ノルウェーの森と湖で自然を身近に感じよう!

海外現地ライター便り
2022年06月15日
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海外旅行
旅行記

みなさんがノルウェーと聞いて思い浮かべる自然は、やはりフィヨルドでしょうか。それともスキー大国なので雪山でしょうか。

ノルウェーは世界の絶景にランクインするような壮大な自然が溢れる国のひとつでもありますが、そういった場所にはやはりある程度事前に計画を立てて"観に行く"ことになります。それはそれでかなり圧巻なのですが、実際に住んでみるとノルウェー人の自然に対する考え方は意外ともっと身近であり、まさに日常生活で小さな自然と共存して暮らしているように感じられます。

ノルウェーの自然

あちこちにある森や湖を含む自然には、自己責任で誰でも自由に出入りすることが許可されています。春は蕨やつくしなど、日本で言ういわゆる山菜が取り放題!(ノルウェー人は食べません)その他にもイワミツバやギョウジャニンニクもあります。夏になるとそこはブルーベリーとラズベリーの宝庫に!秋にはキノコ狩りを楽しめます。さすがにキノコは知識がないと難しいですが、ノルウェー人は朝の散歩がてら、職場からの帰り道、夏はまだ明るい夕食後の時間を利用して、自然の恵みを上手に食卓に取り入れています。

それは食べられるものに限らず、お花や草木だって家の中で素敵な飾りになるのです。ノルウェーの森や林は都心部であってもかなりアクセスしやすい場所にあるので観光の合間に森でベリー摘み!なんていうのも良い息抜きになるのではないでしょうか。冬になるとそんな森は真っ白な雪に包まれたクロスカントリースキーを楽しむ場となります。私自身、それこそ「今日この後食後に森に行かない?」と言われると最初は日本人としてそんないきなり?!と思ってしまう感覚があったのですが、今では夫に「ケーキ焼くのに使うラズベリーちょっと取ってきて!」と頼んでいる自分がいます。

ノルウェーの森

それほど森や山に気軽に足を運ぶ生活習慣があるノルウェー人が大好きな週末のアクティビティに、ハイキングがあります。これは日本人の感覚的にはわりと過酷な"山登り"です(笑)。私は何度もヒィヒィ言いながら置いてかれまいと必死についていく経験をしていますので、もしそのような機会があれば覚悟して臨んでくださいね!

ノルウェーの湖

湖や海辺は森や山に負けないぐらいノルウェー人にとっては最高のレジャースポットです。北欧の夏は短いですが、個人でボートを所有しているノルウェー人も少なくありません。海でも湖でも氷が溶け次第ボートで休暇を過ごしたり、離島に遊びに行ったりして水を楽しみます。

シーズン(5月から8月ぐらい)には水辺のある観光都市では観光客向けにクルーズ船や遊覧船が出ているところも数多くあり、個人で船を所有していなくても気軽に体験できます。もし夏に訪れる機会があれば乗船してみると面白いかもしれません。
そして夏は泳いでいた湖は、冬には天然のスケートリンクになります。私自身比較的湖に近いところに住んでいるので、散歩がてら食後に夕焼けを見に行ったりすることは日常の一部であり、何も準備することもなく気軽に行けるという点にいつも自然の身近さを感じています。

ノルウェーの夕焼け

特に観光シーズンである夏の期間は夏至で夜遅くまで明るいので、その分たっぷり行動時間があるような気がします。案外普段なら宿泊先に戻っているような時間帯にふらっと外に出てみると、素敵な夕焼けを見ることができるかもしれませんね。

旅行でこの地に訪れる方々にとって、北欧ノルウェーが毎日の暮らしに自然を取り入れるヒントを得られるような機会となれば、とても嬉しいです。

文・写真= Wedum莉子
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