育である。生きる原点は農村生活にあり、自分の食べるものを自分で栽培して初めてありがたみを感じる筈。不自然を学び、不自然を否定する人を増やす。自然界では不揃いが当たり前、だから不揃いが有って当たり前だと覚えて欲しい。『人はふれあって成長する』を実感できる場面を提供。【地域資源の活用】普通の村:何もない村と形容される農村の、普通の農村生活を訪問者にありのままに提供し、日々の暮らしの中に受け入れ、農作業体験、生活体験、自然体験を一緒に行う。普通の人:受入家庭の祖父母世代は普通の村人。でも自分の人生を語って伝えられ、戦争や食糧難、農作業の苦しさ、楽しみ、生き甲斐を話し、心の成長を促してくれる。