ディープな魅力!台湾「東三水街市場」を散策

海外現地ライター便り
2022年11月15日
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海外旅行
旅行記

旅をする際、その土地に住む人々の暮らしや文化を肌で感じてみたいなら、足を運びたいのが市場です。台北には観光客に人気の朝市をはじめ、大小さまざまなローカル市場がありますが、中でもおススメは昭和の香りが色濃く残る「東三水街市場」。日本統治時代に開設されたこの市場は「新富市場」とも呼ばれ、地元の人たちの台所を支えています。
ゆっくり歩いて20分ほどでまわれるこの市場では、肉や海産物、野菜や果物はもちろん、惣菜や日用品など、あらゆる物が売られています。

また市場の隣に「新富町文化市場」という施設があり、写真好きな若者が訪れる人気の撮影スポットとなっています。

今回は、下町のディープさが凝縮された市場の様子をメインに「新富町文化市場」もご紹介。次に台北を旅する際、ぜひ参考にしてみてください。

市場までのアクセスと場内の様子

東三水街市場

最寄り駅はMRT龍山寺、3番出口から徒歩3分。すぐ傍には台湾で人気を博した映画「艋舺 MONGA(モンガに散る)」のロケ地となった、赤煉瓦建築が美しい「剥皮寮(ボーピーリャオ)」があるので、先に「龍山寺(ロンシャンスー)」で参拝してから移動する方が、効率良く巡る事ができます。

細くて長い市場はアーケードとなっているので雨の日でも安心。中を進めば両脇にずらりと商店が並んでいて、八百屋や鮮魚店の前では威勢の良い掛け声が響き渡っています。

東三水街市場 鶏のロースト

鶏のローストが1羽丸ごと吊り下がっていたり、赤やオレンジ色の練り物が、ずらりと並べられていたりと、場内は混沌とした空気が漂っていてまさに異国。

台湾のお惣菜

台湾のお惣菜を試してみたい!という方は、油飯(ヨウファン/中華風おこわ)やビーフン、芋仔粿(オーアーグェイ/タロ芋餅)や、干し大根や椎茸などが入った草餅、草仔粿(ツァオアーグェイ)などがおススメ。どれも50元前後で楽しめるローカルグルメです。

ほとんどの店が9時前後には開店し、午後2時~夕方頃まで営業していますが、店舗ごとに営業時間は異なります。

東三水街市場(新富市場)〈ドンサンスイジエシーツァン(シンフーシーツァン)〉
所在地:台北市東三水街
MEMO:先に龍山寺へ行く場合、出口は1番となります。

散策途中に立ち寄りたい、新富町文化市場

新富町文化市場

市場のすぐ隣、アーケードの途中からも姿が見える、コンクリートの建物が「新富町文化市場」。ここは日本統治時代の1935年に開業した公設市場の跡地です。

当初「新富町食料品小売市場」という名で親しまれ、戦後から1960年くらいまで賑わっていましたが、スーパーが進出し始め徐々に衰退。長い時を経て2006年に古跡として指定され、リノベーションされた後、2017年に歴史を伝えるカルチャーセンターとしてリニューアルオープンしました。

馬蹄形のビル1階は、新富町の昔の資料や写真をはじめ、市場の食材を使って作る「創作台湾料理レシピ」なども展示され、なかなかの面白さ。また、建物の中央には細長い中庭があり、スタイリッシュな色合いと空間を背景に、撮影を楽しむ人々で賑わっています。

外に出ると、すぐそばには市場の管理室だった日本式の木造建築も残っているので、帰り際、チェックしてみてください。

新富町文化市場(シンフーティンウェンファシーツァン)
所在地:台北市萬華區三水街70號
営業時間:10:00~18:00
定休日:月曜

※掲載の情報は変更となる場合があります。

文・写真=ちょびこ
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