日常の競技活動について
こんにちは!JTBコミュニケーションズ所属 パラアルペンスキー 日本代表の小池岳太です。
今回は、前回に引き続き私自身の紹介の一環で、日常の活動状況をお伝えさせていただきます。
先ず、私の現在の目標は、アルペンスキーと、自転車競技、そしてその後とそれぞれありますが、(前回投稿ご参照ください)、一年のうち、半年をアルペンスキーの練習や大会の遠征、残りの半期を自転車競技期間や出社期間とさせていただいています。
昨年11月に入社後、冬季は合宿やワールドカップ等の国際試合遠征に参加してきまして、4月からは、週3日を出社日、残りの4日をフルで練習や休養に充てさせていただき活動しています。
さて、現在のトレーニングの方針ですが、大きくは2点あります。
1点目は従来の筋力トレーニングメインの練習から、姿勢改善を求め、呼吸の仕方、歩き方等といった、基本姿勢から見直しています。
ジムでの姿勢改善トレーニング
スクワットが基本ですが、この写真は片足スクワットで基本を確認中の様子です。
2点目は、自転車競技を本格的に取り組み、特に短距離のトラック種目や、坂道の反復練習により、筋持久力を高めつつ、スキーに似たバランスのスポーツとして練習することでフォーム改善も図り、双方への相乗効果を狙っています。
自転車競技(ロード)
ブレーキは、左手が握れないため、右手ブレーキで前後輪効くように改造してもらっています。
左腕には装具を付け、ハンドルを握れるように工夫しています。(撮影:齋藤拓)
1週間のスケジュールですが、今夏は4月からこのような内容でした。
月曜日:出勤日、通勤自転車、朝夜ジム等
(土日合宿による体調をみてジム練習を休む日もあり)
火曜日:出勤日、通勤自転車、朝夜ジム等
水曜日:出勤日、通勤自転車、朝夜ジム等
木曜日:オフ日
(足踏みマッサージや、微弱電流機器の治療院にて積極的にケア)
金曜日:ジムにてプライベートトレーニング、又は、JISSにてトレーニング
土・日曜日:自転車合宿
(競技大会参加以外は伊豆の修善寺にてパラサイクリングチームの合宿、もしくは母校日本体育大学自転車部の練習に参加)
このようなスケジュールで過ごしています。
週3日の勤務日は、通勤自転車が片道32km、一時間半~二時間の道のりのため、6時~6時半に出発。
帰りは、夕食(定食屋にて外食が主)含め、22時半~23時帰宅です。
(ストレッチが不足している状況なので、柔軟性をもっと上げる必要があります。)
具体的な練習ですが、“姿勢改善”では、これまでの力任せの動きだけでなく、身体の軸(骨格を正しく組み上げ、骨で動くイメージ)で動くこと。
この動きの獲得のために、従来から通うジムでの筋力トレーニングも続けつつ、プライベートトレーニングを恵比寿にあるジムで受けたり、または、赤羽にあるJISS(国立スポーツ科学センター)や、NTC(ナショナルトレーニングセンター)にて画像で分析したりと、いくつかの環境でトレーナーの方々に見てもらいつつ、取り組んでいます。
そして自転車競技ですが、体内のエネルギー効率の指標として、対乳酸値の向上(筋持久力の向上)を狙い、Power Maxというマシンで負荷をかけて全力で一定時間漕ぐメニューや、パラサイクリングチーム等の合宿で、強制的に追い込んだメニューで改善を試みています。
しかし、スキー競技で勝つには、姿勢改善、筋持久力向上だけでは当然勝てません。
陸上で習得した動きを、いかにスキーの動きに当てはめていくか。
バランス力、瞬発力、そして判断力、これらを含めた多くの要素が必要です。
その他、日頃からのトレーニングとして、バランスの取れた食事、質の良い睡眠も非常に大切な要素です。
身体作りでは、現在は76kg台の体重を、秋までにあと2kg上げるように、一日3600cal~4000cal目安に、炭水化物多めに食事を取っていきます。
これらも踏まえて考えますと、目標に対して、1日の行動が明確になってきます。
生活の中で、無駄がないか、甘い点がないか、自問自答しながら引き続き活動していきます。
以上が、現在実践している、年間、週単位、一日の活動状況となります。
雪上のスキー練習
私は左腕が麻痺のため、ストックは右手一本となります。
パラ アルペンスキーは、それぞれの障がいにハンディとなる係数を設けて、実際にゴールしたタイムから、ハンディ分差し引いた“計算タイム”で争っています。
私は、もっとも軽度な障害クラスのため、ハンディはなく、実測で早く滑る必要があります。(撮影:志度一志)
最後に直近の予定ですが、20日より雪上合宿のため、南米のチリにいかせていただき、スキー大国であるオーストリアスキーチームとカナダチームの合同合宿に参加してきます。
与えていただいた環境に感謝し、必ず、実り多い合宿としてきます!
それでは以上、活動状況のレポートでした!
小池 岳太