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台湾のローカルグルメ「胡椒餅」

海外現地ライター便り
2020年05月15日
カテゴリー
海外旅行
旅行記

台湾の「胡椒餅」ってどんな食べ物?

台湾の「胡椒餅」

台湾のB級小吃(シャオツー)の定番、焼き立てで熱々パリパリ。表面には白ごまが掛かった焼きパンの様な生地を食べると、その中から顔を出すのはピリピリじわじわと胡椒の刺激が印象的な、豚肉と葱がたっぷり絡まった餡。地元の方だけでなく、台湾を訪れる観光客のみなさんにも人気の、台湾を代表する「小吃(シャオツー)」かもしれません。この「胡椒餅(フージャオビン)」は中国福建省の「葱肉餅(チョンロウビン)」が発祥だと言われています。

台湾の胡椒餅の屋台や店で「福州」という地名が付いた「胡椒餅専門店」が多いのもこの為だとか。ころんと丸く見た目はまるで焼饅頭。ほとんどの店舗では、店頭で皮の中に餡が包みあげられていく姿を楽しめます。200度前後の窯の中でナンを焼く様に側面に貼り付けられるのも特徴的です。

生地は小麦粉と水、更にはベーキングパウダーなどをミックスし入念に捏ね上げられます。完成した生地に豚肉(または牛肉など)餡と大きめにカットされた葱を付けて包むのも特徴。焼き立てを頬張れば中からじゅわーっと流れ落ちそうな肉汁が。今回は地元台湾の方から、観光で台北を訪れる観光客のみなさんにも人気の店や、穴場的なスポットをご紹介させていただきます。

待つだけの価値がある胡椒餅!台北滞在中に一度は食べたい「福州元祖胡椒餅」

台北のパワースポットと呼ばれる「龍山寺」から歩約3分。「新富市場(東三水街市場)」周辺の路地裏にある「福州元祖胡椒餅(フーゾウユェンズーフージャオビン)」は地元の方々に愛され続ける人気の店。 焼き上がりを口にするまで少なくとも20分待ちですが、それだけ並んでも食べる価値のある味にやみつきになる方も多いほど。駅から近いにも関わらず店に辿り着くまでに迷子になりそうなほどひっそりした場所に佇む店ですが、散歩がてら周囲を散策しながら探すのも旅の醍醐味ですね。

こちらの店の購入方法は他店と少々異なるのでご注意ください。まずは店員さんへ何個買いたいか伝え、支払いを済ませた後に「番号札」が渡されます。焼き上がりまでのおおよその時間を日本語で教えてくれるのも特徴です。

この店の「胡椒餅(フージャオビン)」は1つ50元。豚ひき肉というよりは、粗めのブロック肉を食べている感覚で非常にボリューミー。餡にはほんのり甘めの下味が付いており、胡椒は比較的強めで辛さが癖になる仕上がりです。皮は硬めでサクッと焼き上げられています。冷めても十分美味しいので、夜食やビールのお供として購入するのもおすすめ。胡椒餅人気店は数多くありますが、台北旅行の際にはぜひお試しいただきたい店です。

福州元祖胡椒餅
所在地:台北市萬華區和平西路三段89巷2弄5號
交通:MRT龍山寺駅から徒歩約3分
営業時間:10:00~18:30

夜市で待つのは大変!でも「福州世祖胡椒餅・重慶店」では比較的すぐ購入できます!

週末や旅行シーズンは行列だが、回転が早いので待ち時間はそこまで長く感じない 週末や旅行シーズンは行列だが、回転が早いので待ち時間はそこまで長く感じない

いつ訪れても大行列の「饒河街夜市(ラオハージエイエスー)」入口前にある屋台が有名な店ですが、台北駅正面から徒歩約10分。塾や本屋が立ち並ぶエリアにも「福州世祖胡椒餅・重慶店(フーゾウシーズーフージャオビン・チョンチンディェン)」があります。混み合う時間は15分ほど待たなければなりませんが、味は夜市と同じですのでご安心を。

