私が初めてアブダビのグランドモスクを訪れた時、まるでディズニー映画アラジンの世界に飛び込んだかの様に感じたことを強く覚えています。今回はそのモスクに負けない美しさを持ち、同じくアラジンのプリンセスジャスミンのお城を思わせる宮殿をご紹介します。
Qasr Al Watan 訳して「祖国の宮殿」は大統領官邸の中にあり、有名な観光名所、エミレーツパレスのすぐ後ろに位置しています。すぐ後ろといっても、どちらもとても大きな建物なので、車で行くのが望ましいでしょう。お車の際は駐車場に到着後、無料送迎バスに乗り換え、エントランスへ向かいます。涼しければ歩いて行ける距離ですので、帰りの夕暮れ時や日没後はゆっくり歩いて戻るのも良いかもしれません。タクシーの場合はエントランスに直接つけてもらうと良いでしょう。
グランドモスクほどは厳しくありませんが、一応ドレスコードがあります。女性は肩と膝を出さない方が良いのですが、もしもノースリーブの場合にはショールを上から羽織る程度で大丈夫です。男性はビーチサンダルとハーフパンツ、タンクトップは避けましょう。
エントランスに他の施設と同様、セキュリティーチェックがあります。食べ物・飲み物は全て持ち込み禁止なので、ロッカーに預けます。子供用のお菓子は持ち込み可と聞いていましたが、結局持ち込み不可でした。ベビーカーは持ち込み可能ですが、走り回らせていると手を繋いであげて下さいとセキュリティーの方から申し出がありました。
開館時間は午前10時から午後8時。閉館直前の夜7時半からはプロジェクションマッピングショーがあります。入場料は大人が60ディルハムで、3歳以上17歳未満の子供は30ディルハムです。予めネットで予約することができます。いろいろなツアーもありますが、入場料を支払った後、追加で購入できるシステムです。それでは中へ入ってみましょう!
細かい装飾の施されたドア
大広間の前には大きな扉があり、製作に350時間要したそうです。そんな芸術品のような扉をセキュリティーのお兄さんたちが二人掛かりでドラマチックに開門してくれます。まるで宝石箱を開けた時のように、中からはキラキラと光が溢れ出します。宝石箱や宝箱のようなこの内装は息を飲むほどの美しさです。
The Great Hall
天井が高くてどこもかしこもピカピカ!歩いていると気分はすっかりプリンセスです。
カラフルな絨毯
内装だけではなく他にも見るものはたくさんあります。
歴史的な展示物
世界各国からの贈り物を展示した部屋や、UAEの文化と歴史を学ぶ部屋があり、そちらのインテリアもゴージャスです。日本からの贈り物の中には鎧があり、とても重要なものとして紹介されていました。
展覧会室のシャンデリア
建物自体も芸術的ですが、装飾一つひとつが繊細でユニークなので非常に興味深いものばかりです。
Power of Words
UAEのアーティストMattar Bin Lahejさんの作品で、国父の名言(教え)で作られています。中に入り写真撮影ができるので、インスタ映えする人気のスポット。
23金ゴールドと天然石のモザイク
天井のドームとシャンデリア
イエローがベースのアラビックデザイン
美しいものを見て目も心も満たされた後はスーベニアショップへ。センスの良いアラビックなデザインの物が多く、目移りしてしまいます。個人的にはスカーフやマグカップが気になりました。様々なデザインがあり、種類ごとにレイアウトされています。
入場料にはお庭への入場が含まれているそうですが、今回は時間不足で見て回ることが出来ませんでしたが、余裕がある場合にはそちらや図書館にも足を運んでみてください。
日没直前のパレス
プロジェクションマッピングショーが始まる頃には、すっかり夕暮れ時。ライトに照らされた宮殿とトワイライトの空が神秘的です。
15分間のMotion Show
オーケストラの調弦の音とともに始まり、迫力のある音楽とプロジェクションマッピングでUAEの歩んで来た道を映し出します。夕方に訪れた方のみの特権ですが、すごく面白いので是非体験してみてください!参加は無料で7時半からのスタートです。
まだ真新しい観光名所ですが、すっかりアブダビの顔になりつつある「祖国の宮殿」。アブダビを訪れて本当に良かった!と思える場所の一つになると嬉しいです。
※掲載の情報は、2019年11月現在の情報です。内容は変更となる場合があります。