今年、9月から11月にかけて全国12会場でラグビーワールドカップ2019™日本大会が開催される。年が明ければ2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会である。日本にとってはスポーツのビッグイヤーズである。
しかし、それで終わるわけではない。2021年には「スポーツ・フォー・ライフ」(人生を豊かにするスポーツ)との理念に基づきワールドマスターズ関西大会が開催されるのだ。
大会HPによると、ワールドマスターズは<国際マスターズ協会(IMGA)が4年ごとに主催する、30才以上の成人・中高年の一般アスリートを対象とした生涯スポーツの国際総合競技大会>。オリンピックの翌年に開催され、第1回は1985年、カナダのトロントが舞台となった。関西大会が第10回。アジアでは初めての開催となる。
同大会の森喜朗名誉会長は、「スポーツは人を変え、世界を変える大きなエネルギーを持っている。関西全体が大きく飛躍するきっかけとなってほしい」と語っていた。
「生涯スポーツ」はスポーツ庁が取り組む目玉政策でもある。鈴木大地長官は国民の健康増進に向け「1億総スポ―ツ社会を目指す」と明言している。いつでも、どこでも、何歳になっても気軽にスポーツに取り組める環境づくり――これが急速に高齢化の進む日本において急務であることは言を待たない。
2011年に施行されたスポーツ基本法においても、<今日、国民が生涯にわたり心身ともに健康で文化的な生活を営む上で不可欠なものとなっている。>との文言が盛り込まれている。
平均寿命と継続的な医療・介護を必要としない健康寿命の差は男性で9歳、女性で12歳と言われている。健康寿命を少しでも平均寿命に近付けるには、どうすればいいか。今こそスポーツの出番である。
関西大会は京都、大阪、滋賀、奈良、和歌山、兵庫の2府4県に加え、福井、鳥取、徳島でも開催される。オリンピック・パラリンピックの余熱を利用して、「スポーツの価値」を関西の隅々まで波及させたいと主催者側は考えているようだ。
JTBグループは、<関西経済の主役となる「人とチカラ」のネットワークを育成し、関西のポテンシャル発揮による、経済躍進と更なる活性を目指していきます。>と抱負を述べている。
東京一極集中が叫ばれて久しいが、持続可能な国家経営を考えれば、極は二つでも三つでもいい。ワールドマスターズ関西には、その牽引役となってもらいたいものだ。
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