タイ料理を代表する有名鍋料理といえば、「タイスキ」。タイでは「スッキー」という名で親しまれている料理です。実はこの「タイスキ」、日本のすき焼きからヒントを得て名付けられた料理だといわれています。出汁が効いたスープを注いだ鍋に、魚介類や肉類、野菜などお好みの具材を加え、火が通ったら特製ダレをつけていただくタイスキは、すき焼きというよりも寄せ鍋やしゃぶしゃぶ、水炊きに近い料理です。家族と友達など大人数で食べる鍋料理は、鍋文化が発達している日本人にも親しみやすいタイ料理の一つです。
コカレストラン
1975年創業の「コカレストラン」は、タイ国内初のタイスキ専門店だといわれています。現在は、日本を含むアジア、そしてヨーロッパと世界14ヵ国に事業展開しているというタイスキの名門店です。店内は、中華風の雰囲気が漂う大人の空間。「コカレストラン」では、オリジナルスープをはじめとする5種類の異なるスープの中からお好みのものをチョイスできます。追加料金を支払えば、スープを2種類選ぶこともできるので、異なる味を楽しみたい方には、こちらがおすすめです。
人気メニューは、さまざまなお肉と野菜がセットになった「ミートセット」やイカ、エビ、白身魚と豆腐や各種野菜がセットになった「シーフードセット」。
また、日本でもお馴染みのスタイリッシュなタイ料理レストラン「マンゴツリー」は、「コカレストラン」のオーナーであるピタヤ氏がオープンした系列レストランということで、タイスキの他にクオリティーの高いオリジナルタイ料理の数々もいただけます。
また、「コカレストラン」では、辛い物が苦手な人のために日本の醤油を常備しているのだそう。これなら、辛い物が苦手な人でも安心してタイスキを堪能できますね。老舗ならではの細かい気遣いやサービスを感じられるお店です。
MK(エム・ケー)
タイ国内のショッピングモールや大型スーパーに多く出店しているタイで最もポピュラーなタイスキ専門店がMK(エム・ケー)です。店内は、カジュアルな内装で子供連れの家族連れも気軽に利用できる雰囲気が魅力の一つです。お値段もリーズナブルなので、タイではファミリーレストラン的な存在のレストランです。メニューは、日本語も記載されているのでオーダーもスムーズに行えます。毎日決まった時間になると、店員さんがフロアーでダンスを披露するのが名物のひとつです。
MKのメニューは豊富です。その中でも人気は、約10種類の野菜がセットになった「野菜セット」。これに各自お好みの具材をオーダーする人が多いのだそう。MKでは、期間限定のお得なセットメニューなどプロモーションも頻繁に行っているのでオーダーする際にチェックしてみるとよいでしょう。タイスキの他にサイドメニューが充実しているMK。タイ風ローストダックや飲茶が定番人気のメニューですが、近年は、シメの麺類、丼物、そしてデザートメニューなども豊富です。
まずは、メニューをみて具材をオーダーしましょう。オーダーを済ませると、鍋にスープを注いでくれます。蓋をしてスープがグツグツするまで沸騰させます。オーダーした具材がテーブルに届く頃には、スープも沸騰しているので、具材に火が通るまで煮込みます。日本の鍋同様に火が通りにくい具材から入れていってもいいですが、まとめて具を入れてもいいでしょう。アクが出やすい具材を入れたら、アク取りも忘れずに。
タイスキの食べ方は、まず火が通ったお好みの具材とスープをボールタイプの取り皿に入れます。お箸でとりにくい具材は、タッコーと呼ばれる穴の開いた小さなお玉のようなものですくうと取りやすいです。牛肉や豚肉などの煮込むと固くなってしまう具材は、1枚ずつしゃぶしゃぶのようにだしの中で具材を泳がせていただくと素材の味を楽しめます。
取り皿にタレを入れてスープと共に味わってもよし、直接具をタレにつけて食べてもよしとお好みでいただきましょう。タレは、にんにくや唐辛子、レモン汁などの薬味を入れて自分好みのタレをカスタマイズするとさらにおいしくいただけます。
鍋の最後は、具材のうまみがたっぷり入ったスープで日本の鍋同様にうどんやご飯、タイのラーメン「バーミー」を入れてシメの一品を作りましょう。すでにお腹がいっぱいになってしまったら、シンプルにスープだけ味わっても良いでしょう。
タイでは、タイスキはレストランで食べる料理として知られていますが、お鍋とスープそしてタイスキソースさえあれば家庭で簡単に作ることができます。作り方も簡単です。鶏ガラスープや固形コンソメでスープを作り、お好みの具材を入れたら完成です。市販のタイスキソースが手に入らない場合は、お醤油にパクチー、唐辛子、レモン汁、にんにくなどを加えたエスニック風ソースでいただいても本場に近い美味しいタイスキが出来上がりますよ。
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