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エストニアのオシャレな観光スポット ロッテルマン

海外現地ライター便り
2019年12月27日
カテゴリー
海外旅行
旅行記

エストニアといえばタリンの旧市街地が観光スポットとして有名ですが、それ以外にもRotermann(ロッテルマン)やTelliskivi(テリスキヴィ)、Noblessner(ノブレッスネル)、Ülemiste(ウレミステ)などオススメの素敵な場所がたくさんあります。

その中で、今回は再開発されたアーティスティックでオシャレな街Rotermann(ロッテルマン)をご紹介します。

Rotermannはどんなところ?

タリン旧市街から歩いて10分、主要ホテルやショッピングモールがそばにあり、フィンランドなどにアクセスできるフェリーの船着き場もすぐ近くのとても便利な場所にあります。

このエリアは19世紀にRotermann一族が様々な製粉所やパン工場、倉庫などの事業を成功させた場所で、さらにその場所で権力を発揮したことからRotermannと言う地名になりました。一族が展開してきた事業は、ソ連がエストニアを占領してからは全て国営のものとなります。そしてソ連最盛期にはRotermann地区も潰して街の中心から海までの幹線道路の建設を計画しましたが、建築家たちの反対によりその計画は無くなりました。ソ連が衰退しはじめると、このエリアの建物は使われなくなり、風化していきました。

製粉所の名残りの建造物 製粉所の名残りの建造物は建物の一部としてそのまま残されている

しかし、歴史ある建物を残したいと1996年に現建築博物館である塩倉庫の再建が始まります。そして2001年にエリアの中に新しく映画館が作られたことをきっかけに、本格的な再開発の計画がスタートしました。現在、建物はショップやレストラン、オフィスビル、アパート、ホテルなどに使われています。

雰囲気ある街並みは建築家たちの尽力

VON BAER 街灯の素材にはパイプを利用し古い工場の雰囲気と調和がとれている

今エストニア内で人気の建築デザインは新旧の融合です。古い物件を再開発するにあたって、街の以前の姿の一部を残して歴史とともに現代へ受け継ごうと、建物の壁はそのまま直して使ったり、鉄をわざとサビさせて深い味のある茶色の外壁にすることで石造りやレンガの建物とバランスをとってデザインとして確立させるなど、様々な工夫が見られます。

エストニアの建築家たちが腕を奮って創り上げたRotermannは、今までに数々の建築アワードを受賞しています。北欧らしいシンプルでいて暖かみのあるデザインの街並みは、とてもオシャレで居心地の良い場所です。

カフェRøst(ロウスト)でちょっと一息

カフェRøst(ロウスト)

オススメのカフェRøst(ロウスト)はRotermannのシンボルである赤い犬のオブジェの近くにあります。

並べられたパン 見た目もカワイイ焼き立てのパンがズラリ

中に入るとビックリ!キッチンがオープンで職人が目の前でパンを焼く様子が見られます。焼いているパンの香ばしい匂いはたまりません。エストニアらしい黒パンのサンドイッチや焼き立てのシナモンロールとコーヒーで休憩してみてください。

お土産選びはここで!TALLINN DESIGN HOUSE

TALLINN DESIGN HOUSE

エストニアのデザイナーたちが作り上げた一点ものの商品が並びます。キッチン用品、インテリア、ファッションアイテムなどたくさんの種類の品があってどれにしようか迷ってしまいます。

オシャレな店内 エストニアデザインはどれもオシャレ

丁寧に裁縫された革のバッグやエストニアの木を使った木工品、今エストニアで流行っているピアスなどオススメです。

他にもRotermannには見どころがたくさん

雰囲気ある通路 飲食店が並ぶ雰囲気ある通路

エストニアで大きなビール会社の一つ、SAKUビールの直営レストランやエストニア産の果実酒も揃えるワイン専門店、掘り出し物を見つけるのが楽しいリサイクルショップ、アパレルの専門店、映画館など見どころ盛りだくさんです。

チーズ エストニア国旗カラーのチーズはいかが?

ハチミツ 様々な花のハチミツはフルーティーで自然な甘さ

牧場直営の肉屋 牧場直営の肉屋はレストランも併設。エストニアビーフは絶品

フェリーで来た観光客 フェリーで来た観光客もよく訪れる

さいごに

Rotermannに興味を持っていただけましたでしょうか?旧市街をひととおり見たら、周りの町もぜひ散策してみてください。エリアごとに雰囲気も違い、エストニア人の普段の生活を肌で感じることができてより一層旅が面白くなることでしょう。

ぜひエストニアらしさを体感しに来てみてください。

文・写真=ワヒ奈津子
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