NY ここだけで楽しめるグランドセントラルターミナル

海外現地ライター便り
2023年06月15日
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海外旅行
旅行記

メトロノース鉄道が発着するグランドセントラルターミナル。その建物だけでも見ごたえのある歴史的建造物だが、この駅の構内にはたくさんの楽しみが詰まっている。

定番の見どころ

グランドセントラルターミナル

まずは、メインコンコースの天井に金箔で描かれた12の星座と2,500個の星。実はこの星座は、東西が逆になっている。これには、人間的な視点ではなく、神から見た視点で描かれているという説や、床に置いた下絵を見ながら天井に描き写した際の間違いだという説がある。

次に、メインコンコースの真ん中にある、オパールガラスの時計がある案内所。待ち合わせ場所としてよく利用される。この時計は、約2千万ドルの価値があるそうだ。

ささやきの回廊

「ささやきの回廊」は、老舗シーフード店「オイスターバー」の真ん前。それぞれがアーチの対角する角に立ち、壁に向かって囁くと、まるですぐそばにいるように声が大きく響いて聞こえるという不思議な体験ができる。

グランドセントラルマーケット

グランドセントラルマーケット

グラントセントラルマーケットには、新鮮な野菜や魚介類、肉類、お総菜、デザートなどを販売する地元業者の店が、欧州マーケット風に並んでいる。メトロノース鉄道は、高級住宅地であるウエストチェスター郡やコネチカット州のグリニッジからの通勤者が多く利用するため、ここで売られている商品はどれもクオリティの高い物ばかり。ブルックリンのベーカリー「ビエン・クイト」や「ライラックチョコレート」、「マリーズ・チーズ」などの有名店も入っている。

入口は、メインコンコース東の19番プラットフォームの側や、レキシントンアベニューの43丁目など。営業時間は、平日の午前8時から午後8時まで、土日は午前11時から午後5時まで。

レストランで食事

メインコンコース西側の階段を上がったところの北イタリア料理店「チプリアーニ・ドルチ」からは、メインコンコースを見渡す事ができる。

ターミナルには他にも、「シティワイナリー」や「コーネリアス」などのレストランがあるが、私のお薦めは、「オイスターバー」で白ワインとオイスター、クラムチャウダーやその他のシーフードを堪能した後、禁酒法時代から続く隠れ家バー「キャンベル・バー」でカクテルを楽しむこと。

「キャンベル・バー」へは、15 Vanderbilt Aveの入口または「オイスターバー」の西にあるエレベーターからアクセスできる。

地下のダイニングコンコース(フードコート)

地下のダイニングコンコースには、人気テレビドラマ「セックス&ザ・シティ」で有名になったカップケーキの「マグノリアベーカリー」や、日本進出を果たしたハンバーガーの「シェイクシャック」、ロブスターロールの「ルークズ・ロブスター」などがある。 コンコース西側は、現在は空き店舗が多いが、ここにはニューヨーカーに大人気のウクライナ料理店「べセルカ」などがオープン予定だ。

その他の楽しみ方

メインコンコース東側の階段を上がったところの「アップルストア」は、普通のアップルストアとは少し趣が違う。ターミナル内には、アメリカの人気アパレル「バナナリパブリック」、バッグの「TUMI」、フランスのコスメブランド「ロクシタン」や、眼鏡店、花屋、ワイン店などもあり、ショッピングも楽しめる。

ターミナルの西側には、ニューヨークトランジット博物館ギャラリーアネックス&ストアがあり、地下鉄やバスにちなんだ土産物も買える。クリスマスシーズンには、マンハッタンを模して作られた本物そっくりの町を走るミニチュアの電車が展示される。

グランドセントラル・マディソン

地下の112番プラットフォーム近くのエスカレーターから更に地下に降りると、今年開業したロングアイランド鉄道の新駅「グランドセントラル・マディソン」がある。駅への通路では、草間彌生氏やアメリカ人アーティストのキキ・スミス氏による壁画を鑑賞できる。

また、この駅から、エアトレインが発着するクイーンズのジャマイカ駅までの路線があるため、ケネディ国際空港へ行くのも便利だ。

Grand Central Terminal
89 E 42nd St, New York, NY 10017
午前5時15分から翌午前2時まで

文・写真 = ナツコ・H
※掲載の情報は、変更となる場合があります。
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