イタリアのトスカーナ州の古都・アレッツォをご存知ですか?
アレッツォは、トスカーナ州の東部に位置する美しい小都市です。中世には都市国家として栄え、フィレンツェやシエナに次ぐルネッサンス文化の中心地でもありました。また、アレッツォは映画「ライフ・イズ・ビューティフル」のロケ地として、近年一躍有名になりました。
今回は、そんなアレッツォについてご紹介します。
アレッツォは、フィレンツェから電車で1時間ほどです。駅から街の中心まで徒歩10分ほどとアクセスもよく、歩いて回れる小さな街ですので、フィレンツェから日帰りも可能です。
アレッツォに行ったら誰もが訪れる場所が、グランデ広場ではないでしょうか。グランデ広場は、街の中心的な場所で、全体が傾斜になっている珍しい広場です。
アレッツォ出身の芸術家、ヴァザーリの名から「ヴァザーリの広場」とも呼ばれており、広場の北側はヴァザーリの設計によるロッジア宮殿の回廊があります。回廊にはレストランが並んでいますので、そこで広場を一望しながら食事やカフェなどを楽しむのもよいかと思います。
グランデ広場から少し小道を入ったところには、映画「ライフ・イズ・ビューティフル」の主人公グイドが開いた本屋のロケ地になった場所が残されています。
この他にも映画のロケ地となった場所には看板が置かれていますので、ロケ地を探しながら歩いてみるのも面白いかもしれません。
アレッツォには、芸術家が集った街として多くの芸術作品も残されています。中でも有名なのは、サン・フランチェスコ教会の主祭壇に描かれたピエロ・デッラ・フランチェスカによるフレスコ画「聖十字架伝説」です。キリストがはりつけにされる十字架の由来を一連のフレスコ画で描いたもので、ルネッサンス初期の傑作とも言われているので、アレッツォを訪れたら必見です。
また、アレッツォでは毎月第一日曜日に骨董市が開かれており、イタリアで最も長い歴史を持つ骨董市として、国内外から多くの観光客が訪れます。ちょうど日程が合う場合には、骨董市が開かれている日にアレッツォに行ってみていただくと、普段の落ち着いたアレッツォとはまた違った賑わいを感じられるかと思います。
いかがでしたでしょうか。
アレッツォは、こぢんまりとしたあたたかみのある街でありながら、実は見どころも多い魅力的な街です。フィレンツェに行かれる機会があれば、ぜひアレッツォにも足を延ばしてみてください。