オーロラを観ることが人生のバケットリストに入っている人は意外と多いのではないでしょうか。私は移住するかなり前から憧れており、実際ノルウェーの北極圏の街には日本人がよくオーロラハンティングにやってきます。そんな多くの人の夢であるオーロラを観るために、いくつかのポイントを紹介します。
単純に冬と言ってもノルウェーの冬は一体いつなの?と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。そうです、ノルウェーの冬はとても長いのです。大体毎年10月半ばに初雪が降りますので、気温的に冬はその頃から雪が溶ける4月末頃でしょうか。
よってオーロラのシーズンは11月から4月頃です。その中でも個人的な経験から見えやすい条件が頻繁に整うのは、やはり12月から2月末ぐらいなのかなと思います。というのもオーロラは雲がない晴れの夜、そして暗くないと見えないのですが、11月は暗くても雪や雨で曇りの日が多いこと、逆に3月以降は日が長くなり始めるからです。
ノルウェー国内であってもどこでも簡単にオーロラが観られるわけではありません。やはり北極圏に近ければ近いほど、見える確率が上がります。有名な町ならトロムソ、ボーデー、ロフォーテンあたりでしょうか。しかし、オーロラのアクティビティレベル(※)が強ければ、南にある首都のオスロでも観ることができます。
私は北極圏からは遠い内陸部に在住していますが、これまで何度も家で観賞できたことがあります。オーロラは暗くないと観えません。少し高台になっているような丘や視界の開けた湖など町の光から遠のくことが重要です。
※アクティビティレベル:オーロラの見え方のレベルを1から5で表したもの。例えばレベル1だとに肉眼ではほとんど見えず、レベル3になると、オーロラだとはっきりわかるレベルで見ることができます。
私が今までに観たことがあるオーロラはどれも割と遅めの時間帯でした。大体夜9時から12時にオーロラのアクティビティが強めで観えやすい傾向にあるように感じます。バスなどのツアーでオーロラハンティングに参加する場合は、ガイドさんが調べて、タイミングの良い時間に見えやすい場所に連れて行ってくれますが、個人でオーロラを探す場合は、いくら暗くなっていても寒いので、夕方5時6時から待機する必要はないと思います。
とにかく真冬のノルウェーはかなり寒いです。夜ならマイナス15度ぐらいになることもあり、防寒対策は必須!しかし何枚も重ね着すれば良いというわけでもなく、ポイントは質の良いウールの服を選ぶことです。現地の人はまず上下薄手のウールを直接下着の上に、そしてその上に分厚めのウールのセーター、防風防水ズボン、最後にこれまた防風防水のジャケットを着ています。枚数にすれば少ないですがウールが直接肌にあたることで体温との相乗効果により効率良く体を暖めることができるそうです。
靴は長めのスノーブーツ、靴下は厚手のウールソックスです。(ノルウェーにはカイロというものが存在しませんがみんな厳しい冬を乗り越えているので大丈夫なようです)
小物は首元を暖めるもの、耳まで隠れるニット帽、ミトンの手袋が良いです。
観測地点で数時間待機する場合は何か雪の上に置いて座れるものを持っていくこともおすすめします。あとはカメラと共に三脚も忘れずに!オーロラは常に動いているので暗くて寒い中、手でピントを合わせるのはかなり難しいです。
オーロラ自体は冬の期間頻繁に出ていますが、実際はそのアクティビティレベルが強くないと肉眼では白いモヤのようにしか見えず、気が付かないことも多いです。また雲で隠れていては残念ながら見えません。自然現象ですので運試しのようですが、実際観ることができればそれは圧巻です。私は何度見てもかなりのスピードでゆらゆら動く光に瞬きするのも勿体無いほど見惚れてしまいます。
ぜひ一度冬のノルウェーでオーロラに魅了されてみてください!