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トップ > JTB地域交流トップ > JTB交流創造賞 > 受賞作品 > 交流文化賞(組織・団体対象) > ゆくたび感動 国際観光都市「飛騨高山」
5.安心してひとり歩き 訪れる外国人観光客が「安心してひとり歩きできる環境づくり」を目指し、昭和61年から案内看板等を整備し、現在は日本語に加え、英語、中国語(繁体字)、韓国語併記の歩行者用誘導案内板(地上型・路面埋込型)を形状や色など周辺の景観に配慮しながら整備しているほか、英語、中国語(繁体字・簡体字)、フランス語、イタリア語、ロシア語の「まちなか散策マップ」等も作成しています。 観光案内業務については、昭和62年から「飛騨高山観光案内所(ビジット・ジャパン案内所)」を設置しています。特に欧米やオセアニアからの個人旅行者が多く、滞在時間も比較的長いため、観光案内所への立ち寄り件数が年々増加しており、平成18年は約1万人となり、総案内件数の7人に1人が外国人観光客となっています。(無料インターネット設置) また、高山市シルバー人材センターでは観光客のために「おもてなし案内人」として市内の観光案内業務(有料)を行っており、まだ1人ではありますが英語での観光案内業務を開始したほか、市としても市民公募型による「まちなか観光案内処」を市内30箇所に設置し、市民自らがボランティアで観光案内業務にあたる事業も実施しています。 このほか、観光の第一線で観光客に接する観光関連事業者や従事者のために「海外誘客おもてなし365日」と題するテキストを作成し配布しているほか、国際観光振興機構(JNTO)や都内大手ホテルなどの協力を得ながら定期的に実践的な「おもてなし研修会」を開催し、外国人観光客に対する基本的なサービス方法や生活習慣等の理解を深めていただき受け入れ体制の充実を図っています。
6.官民一体の組織 国際会議等の誘致を図り観光振興に役立てるために、平成11年「飛騨・高山コンベンションビューロー」が民間主導で設立されたほか、平成12年には、台湾からの観光客誘致を目的に「高台誘客推進協議会」を飛騨高山観光協会、高山商工会議所などの民間団体中心に組織を立ち上げ、官民一体となり誘致活動を行ってきましたが、アジア諸国のほか世界各国から観光客を積極的に誘致するため、平成15年からは組織の見直しを図り、従来の会員のほか、ホテル、企業、金融機関等が新たに協議会に加わり「飛騨高山国際誘客協議会」として改編し、現在は外国人観光客の誘致活動の中心的組織となり、積極的な誘致活動を行っています。 広域的な連携については、昭和62年に国際観光モデル地区指定を受けた松本市・高山市・金沢市の3市により「松本・高山・金沢国際観光ルート整備推進協議会」を設立し、魅力ある国際観光ルートとして各市の特色を生かした外国人観光客の誘致事業を継続的に展開しています。
7.積極的に、戦略的に 国際観光振興機構(JNTO)を通じて、世界14都市に英語等のパンフレットを配布しているほか、観光ホームページについては、英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語、フランス語、イタリア語、ロシア語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語の10言語で世界に情報発信していると同時に、ヒット率を向上させるための検索用語登録なども行っています。このほか、海外メディアや旅行エージェントの受け入れ時や海外でのプロモーション用として、高山の魅力や観光素材を紹介した5言語(日本語、英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語)DVDや名刺サイズの各言語のCD、修学旅行や教育旅行誘致促進のために体験メニューなどを紹介した韓国語、中国語(台湾用)のDVDの作成のほか、飛騨地域観光協議会(高山市、飛騨市、下呂市、白川村)として各自治体の特色のある観光資源の写真データー(CD)を作成し旅行商品造成時の素材提供なども行っています。 海外で開催される旅行博等への出展については、1985年にイギリスで開催されたジャパンフェスティバルを皮切りにフランス、ハワイで開催された世界旅行博などに屋台からくりの披露や郷土芸能披露という形で日本の代表の一員として参加していました。1997年からは台北国際旅展(ITF)に、2001年からは韓国国際観光展示会(KOTFA)に参加しており、当初は広域の観光協議会等を母体にブース出展していましたが、人口の多いアジア地域をターゲットとした観光客の誘致を戦略的に促進させるには「飛騨高山」を全面的にPRし知名度を高める必要性から、2001年の台北国際旅展(ITF)、2003年の中国国際旅遊交易会(CITM)からは、飛騨高山国際誘客協議会が単独でブース出展し、きめ細かなPRを行うとともに同行したホテル等宿泊施設の方が中心となって各種商談会への参加のほか、現地の大手企業、旅行エージェント等に対する市長や観光協会長によるトップセールスを実施しています。特に出展にあたっては、事前に出展地域の主な旅行エージェントに対し、飛騨高山への招聘事業を実施し、「歴史・文化・景観・温泉・味・技・心」の理解を深め十分満喫していただくとともに、日本国内移動時のアクセス等の手段を合わせてプロモーションし、出展地域出発の飛騨高山をコースに入れた旅行商品を造成していただき、出展のみならず地域メディアと一体となった観光PRを戦略的に実施しています。 また、海外において「日本の観光地」としての露出度を高めるとともに、口コミによる波及効果を期待し、更なる誘客につながる重要な観光宣伝の機会のひとつとして、国・県や観光関連団体と連携を図りながら、海外からの旅行エージェント、マスコミ、ファムトリップ、テレビ取材など分野を問わず積極的に受け入れ、平成18年には38団体約510名が来高されました。 このほか、飛騨地方の郷土玩具で、こどものおもちゃやお守りとして伝わっている「さるぼぼ(猿の赤ちゃん)人形」をPRグッズとし、そのいわれを日本語、英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語で表記し観光宣伝ツールとしてインパクトのあるものにしています。
8.目指すもの 少子高齢化・人口減少など日本経済を支える状況は前途多難な時代に突入する中、観光をめぐる状況も団体旅行から個人旅行へと変化し、物見遊山的な観光から参加体験型への観光ニーズの変化など人々の価値観の多様化、グローバル化への進展など大きく変化しています。 この変革に対応するため、国際交流文化都市としての機能を高め、国内観光客とのさまざまな地域・世代間を越えた「交流」、外国人観光客との国際的な「交流」を図り、より豊かになった資源を再評価し戦略的な観光宣伝・誘致活動を展開しながら、日本の「こころのふるさと」として、また「リアルジャパン」として、先人達の残してくれた豊かな資源を「次の次の・・・次の世代に」継承しつつ、「もてなしの心(ホスピタリティー)」を大切にした『やさしさと活力にあふれるまち「飛騨高山」』を目指していきます。