宇治で楽しむ『源氏物語』の世界

トラベル&ライフ 取材こぼれ話
2024年09月30日
カテゴリー
国内旅行
旅行記

トラベル&ライフ2024年10-11月号の巻頭特集「『源氏物語』の世界を旅する」では、滋賀、奈良、京都を訪ね、『源氏物語』とその作者の紫式部にゆかりのあるスポットを巡った。ここでは本誌で紹介できなかった見どころを取り上げたい。

まずは京都府宇治市。『源氏物語』の最終章は、宇治を主な舞台に書かれていることから「宇治十帖」と呼ばれ、光源氏の亡き後、彼の子とされる薫と孫の匂宮たちの人間模様が描かれている。宇治で『源氏物語』のゆかりのスポットを訪ねるなら、外せないのが「宇治市源氏物語ミュージアム」。本誌で紹介した通り『源氏物語』をテーマにした唯一の博物館で、物語をよく知っている人はもちろん、あまり馴染みのない人でもその世界観を楽しめるよう趣向を凝らした展示をしている。

宇治市源氏物語ミュージアム。趣向を凝らした展示で『源氏物語』により親しみがもてる 宇治市源氏物語ミュージアム。趣向を凝らした展示で『源氏物語』により親しみがもてる


宇治川沿いに立つ2つのモニュメント

「宇治市源氏物語ミュージアム」の前から続く石畳「さわらびの道」を10分ほど歩くと、宇治十帖のモニュメントがある。「宇治十帖」に登場するヒロインの浮舟と匂宮が小舟で宇治川に漕ぎ出す場面をモチーフにしたもの。さらに対岸に渡り宇治橋の方へ歩くと、その袂には紫式部の像も立つ。物語の舞台となった宇治の雰囲気を味わいながら、のんびりと歩くのもいい。近くには平等院があり、参道には食事処や抹茶のスイーツが味わえるカフェがあるので、食べ歩きをするのもおすすめ。

朝霧橋の近くに立つ宇治十帖のモニュメント 朝霧橋の近くに立つ宇治十帖のモニュメント

宇治橋を背に立つ紫式部像 宇治橋を背に立つ紫式部像


紅葉の時期にはライトアップも

滋賀県で訪ねたのは、大本山 石山寺。紫式部が『源氏物語』の着想を得たと伝わる寺だ。滋賀県最古の木造建築とされる国宝の本堂や同じく国宝の多宝塔、源頼朝の寄進と伝わる鐘楼など、数多くの見どころがある。

大本山 石山寺の東大門。国の重要文化財で堂々としたたたずまいが印象的 大本山 石山寺の東大門。国の重要文化財で堂々としたたたずまいが印象的

国宝の多宝塔。源頼朝の寄進によって建立されたと伝わる 国宝の多宝塔。源頼朝の寄進によって建立されたと伝わる

秋は紅葉が美しく、約1,000本ものモミジが境内を彩るさまは圧巻。見ごろにあわせて開催される「あたら夜もみじ」では、本堂や多宝塔などがライトアップされ、昼間とはまた異なる趣が楽しめる。今年は11月15日から12月1日まで開催されるので、紅葉の時期に訪れるのもいい。

参道を緑の木々が彩り、清々しい。この緑が秋になると赤く染まる 参道を緑の木々が彩り、清々しい。この緑が秋になると赤く染まる

石山寺参拝と一緒に楽しみたいのが、門前グルメ。本誌で紹介した石山寺プリン本舗はテイクアウト専門だが、店舗のある建物の2階「ISHIYAMADERA cafe」ではドリンクを注文すれば持ち込みで味わうことができる。もちろん、カフェ専用のメニューもあるので、そちらも要チェックだ。石山寺プリン本舗のほか、同じく1階に店を構えるパン工房「ツキノベーカリー」、芋のスイーツ専門店「芋屋十三」も同様なので、充実した"おやつタイム"が楽しめる。

石山寺プリン本舗の石山寺プリン 石山寺プリン本舗の石山寺プリン

「ISHIYAMADERA cafe」の1階には石山寺プリン本舗やツキノベーカリー、芋屋十三などがある 「ISHIYAMADERA cafe」の1階には石山寺プリン本舗やツキノベーカリー、芋屋十三などがある

「ISHIYAMADERA cafe」の店内 「ISHIYAMADERA cafe」の店内

文=木村理恵子 写真=葛西亜理沙

*京都・奈良・滋賀の新たな魅力をご提案する「JTB 日本の旬 京都奈良滋賀」キャンペーン開催中!

*すべての条件をクリアすると抽選でJTBトラベルポイント5,000ポイント還元
JTB旅カードを持って京都奈良滋賀へ行こう!ポイント還元キャンペーン実施中!

このページのトップへ