地中海沿岸、イタリアからわずか数キロのところにあるニースは、フランス南部の魅力を存分に味わえる街です。地中海の素晴らしい青や山々のパノラマは、昔から芸術家たちをも魅了しています。ニースの街はユネスコ世界遺産に登録されています。ベルエポック、アールデコ、バロックの素晴らしい建築遺産と現代的な建物が織り成す多様性は、まさに野外博物館といったところ。滞在中は美術館やギャラリーにて、マティスやシャガールといった一流コレクションを鑑賞するのもおすすめです。
バス
ニース・コート・ダジュール都市圏に、約3100のバス停留所を設置する『Lignes d'Azur(リーニュ・ダジュール)』、またはプロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域を詳細に網羅する『ZOU!』の2社がバスを運行しています。
路面電車
1番線は、ジャン・メデシン通りとマセナ広場を通る路線です。市の中心部を南北に結んでおり、毎日4時25分から翌1時35分まで運行されています。2番線は、空港からニース港を終点とする中心街(ジャン・メドゥサン駅)へ、西から東へ向かう路線です。3番線は、空港とサン・イシドールを結ぶ路線で、スタッド・ド・ニースを訪れる際はこの路線に乗車しましょう。『Lignes d'Azur(リーニュ・ダジュール)』では、 バスとトラムを組み合わせた乗車券で、様々な乗り継ぎが可能です。
プロムナード・デ・ザングレ
2021年7月、ニースは「冬のリヴィエラのリゾート都市」としてユネスコの世界遺産に分類されました。プロムナード・デ・ザングレは、この世界遺産の象徴となるものです。世界中に知られているこの長い通りは、地中海の海岸線に沿って7キロメートルも続いています。東側には『クエ・デ・エタ・ユニ』があり、プロムナード デ アングレを歩いたことを忘れてしまうほどの美しさです。そして、ニース城のふもとの丘にあるキャッスル・ヒル(コリーヌ・ド・シャトー)まで歩を進めましょう。「#ILoveNice」のモニュメントはインスタグラマーに大人気です。
マルク・シャガール国立博物館
マルク・シャガール国立博物館は、その名の通りマルク・シャガールのコレクションが最大規模で展示されています。彼の最も重要な聖書作品である『聖書のメッセージ』を構成する17枚の絵画を、1つの場所にまとめるという芸術家の意志によって設立された博物館です。旧約聖書をテーマに制作された『聖書のメッセージ』を中心に、ガッシュ、線画、水彩画、パステル画など様々な技法で描かれた400を超える絵画を堪能しましょう。世界的な画家のコレクションということもあり、日本語のオーディオガイドも準備されています。毎月第一日曜日に限り、無料にて入場可能です。
旅の成功には、地元の美食の発見も欠かせません。ニースでは、地元の丘で収穫されるオリーブオイルを使用した料理が多く、地産地消を大切にしている様子が窺えます。"Cuisine Nissarde, respect for tradition"のラベルで保護されているニース料理は、フランスの無形文化遺産です。小さなビストロや大きなテーブル、テラスで、港やニース旧市街、アンジュー湾の景色を眺めながら、地元料理の多様性を味わうことができます。また、ニースの丘にあるワイナリーでは、素晴らしい赤、白、ロゼワインも生産されています。
ニース・コート・ダジュールの職人たちのユニークなノウハウに浸りましょう。エズにある『Galimard Perfumery(ガリマール香水店)』では、その場で自分だけの香水を作ることができます。香りに包まれ、心地よい時間をお過ごしください。また、ニースで欠かせないものといえばオリーブ。神聖なものとして扱われ、地元の人たちはさまざまな方法で食べています。『Nicolas Alziari Mill(ニコラ・アルジアリ製油所)』のオリーブオイルはヨーロッパで唯一、巨大な石槽の中でオリーブを同じ材質の石臼で砕く「ジェノワーズ技法」で作られています。