もみじ湖(正式名称は箕輪ダム)
もみじ湖(正式名称は箕輪ダム)

長野 1万本のもみじが色づくもみじ湖

季節を感じる日本の旅
2022年09月22日
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国内旅行
旅行記

湖畔に植えられた1万本以上のもみじ。鮮やかに色づいたもみじと青く輝く湖のコントラストがすばらしい。澄み切った空気の中で、秋ならではの風景が広がるもみじ湖。
日本各地に紅葉スポットが点在しているが、ここ数年で知名度をぐっとあげたのが長野県上伊那郡箕輪町にあるもみじ湖(正式名称は箕輪ダム)ではないだろうか。もみじ湖は、知る人ぞ知る紅葉スポットとして知られていたが、一昨年ほど前に、インターネットのウェブサイトの特集「紅葉スポットランキング」で取り上げられたことから、一気にその名を知られることになった。

もみじ湖にかかる「もみじ橋」 もみじ湖にかかる「もみじ橋」

平成4年(1992年)、箕輪ダムは一級河川・天竜川水系沢川に建設された。それまで、沢川は何度となく水害をもたらしていたこと、また、当時高速道路ができたことによって大きく発展すると見込まれたことから、防災への備えと水を安定して供給できるように造られた。
けれども箕輪ダムの建設にあたって、その地域に住んでいた人々は移住をしなければならなかった。自分たちの故郷が湖底に沈むことになったとき、この地域で苗木屋を行っていた人が「これから何年も先に人が訪れる名所となるように」という思いを込めて10800本のもみじを町に寄付したという。もみじは町内の人たちが10年かけて植林。その後も世話を続けることによって、30年以上も経った今、全国的にもみじの名所として知られるようになったのである。

「もみじのトンネル」 「もみじのトンネル」

もみじ湖の見ごろは毎年10月下旬から11月上旬だ。もみじ湖周辺には散策路が整備されており、いたるところで紅葉が楽しめるが、一番のみどころは「竹の尾広場」から300mほど歩いたところにある「もみじのトンネル」ではないだろうか。道路の両脇に植えられたもみじが枝を伸ばしてトンネルのようになっており、真っ赤に染まったもみじを眺めながらの散策が楽しめる。トンネルの長さは200mほど。今を限りに赤く色づくもみじの美しさは圧巻。時を忘れてしまいそうだ。

ライトアップ ライトアップ

シーズン中は、「もみじ湖紅葉祭り」(2022年10月22日~11月13日)が開催される。「もみじのトンネル」のライトアップも実施し(期間中毎日19時~21時、ただし、10月29日~11月6日は招待客限定での公開)、80基のLEDで照らされたもみじは昼間とはまた違った幻想的な風景を楽しませてくれる。

「ながたの湯」 「ながたの湯」

「みのわテラス」 「みのわテラス」

高速道路のインターチェンジにもほど近く、温泉施設「ながたの湯」や農産物直売所「みのわテラス」など立ち寄りスポットも充実している箕輪町。紅葉の時期、ぜひ大自然の秋を感じる旅を楽しんでみたい。

<もみじ湖紅葉祭り>2022年10月22日~11月13日
※2022年10月29日~11月6日:渋滞・混雑解消の実証実験のため、マイカー規制・シャトルバス運行・事前予約制(有料)。
あらかじめ予約をしていない場合は来場できないので注意が必要。
予約は2022年10月3日午前10時からインターネット、箕輪町役場商工観光課窓口にて受付予定。当日まで販売しているが、予定数量に達した場合は予約受付終了となる。
また、同期間、観光バス等(2ナンバー車)のご来場及び専用駐車場の利用には、別途予約が必要。自転車、自動二輪車(有料)、タクシーでの来場は予約不要。
詳しくは、箕輪町観光協会ホームページで確認を。

※掲載の情報は変更となる場合があります。

協力・写真=箕輪町観光協会 文=磯崎比呂美
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