<Photo courtesy of USA Pickleball>
<Photo courtesy of USA Pickleball>
豆の入った布袋を投げて、ボードに開いた穴に投げ入れるゲーム「コーンボール」がプロ競技となったり、お互いの顔を平手打ちしあって戦う「スラップファイト」が一部の州でスポーツとして認められたりするなど、アメリカには日本人にはあまり馴染みのない変わったスポーツが存在するが、過去数年間にアメリカで最も人気が急上昇しているスポーツは、「ピックルボール」だ。英語で表記するときには、PickleとBallを分けずに「Pickleball」と続けて書く。今では、テニスのように全米オープンが開催され、テレビで放映されるなど、急成長している。日本でもじわじわと競技者が増えているようだが、アメリカとの比ではないだろう。
<Photo courtesy of USA Pickleball>
アメリカ生まれの球技「ピックルボール」とは、テニスとバトミントン、卓球を足したようなスポーツである。バドミントンで使われるサイズのコートに、テニスのネットに少し改良を加えたネットを張って、卓球のラケットを大きくしたようなパドルでボールを打ち合う。そのボールというのが、ゴルフの練習などで使われるプラスチック製のたくさん穴の開いたボールだ。穴が開いているから空気の抵抗を受けて、あまり速くは飛ばない。なので、初心者や高齢者でも十分に楽しめる。しかしバドミントンと同じで、高度なプレイヤー同士だと球速が早くなり、エキサイティングな球技となる。
ゲームは屋内でも屋外でも行われ、シングルスでもダブルスでも楽しめるが、ダブルスが一般的だ。まずは、じゃんけんでどちらが先にサーブを打つか決める。サーブは右側後方のコートの外側からアンダーハンドで対角線に向けて打つ。地面にバウンドさせてから打っても構わない。どちらかが11点を取ると1セットが終了。10対10になった場合は、2点差がつくまで戦う。3セットマッチで、先に2セットを取った方の勝利となる。
<Photo courtesy of CityPickle>
競技人口の増加に伴い、全米でピックルボール施設が増えている。ニューヨークにもすでに400以上のピックルボール施設があるが、今年の4月、セントラルパークに、シティピックルが運営するピックルボールコートがオープンした。数々の映画にも登場した有名なアイススケート場「ウォールマン・リンク」を利用したもので、冬はスケート場としてオープンする為、10月9日までの季節営業となる。毎日午前8時から午後9時まで利用できる。
コートの数は、14面と米北東部で最大。1コート、8人まで利用できる。コートのレンタル料は1時間80ドル(ピーク時は120ドル)。テーブルと椅子のある日よけテントがついたカバナコートは、1時間100ドル(ピーク時は150ドル)。カバナからはQRコードを読み取って食べ物や飲み物を注文できる。注文ができあがると通知が来て、自分で売店まで取りに行くという仕組みだ。
オフピークは、月曜から木曜の午前10時から午後5時まで。それ以外の時間は、ピーク料金となる。空いていれば何時間でも予約できるが、カバナコートだけは、5時から7時又は7時から9時の2時間となっている。
パドルのレンタル料は、1本6ドル。勿論、マイパドルの持参も可能だ。1回のプレーは約10~15分なので、1時間の内にプレイヤーが入れ替わる事もできる。ここでは、レッスンやクリニック(90分で60ドル)を受ける事もでき、オープンプレー(90分で42ドル)にも参加できる。コートの予約は、1週間前からオンラインで受け付けている。
シティピックルは、今年の末までに、クイーンズのロングアイランドシティに、初となる常設の屋内コートをオープンする予定だ。気候管理された施設には、フルバーとレストランが併設される(予定)。
Wollman Rink(セントラルパークの南東部)
830 5th Ave, New York, NY 10065, USA
地下鉄N又はR、W線の5 Ave/59 St駅から徒歩7分
※掲載の情報は変更となる場合があります。