旅に出かけた時こそ、できる限り時間を有効に使いたい!旅行前はあれこれプランを立てながら「どこに行こうかな?」と悩むのも旅の醍醐味ではないでしょうか。今回はそんな台北旅行を計画中の方々におすすめな「午前満喫コース」をご紹介します。
ここ数年台湾では「眷村(ジェンツン)」と呼ばれるエリアを新しい観光スポットへと変身させ、多くの人々に台湾のかつての暮らしを知ってもらおうとする施設が増えました。ちなみに「眷村」とは1949年以降に中国大陸から台湾に渡ってきた外省人の方々が居住していた1つの集落のこと。
台湾で有名な眷村スポットは台中のレインボーヴィレッジこと「彩虹眷村(ツァイホンジェンツン)」。ここでは今年98才になるおじいさんが、自身が幼い頃に住んでいた集落に今もなお絵を描き続けている、とってもカラフルで愛情溢れる観光地。台北市内で有名なのは「四四南村(スースーナンツン)」。フォトジェニックなドアの先に見えるのは台北101。この2つのスポットはガイドブックでもよく紹介されるので、写真を見た事がある方も少なくないでしょう。
今回ご紹介させていただく「午前満喫コース」で、まず訪れていただきたいのがこの約1年でぐっと注目を集めている、新北市三重(サンチョン)区にある眷村文化園区「空軍三重一村(コンジュンサンチョンイーツン)」。
園内はできる限り眷村そのものの雰囲気を残している点が、このスポットをおすすめする理由のひとつ。レトロな空気が流れるこの場所を訪れれば、思わず写真を撮りたくなると思います。
場所はMRT台北橋駅から徒歩約10分。入り口の看板の奥に広がる景色は、低層の住宅と赤いドアが。ちなみにこの園内は無料で見学する事ができます。
奥へ進むと中央に大きな公園が、園内にはマップも置かれてありますので、それを見ながらひとり散策するのも良いでしょう。運良く時間が合えば、ガイドさんに案内していただく事も可能です(中国語対応)。
この場所には昔防空壕があったらしく、当時の様子や人々の暮らしを簡単に説明してくれます。少しだけ台湾の背景や歴史を聞きながら展示品を見れば、更に台湾を深く知りたくなるかもしれませんね。もちろん自身でゆっくり見学するのも有りです。ちなみに「眷村生活館」前の広場の地面に煉瓦で囲まれた丸い跡を見る事ができます。こちらはかつて砲台があった場所だとか。
展示品を見る時はできれば、建物の鉄格子や壁に張られた絵、窓や床もチェックしてみてください。タイルなどを見つめるとどこか懐かしさを感じるかもしれません。
女性なら誰もが惹かれてしまいそうな台所は、今台湾土産で流行のプラバッグや蒸籠、古い電気製品などを見る事ができるのでワクワクしそうです。円卓テーブルの皿の上は、普段の食卓に並べられるおかずが投影されたりと遊び心もたっぷり。
浴室エリアは親子で遊べるスペースとなっており、小さなお子様が大喜びしそうなボールがいっぱいです。しかし週末ともなれば人も混み合うため、ゆっくり見学したい場合は平日に訪れるのがオススメです。
中国語を勉強した事がある方はぜひこの受話器に耳を傾けてみてください。中国大陸のさまざまな方言を聞く事ができます。話す内容は全て同じですが、各地方により聞こえてくる音が全く異なることは外国人の私でも分かるほど。この「空軍三重一村」をぐるりと見学すれば1時間ほどで全てを見る事ができますので、その足で次はお昼ご飯のお店に向かいましょう。先ほど下車した「台北橋」駅から1駅、「大橋頭駅」まで移動です。
空軍三重一村
所在地:新北市三重區正義南路86巷
交通:MRT台北橋駅から徒歩約10分
営業時間:10:00~18:00
「大橋頭駅」2番出口から徒歩約5分。「珠記大橋頭油飯(ヂュジーダーチャオトウヨウファン)」は台湾風おこわ(油飯・ヨーファン)専門店。細かくカットされた豚肉が入っただけのシンプルな味付けですが、優しいながらも滋味溢れるおこわに魅了され、日本から訪れる観光客の方々からも人気がある食堂。
この店では「油飯」(30元)に「荷包蛋(目玉焼き・ヘーバオダン)」(15元)を追加注文するのがおすすめの食べ方。おこわの上に半熟目玉焼きをのせていただけば、感動する事間違いなしです。料金は先払いとなるのでご注意を。またこの店では日替わりのおかずも約10種類ほど販売していますので、しっかり食事を済ませたい方にも、軽い食事で済ませたい方にもぴったり。魚のつみれ入りスープもあっさりしていて日本人好みの味付けです。お腹も満たされたところで、ここからは歩いて迪化街へ。
珠記大橋頭油飯
所在地:台北市大同區民權西路186號
交通:MRT大橋頭駅2番出口から徒歩約3分
営業時間:07:00~14:00(日曜定休)
朝9時半ごろ台北市内のホテルを出発、「空軍三重一村」を散策した後お昼を済ませば充実した時間を過ごす事ができます。ここからはお土産をチェックしたり、自分へのプレゼントを探してみたりするのも楽しいでしょう。今回ご紹介させていただいた「午前満喫コース」は、老若男女を問わず楽しむ事ができるスポット。機会があれば、ぜひこの素敵な街を散策してみてください。
※掲載の情報は2020年1月現在の情報です。内容は変更となる場合があります。