パリッとした皮と中の餡の塩梅がもう最高 パリッとした皮と中の餡の塩梅がもう最高

職人さんがボールの中に積み上げられた餡を手に取り、葱をたっぷり付けて皮に包む姿、汗を流しながら焼きたてを窯の外に出す姿などを見る事ができるのは夜市と全く同じ。次から次へと焼き上げられていく胡椒餅を見ているだけで気持ちも弾みます。豚肉餡は胡椒がそこまで強くなく、クセもないので初めて胡椒餅にチャレンジする方にぴったり。あっさりした仕上がりが特徴で皮も比較的薄くほんのり甘めに仕上げられています。すぐ近くにドリンクスタンドもたくさんありますので、しょっぱい胡椒餅を食べた後にジュースを購入する事もできるのも便利です。こちらの店は昼食、夕方を避けて訪れるとそこまで待つ必要はありません。

外はサクサク、中はジューシー。出来たては火傷に注意 外はサクサク、中はジューシー。出来たては火傷に注意

福州世祖胡椒餅・重慶店
所在地:台北市中正區重慶南路一段13號
交通:MRT台北駅M8番出口から徒歩約10分
営業時間:11:00~21:00

豚肉以外の胡椒餅が食べられる!大學口胡椒餅・公館店がオススメ!

ここは結構穴場!そこまで並ぶ事なく購入できるのが嬉しいところ ここは結構穴場!そこまで並ぶ事なく購入できるのが嬉しいところ

普通の胡椒餅に飽きたという台湾リピーターさんにオススメなのが「大學口胡椒餅(ターシュエコウフージャオビン・ゴングァンディェン)」。台湾大学のすぐ近くにあり、ビルの前に並ぶ窯で焼き上げられます。この店では牛肉や「?哩?肉(カレーチキン)」「?哩羊肉」(各55元)などがいただけます。

白ごまがたっぷり掛かった生地はサクサク 白ごまがたっぷり掛かった生地はサクサク

オーソドックスな豚肉(50元)は、甘めのパリパリの生地と比較的こってり濃いめの餡、八角を使った台湾らしい香りが特徴となっています。

味は結構重め、後からお腹にがつんと来る胡椒餅 味は結構重め、後からお腹にがつんと来る胡椒餅

大學口胡椒餅・公館店
所在地:台北市大安區羅斯福路3段335號1-1
交通:MRT公館駅から徒歩12分
営業時間:12:00~21:00(定休日記載なし)

オフィス街の路地裏にある小さな屋台!

南京復興駅と台北小巨蛋駅のほぼ中間、小さな屋台で胡椒餅(50元)を販売する「南京東路胡椒餅(ナンチントンルウフージャオビン)」は、赤と青のパラソルが目印。ここでは他店と異なり、薄皮でサクサクパイの様な胡椒餅が食べられます。粗めのひき肉と、大きめに刻まれた宜蘭の三星葱がずっしり入っていますが、想像よりあっさりした仕上がりですので、女性でも一人で1個完食できるかと。観光ではなかなか足を運ぶ事の無いエリアですが、近くのホテルに宿泊した際はお試しいただきたい一品です。

南京東路胡椒餅(李阿斌胡椒餅)
住所:台北市松山區南京東路三段269巷2-14號
交通:MRT駅または忠孝敦化駅から徒歩約5分
営業時間:13:45~18:30(土日休)

士林夜市を食べ歩く時は「丞祖胡椒餅・士林店」へどうぞ!

B級グルメ屋台ストリートの中にある B級グルメ屋台ストリートの中にある

士林夜市の屋台ストリートの中にある「丞祖胡椒餅・士林店(チョンツウフウチャオビン・シーリンディェン)」は、萬華で1941年に創業された歴史のある店。現在台北市内に数軒店を構えていますが、観光中に訪れるなら士林店がオススメ。

窯の中でじっくり焼き上げられる胡椒餅 窯の中でじっくり焼き上げられる胡椒餅

釜は台湾ヒノキを使用しているそうで見た目もインパクト大です。人気の胡椒餅は1種のみ(55元)。他店と比べ大きめサイズが特徴的ですので、しっかりお腹を空かせてから訪れてみてください。豚ひき肉がごろごろっとした食感で、三星葱をたっぷり使用。少しだけ八角の香りが漂いますが味は比較的あっさりしています。

葱たっぷり、豚肉餡とのバランスもなかなか 葱たっぷり、豚肉餡とのバランスもなかなか

丞祖胡椒餅・士林店
住所:台北市士林區文林路101巷2號
交通:MRT剣潭駅1番出口より徒歩約5分
営業時間:14:00~01:00(定休日記載なし)

※掲載の情報は、2020年3月現在の情報です。内容は変更となる場合があります。

文・写真=フジワラヱ
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