多大なる被害をもたらした2011年2月のニュージーランド地震から7年、街の中心に大型ショッピングセンターやカフェ、バーやレストランが次々とオープンし、クライストチャーチの街にやっと賑わいが戻ってきました。
ニュージーランド南島を訪れる際には、まず南島の玄関クライストチャーチに降り立ちます。クライストチャーチは別名「ガーデンシティ」とも呼ばれていて、春から夏にかけては街中に花が咲き、秋には木々が色づき、四季を通して美しい景色が楽しめます。
そんな美しいクライストチャーチも地震以降はすっかり観光客の足が遠のいてしまっていました。というのも、かつてクライストチャーチ一番の人気観光スポットだったゴシック様式の「アートセンター」や「大聖堂」をはじめ街の中心部の建物の約70%が壊れてしまったのです。
それから7年が経った今、アートセンターは修復が進み、大聖堂は修復のめどが立ち、今まで工事中だった建物が完成してきました。街のシンボルだったトラムも街中を走り出し、クライストチャーチは以前のクライストチャーチの良さを残しながら新しい街へと生まれ変わりました。
この石造りのアートセンターはかつてギャラリーやアトリエが入ったアートの拠点として、いつも観光客で賑わっていました。
地震以降は長い間閉鎖されていて、2016年半ばから徐々に中に入れるようになりました。2018年4月現在は半分の修復を終え、2019年には全ての修復が完了する予定です。
建物の中にはカフェやギャラリー、そして地震以前に入っていたファッジのお店もオープンし、華やかさを取り戻しつつあります。かつて大聖堂の隣にあったインフォメーションセンターがここに移動したこともあり、クライストチャーチでの観光や、クライストチャーチから出発する南島各地の情報を集めに多くの人が訪れるようになりました。
街の中心にニュージーランド大手銀行ANZとBNZのオフィスビル兼ショッピングセンター、その名も「ANZセンター」と「BNZセンター」がオープンしたことで街が一気に活気づきました。ANZセンターにはキレイ系の洋服屋が多く入っていて、BNZセンターにはカフェやレストラン、そしてお土産屋さんなどが入っています。
その他に昨年オープンした「ザ・クロッシング」にはH&Mをはじめとする様々なファッションブランドやお洒落なスーパーが入っていて、その個性的な外観は新しいクライストチャーチの街をモダンな雰囲気にしています。
大聖堂が壊れてから復元されるまでの間、大聖堂の代わりをしてくれる仮設大聖堂は日本人建築家、坂茂氏によって手掛けられました。
世界各国で仮設住宅や学校、教会を建ててきた坂茂氏が特殊な紙を使って建てたこの三角形の教会は街の中心から歩いて10分程の場所にあり、クライストチャーチの新たな観光名所として世界中から多くの人が訪れています。
かわいい色合いのレトロな建物が並ぶニュー・レジェント・ストリート(New Regent Street)。道の真ん中をトラムが走るこの通りはクライストチャーチ一番のフォトジェニックなスポットとして有名です。いろいろな建物が取り壊されて新しくなっていく中、このストリートは地震前と変わらない姿に復元されました。お洒落なカフェやレストラン、お土産屋さんなどが並んでいるので、観光の途中に一休みするのに最適です。
ニュージーランド南島を訪れる際にはぜひクライストチャーチにも立ち寄ってみてください。まだまだ工事中の場所もありますが、新しい魅力的なスポットが次々にオープンしています!