琴引浜
琴引浜

ようこそ、京丹後の海へ

季節を感じる日本の旅
2023年06月30日
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国内旅行
旅行記

碧く透明度の高い海、白い砂浜に静かな波が打ち寄せる。まるで南国リゾートのようなビーチ。さらさらに乾いた砂の上を歩けば、砂がキュッキュッと鳴く。ここは京都府京丹後市にある琴引浜海水浴場。京都府の北部、日本海に突き出た丹後半島に位置する京丹後は、「海の京都」と呼ばれるエリアの一つ。海岸沿いに多くの美しいビーチが点在している。

鳴砂
鳴砂

琴引浜鳴き砂文化館
琴引浜鳴き砂文化館

京丹後には個性溢れる海水浴場が14か所もあり、夏には多くの人で賑わう。中でも「琴引浜」は、全長1.8kmにわたる白砂のビーチが続く白砂青松の景勝地だ。石英等が多く含まれる白砂は、砂同士の摩擦により音が鳴る「鳴砂」の浜として知られ、砂の表面がきれいでないと摩擦が起こらなくなり、音が鳴らなくなる。そのため、平成13年(2001年)には世界初の禁煙ビーチとなったほか、地域の人々が協力して清掃活動を行っている。近くには琴引浜や、日本や世界各地の鳴砂に関する展示を行う「琴引浜鳴き砂文化館」もあるので、立ち寄ってみるのもいいだろう。

琴引浜の温泉 琴引浜の温泉

琴引浜には、もう一つの魅力がある。それは、絶景の露天風呂だ。京都には知名度の高い温泉地は少ないが、京丹後には温泉峡が点在。太鼓浜と呼ばれるエリアには、コンクリート造りの湯船には勢いよく温泉が掛け流しされ、7月~8月末までは水着を着たままで誰でも入ることができる。もちろん入浴料は無料。露天風呂に浸かっていると、まるで海の中で温泉を楽しんでいるかのよう。真っ白な砂浜に青い海が打ち寄せる絶景を前に天然温泉に浸かり、しばし時を忘れるだろう。

※その他の季節は足湯
※駐車場は通年1日1,000円/1台(清掃協力金)

小天橋 小天橋

夕日ヶ浦 夕日ヶ浦

高嶋海岸 高嶋海岸

八丁浜 八丁浜

他にも、小天橋と呼ばれる久美浜湾と日本海を遮る砂州(さす)から伸びる8kmのロングビーチにある、夕日の名所として知られる「夕日ヶ浦」、丹後松島を望み、磯遊びも楽しめる「高嶋」、遠浅の穏やかなビーチでサーファーにも人気の「八丁浜」など、バラエティ豊かなビーチが点在する京丹後。好みに合わせて、思い思いに海での時間を過ごしたい。

フルーツトレイル フルーツトレイル

夏の時期に京丹後を訪れてたっぷりと海を楽しんだら、味わいたいのが果物だ。昼と夜との寒暖差が大きく、水はけのよい土壌をもつ京丹後は、知る人ぞ知る果物王国。網野町から久美浜町にかけての国道178号の両側には果樹園が点在し、桃、スイカ、メロン、ぶどう、梨、いちごなど上質な果物が作られている。

フルーツトレイル フルーツトレイル

夏から秋にかけては、フルーツ農家自らが提供する新鮮なフルーツを使ったスイーツを巡る「京丹後フルーツトレイル」のイベントを開催。果物農家の直売所や道の駅では、新鮮な果物を使用したオリジナルドリンクやデザートが販売されるほか、市内のカフェでは、フルーツを使ったパフェやケーキも味わえる。さらにフルーツ狩りの体験や生産者から直接おすすめを聞いて、好みのフルーツをお土産に買うなど、楽しみは尽きない。

間人みなと祭 間人みなと祭

今年はいずれの海水浴場も例年どおりにオープンする予定だという。間人みなと祭(7月22日)、浅茂川水無月祭(7月30日)も開催。今年はぜひ、美しい海が待つ、賑わいの京丹後を訪れてみたい。

協力・写真提供=京丹後市観光公社 文=磯崎比呂美
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